【1812.hk】山東チェンミン・ペーパーの業績・決算と株価~山東晨鳴紙業集団~

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【1812.hk】山東チェンミン・ペーパーの業績・決算と株価~山東晨鳴紙業集団~

 

山東チェンミン・ペーパー(山東晨鳴紙業集団/Shandong Chenming Paper Holdings Limited)についてみていきます。

山東チェンミン・ペーパーは中国の製紙大手ですが、ここもと業績を大きく悪化させています。

今回はその背景も含めてみていきます。

まずは山東チェンミン・ペーパーの事業内容からみていきましょう。




 

 

山東チェンミン・ペーパーの事業内容

山東チェンミン・ペーパーは中国の紙業大手です。

山東チェンミン・ペーパーはもともとは国営企業でしたが、その後、半民営化した企業となります。

同社は製紙用のパルプのほか、コート紙、ボール紙、新聞紙、両面印刷用紙などのウェイトの大きな企業です。

チェンミンペーパー 18年12月期
売上
Duplex press paper6,155,644,742.23
Coated paper4,697,177,229.03
White paper board6,440,247,745.66
Electrostatic paper2,404,374,935.48
Anti-sticking raw paper1,208,193,494.70
Financial leasing2,202,061,690.16

 

これらの販売数量では中国トップ企業といわれています。(段ボールを含めると玖龍紙業が上)

また世界の紙業大手30位に入る企業となっています。(2015年 PwC調査)

 

なお、同社をふくむ山東チェンミン・ペーパーの資本関係は非常に複雑で、利害関係がよくわからない状況になっています。

 

こうした形態の資本構造は中国企業にはよく見られますが、とりあえず、民営化はされていないとみて良いと思います。

 

 

 

山東チェンミン・ペーパーは最近、業績を悪化させています

Arjowiggins HKK2 Ltd.という債権者が契約の賠償や弁護士費用など3億8000万HKドルの債権支払いをチェンミン・ペーパーに求め、これが香港高等法院で認められるなど、ややきな臭い匂いも漂っています。

これに対して半国営企業らしく、あちらこちらから助成金を受領しまくっており、またよくわからない投資ファンドを立ち上げたり※1、マグネサイト鉱山への投資許可証を取得したり※2、先物ブローカー会社を買収したり※3、いったい何をしたいのかよくわからない状況になっています。

※1・・・イ坊晨鳴新旧動能転換股権投資基金合夥企業(有限合夥)

※2・・・子会社の海城海鳴鉱業有限責任公司によるもの

※3・・・金信期貨有限公司

 

また負債比率を減らすため、子会社の湛江晨鳴漿紙有限公司に出資を仰ぐため工銀金融資産投資有限公司と提携するなど、なんかバタバタとやっています。

 

 

 

山東チェンミン・ペーパーの業績~2019Q1

 

 

山東チェンミン・ペーパーの業績は急激に悪化しています。

以下は2018年Q4時点のものですが、急激にマージン悪化しているのがわかります。

チェンミンペーパー 18年12月期
売上費用粗利マージン売上増減費用増減粗利マージン増減
Duplex press paper6,155,644,742.234,518,550,774.1526.60%-3.35%-3.47%0.09%
Coated paper4,697,177,229.033,407,051,401.8727.47%-14.44%-10.49%-3.20%
White paper board6,440,247,745.665,395,302,715.5016.23%-6.75%13.12%-14.71%
Electrostatic paper2,404,374,935.481,440,077,827.5140.11%1.39%-4.23%3.51%
Anti-sticking raw paper1,208,193,494.70728,105,243.0139.74%0.02%-8.52%5.63%
Financial leasing2,202,061,690.16167,892,149.5092.38%11.90%-40.54%6.72%
(増減は前年同期比)

 

背景に中国経済の悪化の影響はあるのでしょうが、ただ一応粗利は出ています。

要するに、営業費用のうち別のところで赤字が垂れ流されていると、個人的にはみています。

それが何なのかは、決算資料だけではよくわかりません。

財務はがっつり傷んでおり、非常に問題が多いように感じます。

 

 

なお、同社は半国営企業らしく、潰れそうになると補助金が入るもよう。

企業統治もヘッタクレもありませんね。

生殺与奪の権限を国や省政府が持っているようなものであり、将来を見通すことが難しいです。

 

 

 

 

 

 

山東チェンミン・ペーパーの株価

個人的に、同社の経営はクソだと思います。

将来の業績を予測するには経営の不確実性が高すぎて無理です。

少なくとも上方向にみるよりは下方向に見る方が正解だと思っています。

 

とりあえず、以上になります。

 

なお、上記はあくまでも個人的見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。

投資にあたっては自己責任でされるようお願いいたします。

 

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