SPYは一番古いS&P500指数連動ETF~米国株ETFの先駆け的存在

【SPY】SPDR S&P500 ETFトラストは米国株ETFで一番手、老舗の指数連動型上場投資信託

今回はS&P500種株価指数連動型の上場型投資信託であるSPDR S&P500 ETFトラスト(SPDR S&P 500 ETF Trust)、ティッカーコードSPYについてみていきます。

 

指数連動型投資信託にはいろいろな種類がありますが、SPYは米国の代表的な株価指標であるS&P500種株価指数に連動するように組成されたインデックス投信となります。

しかも上場型投信ETFですので、店頭販売のインデックス投信と異なり手数料も非常に割安に売買できる商品となっています。

投資の神様として崇められるウォーレン・バフェットも、あまり金融関連の知識のない妻にはS&P500に連動する上場型投資信託ETFを購入するように勧めるとのことで、米国株初心者にもオススメな商品となっています。

 

SPYは正式名を「SPDR S&P500 ETFトラスト(SPDR S&P 500 ETF Trust)」といいます。

SPYはステートストリート銀(State Street Bank and Trust Company)が運営している米国株ETFです。

SPYの設定日は1993年1月22日と非常に古くから運営されており、信用と実績のあるS&P500種連動インデックスファンドとなっています。

 

 

そのぶん、後発のIVVやVOOなど同様の米国株ETFに比べてSPYは経費率(運用手数料の比率)がやや高く、0.0945%となっています。

IVVやVOOなどは0.04%なのでSPYは2倍超の経費率・・・

経費率は長く保有し続けたときには大きな影響を及ぼしますから、こういった点からSPYを避けてIVVやVOOを選ぶ人は多いです。

とはいえ、0.095%というのは100万円の投資で950円ということです。

この程度の経費率の差であれば問題ないと考える投資家は多く、とくに取引の厚みを重視する投資家や、古くからの連続性を気にする投資家にはSPYは人気の商品となっています。

 

 

 

なお、指数連動型投資信託(インデックスファンド)には上場型と店頭販売型のファンドがありますが、SPYは上場型の指数連動型インデックス投資信託になります。

インデックスファンド(指数連動型ファンド)には、大まかにいって店頭販売向けのものと、上場型のものがありまして、SPYは後者の上場型投資信託ETFとなります。

上場型投資信託ETFのいいところは、その手数料の安さにあります。

一般的に、証券会社や銀行窓販などで販売される窓販投資信託は手数料が高いのです。

これは、説明などに時間がかかること、店舗を持つ必要性などから設備にお金がかかり、そのぶんのコストを顧客に転嫁しなくてはならないためです。

しかしSPYなどのような上場型投資信託ETFであればそういったコストはほぼ一切かかりません。

ですから、SPYなどではそのコスト分を手数料の引き下げ、経費率の引き下げに回せているというわけです。

注文する側としても、SPYのような上場型投信であればイチイチ担当者と話しながら注文する必要がありませんから、その点、気が楽です。SPYならネットから注文一発でおしまいです。

ただ売ったり買ったり注文するだけなのに、いちいち担当と話さなくてはならなかった昔は本当にダルかったです。いまはいい時代になりました。。。

 

 

 

なお、先ほども書きましたが、SPYは米国の代表的株価指数、S&P500種株価指数に連動するよう組成されています。

よって、SPYの構成銘柄はS&P500と基本的には一致したものが並んでいます。

以下がSPYの組み入れ上位銘柄のリストです。

(2018年10月5日)

