アップル製品の通話ツール『FaceTime』に盗聴バグが存在
アップル社の動画通話アプリ『FaceTime』に深刻な盗聴リスクが存在
このことを一週間も前にアップル社に連絡した親子ですが、アップルにはなかなかとりあってもらえず、しかたなく、わざわざ開発者グループに加入して報告。
SNSで話題になるまでアップルはこれを認めようとしてこなかったそうで、この間、1週間以上も放置されていたとのことです。
My teen found a major security flaw in Apple’s new iOS. He can listen in to your iPhone/iPad without your approval. I have video. Submitted bug report to @AppleSupport…waiting to hear back to provide details. Scary stuff! #apple #bugreport @foxnews
— Michele Thompson ☀️ (@MicheleT_inAZ) January 21, 2019
One of many emails sent to Apple 1 week ago attempting to report the Group FaceTime bug. @cnbc @cnn @foxnews @9to5mac pic.twitter.com/l9IFMZmKh6
— Michele Thompson ☀️ (@MicheleT_inAZ) January 29, 2019
アップルの『FaceTime』の盗聴バグが、もしファーウェイ製品でみつかったなら?
ここでちょっと想像力を働かせてみてください。
もし、今回アップルの『FaceTime』で見つかったような盗聴バグが中国のファーウェイの製品でみつかったなら、どうなっただろう?
・・・と。
きっとアメリカ政府は大将首をとったかのように騒ぎ立て、
「ほらみたことか!だから中国はあぶないんだ!」
「これはきっと中国政府がファーウェイに仕込ませた意図的なバックドアに違いない!」
「それ、中国製品を採用したら通商禁止だ!」
「ファーウェイ製品を排除だ!」
・・・と始まるんじゃないでしょうか?
たぶん、そうなる可能性はほぼ100%でしょう。
でも、Appleがこういった盗聴バグを抱えていても、世界中の誰も「アメリカ政府が意図的に仕込んだ可能性」について語りません。
いえ、一部にはそういう可能性を指摘する人たちもいますが、一般人はそんなことは露ほどにも思いません。
アメリカ政府は人々の通信を傍受して盗聴するような、そんな悪いことはしない、とでも思っているかのように。
アメリカ合衆国が運用している盗聴システム『エシュロン』『PRISM/プリズム/US-984XN』
中国政府が通信を傍受していて、アメリカが傍受していない、なんて思っている人がいるなら、それは大きな間違いです。
アメリカは、ガンガン傍受しまくっていると言われています。
そのシステムを担っているのがアメリカ国家安全保障局NSAであると言います。
そして、その運用システムは軍事目的・産業目的では『エシュロン/Echelon』、民間通信向には『PRISM/プリズム/US-984XN』と呼ばれています。
この存在はかねてより指摘されてきましたが、2013年、NSAから離脱したエドワード・スノーデンの告発により明るみになりました。
アップルはアメリカ政府の意向に従って人々の情報を盗むことに協力していた?
米政府の個人監視に逆らえないテクノロジー企業 Newsweek日本版
上記の記事にもあるとおり、このとき米政府NSAのプリズムによる盗聴に協力したアメリカ企業として名前があがったのが、Apple、マイクロソフト、グーグル、ヤフー、フェイスブック、スカイプ、AOLなどの面々です。
つまり、Appleによるバックドアなんてものは昔からみんなわかっているのです。
中国政府やHuaweiのことをあれこれいえた義理じゃありません。
結局、国家なんてものは国民をそういうふうに管理された家畜のように扱うわけです。
アメリカは、自分たちが国民に対してそういったことをやっていますから、中国だってきっと同じようにやるだろうと思っているだけの話。
みんなエシュロンやプリズムのことをすっかり忘れ去っているようですが、これが国家のやり口です。そしてそれに加担していたのが、Appleです。
なお、このエドワード・スノーデンは、ドイツやフランス、日本などの米国の同盟国とされる国々の国家元首クラスすらも盗聴の対象であったことを暴露。
メルケル首相は当時使っていた米国製の通信端末を手放し、独自開発させた特注の端末に乗り換えたと言われています。
そのくらい、アメリカは他国の情報を盗むことに積極的ということです。
なお、こういった情報窃取は政治的、軍事的意図を持ったものだけではないと言われています。
なかには、エネルコン社の風力発電システムやエアバス、BASF、VW、TGV、アルカテル、ティッセンなども被害にあってきたとされ、それについては以下のサイトに纏められています。
EUROPEAN PARLIAMENT: Report on the existence of a global system for the interception of private and commercial
communications (ECHELON interception system) (2001/2098(INI))
まとめ:米国企業アップルのiPhoneにおけるバックドアの存在を「バグ」と表現するのは誠実ではない。
また同時に、中国企業ファーウェイの製品にバックドアが全く見つかっていないにも関わらず、さもバックドアが存在するかのように騒ぐのは差別以外の何物でもない、、、と思います。
アップルを野放しにし、ファーウェイを叩くというこれらの行動は、完全に差別です。
人種や国籍で物事を判断する差別です。
アメリカ在住の日系人も第二次世界大戦前にそういった目にあったそうですが、それと同じことがいま中国相手に行われています。
何度も書くようですが、もしファーウェイの製品に今回のアップルと同じようなバックドアが見つかったなら、きっと米政府はそれを理由に禁輸措置をとるでしょうし、他国に対してもファーウェイ製品を排除するように圧力をかけるでしょう。
ファーウェイはそういうリスクを感じていますから、必死こいてバグをつぶしています。
ファーウェイの独自アプリやハードに、こういったセキュリティホールが見つかったことは今までなかったはずです。
彼らは一生懸命、揚げ足を取られないようにやってます。
それなのに、ありもしないバックドアの存在を叩かれるファーウェイは、個人的にみてあまりにも不憫です。
まったく理不尽だと思います。
現在、中国のファーウェイが受けている試練は、10年前くらいにおきた、トヨタなどの日本車のブレーキとアクセルの踏み間違い問題と似ていると思います。
あの時も、日本車メーカーの対応はちょっとお粗末だった部分があるにせよ、そこまで法的に問題のある行為じゃなかったはず。
なのに、めちゃめちゃオバマ政権下でいじめられました。
アメリカのこの手の理不尽さには、いい加減、世界中が気づいています。
今はまだ、世界はアメリカのやり方についていっています。
しかしどうでしょう・・・いつまでそれが続くか。
中国の支配は嫌だから、米国に従う・・・という動機だけで回っています。
はたしてそれはずっと続くかどうか。
いろいろと選択肢は用意しておいた方がいいと思います。
以上。