協働型ロボットのシェア最大手ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)が日本に本格進出
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)が日本オフィス新たに開設へ
デンマークの協働型ロボットメーカーであるユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社が、日本に新たにオフィスを開設。
報道陣向けに新しいオフィスの公開を行ったとのことです。
これまで日本での展開は現地販売商社を介しての販売でしたが、今後は本腰を入れて日本市場の攻略を進めていくかまえのようです。
今回はそんなユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社についてみていきます。
協働型ロボットの世界シェア6割、世界最大手のユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社は世界最大の協働型ロボットメーカーであり、その世界シェアは5割とも6割とも言われる、最大手です。
しかし日本市場はこれまでロボットの使われ方が産業分野など重厚なものに偏りがちな面もあり、あまり攻略が進んでこなかった模様。
今後は本腰を入れて市場をとっていきたいのだそうです。
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社の売上は年率約4割増加!?
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社の業績は絶好調。
ここもと年率約4割で売上が増加中とのこと。
2018年の売上高は前年比38%増の2億3400万ドル。
これでも年後半に足を引っ張られたせいで伸びが鈍化した結果だとし、同社のユルゲン・フォン・ホーレン社長は残念がっているとのこと。
ただ、長期的な成長性は高いとみなしており、2019年からの7年間は年率47%成長、2025年には89億7900万ドルになるとの予測を持っているのだそうです。
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社の協働型ロボットでできること
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社の協働型ロボットがどのようなもので、どのようなことができるのかは、下記の動画をみていただけば一目瞭然だと思います。
主にピッキングやパッケージング、パレタイズ、マシンテンディング、研磨、接着、品質検査、ネジ締め、ワークの受け渡し、インジェクション、塗装などの軽作業を中心にするのがユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社のロボットの特徴です。
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社の協働ロボットの強み
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社の協働ロボットの強みは、設置、運用の優しさにあると言われています。
関節の方向性の制約が少なく、難しいプログラムを作らなくても、アームを動かしてティーチングするなど楽に動作を教えることができるなど、中小企業などでも導入しやすいロボットとなっているそうです。(自分は使ってないので何ともいえませんが)
また、シビアな利用を考慮しないため導入コストも安く、償却コストも負担が軽い。
さらには、人間との協働作業中に触れてしまった場合、力を減速させるなどの機構を備えており安全性も高いとされ、多くの場面でフェンスなしでの協働作業を実現しているのだそうです。
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社のデメリット
個人的には、動画を見た範囲でしか言えませんが、ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社の共同ロボットはなんとも鈍いですね。
人間がじっと待っている時間が勿体ない。
ラインの組み方次第ではあるのでしょうが。。。
それと、動画で見た範囲だけでも感じるくらい、精度は低そうにみえます。
このあたりは用途によって使い分け、という感じなのでしょう。
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社の協働ロボットUR3,UR5,UR10
なお、ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社の協働ロボットにはUR3,UR5,UR10の三つのラインナップがあるとのこと。
それぞれ、可搬質量が3㎏、5㎏、10㎏となっており、最大リーチもそれぞれことなるとのこと。
一番重たいUR10でも本体質量は28.9㎏
一番軽いUR3にいたっては11㎏であり、本当に軽い。
アルミとプラスチックを利用しているとのことで、もはや家庭内で利用することすら考えられるほどにコンパクトかつ軽量です。
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社の寡占は守れるか?協働ロボット市場に競合他社は続々参入
協働ロボット市場は、これまでほぼユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社の寡占市場でした。
2016年時点では競合する協働ロボットメーカーは6社ほどだったものの、現時点では約50社に増えているとのこと。
ただ、ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社としては、今後も同社の優位性は変わらない、とみているのだそうです。
ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社は日本メーカーと組んでUR+を開発中
なお、ユニバーサル・ロボット(Universal Robots)社は、これまでのターゲットとは異なる対象を得るために、日本のどこかの企業と提携を組んだとのこと。(具体的には10~15社のもよう。ほか、世界では380社と提携しているのだとか。)
これにより、今年中にもUR+というシステムを投入したいとのこと。
これは、協働ロボットのうちアームの制御のみに同社が特化し、あとの掴むグリッパーや、CMOSで確認するカメラシステムなどは外部の企業につけてもらおうという試み。
技術仕様をオープンにすることで、他社にも積極的に参入してもらおうというやりかたです。
これに応じた日本企業が存在し、UR+と名付けたシステムの協働ロボットが、2019年末頃に発表になるとのことです。
とりあえず、ロボットの技術は一段階身近なところに近づいてきたと思います。
今後の展開が楽しみです。
以上。