銘柄ID 銘柄名 ウエイト 業種
AAPL Apple Inc. 4.223237 情報技術
MSFT Microsoft Corporation 3.530641 情報技術
AMZN Amazon.com Inc. 3.179495 一般消費財・サービス
BRK.B Berkshire Hathaway Inc. Class B 1.756937 金融
JPM JPMorgan Chase & Co. 1.581646 金融
FB Facebook Inc. Class A 1.558102 コミュニケーション・サービス
JNJ Johnson & Johnson 1.532340 ヘルスケア
XOM Exxon Mobil Corporation 1.483639 エネルギー
GOOG Alphabet Inc. Class C 1.463369 コミュニケーション・サービス
GOOGL Alphabet Inc. Class A 1.433421 コミュニケーション・サービス
BAC Bank of America Corp 1.152916 金融
PFE Pfizer Inc. 1.081061 ヘルスケア
UNH UnitedHealth Group Incorporated 1.063938 ヘルスケア
V Visa Inc. Class A 1.060344 情報技術
T AT&T Inc. 1.013566 コミュニケーション・サービス
CVX Chevron Corporation 0.986139 エネルギー
WFC Wells Fargo & Company 0.946610 金融
VZ Verizon Communications Inc. 0.932152 コミュニケーション・サービス
HD Home Depot Inc. 0.922555 一般消費財・サービス
CSCO Cisco Systems Inc. 0.903218 情報技術
INTC Intel Corporation 0.890380 情報技術
BA Boeing Company 0.847714 資本財・サービス
PG Procter & Gamble Company 0.839587 生活必需品
MA Mastercard Incorporated Class A 0.798622 情報技術
MRK Merck & Co. Inc. 0.775615 ヘルスケア
C Citigroup Inc. 0.748285 金融
KO Coca-Cola Company 0.721102 生活必需品
DIS Walt Disney Company 0.700963 コミュニケーション・サービス
NVDA NVIDIA Corporation 0.673734 情報技術
CMCSA Comcast Corporation Class A 0.648167 コミュニケーション・サービス
NFLX Netflix Inc. 0.628246 コミュニケーション・サービス
PEP PepsiCo Inc. 0.618433 生活必需品
DWDP DowDuPont Inc. 0.598918 素材
ABBV AbbVie Inc. 0.586850 ヘルスケア
ORCL Oracle Corporation 0.572519 情報技術
IBM International Business Machines Corporation 0.558887 情報技術
WMT Walmart Inc. 0.550765 生活必需品
AMGN Amgen Inc. 0.542105 ヘルスケア
MDT Medtronic plc 0.538849 ヘルスケア
PM Philip Morris International Inc. 0.536828 生活必需品
MCD McDonald’s Corporation 0.530571 一般消費財・サービス
ADBE Adobe Systems Incorporated 0.529339 情報技術
ABT Abbott Laboratories 0.515642 ヘルスケア
MMM 3M Company 0.513480 資本財・サービス
HON Honeywell International Inc. 0.501735 資本財・サービス
UNP Union Pacific Corporation 0.497082 資本財・サービス
CRM salesforce.com inc. 0.482119 情報技術
MO Altria Group Inc 0.479763 生活必需品
GE General Electric Company 0.470366 資本財・サービス
LLY Eli Lilly and Company 0.451449 ヘルスケア
ACN Accenture Plc Class A 0.449559 情報技術
AVGO Broadcom Inc. 0.433182 情報技術
UTX United Technologies Corporation 0.429490 資本財・サービス
NKE NIKE Inc. Class B 0.421266 一般消費財・サービス
BMY Bristol-Myers Squibb Company 0.418196 ヘルスケア
TXN Texas Instruments Incorporated 0.413232 情報技術
QCOM QUALCOMM Incorporated 0.411245 情報技術
GILD Gilead Sciences Inc. 0.406057 ヘルスケア
PYPL PayPal Holdings Inc 0.404495 情報技術
TMO Thermo Fisher Scientific Inc. 0.398094 ヘルスケア
COST Costco Wholesale Corporation 0.394043 生活必需品
COP ConocoPhillips 0.374433 エネルギー
CAT Caterpillar Inc. 0.374324 資本財・サービス
BKNG Booking Holdings Inc. 0.371095 一般消費財・サービス
LOW Lowe’s Companies Inc. 0.365411 一般消費財・サービス
SLB Schlumberger NV 0.358058 エネルギー
LMT Lockheed Martin Corporation 0.352212 資本財・サービス
USB U.S. Bancorp 0.336220 金融
UPS United Parcel Service Inc. Class B 0.333822 資本財・サービス
NEE NextEra Energy Inc. 0.333804 公益事業
CVS CVS Health Corporation 0.328877 ヘルスケア
GS Goldman Sachs Group Inc. 0.325417 金融
EOG EOG Resources Inc. 0.311687 エネルギー
AXP American Express Company 0.310859 金融
SBUX Starbucks Corporation 0.308831 一般消費財・サービス
ANTM Anthem Inc. 0.294575 ヘルスケア
TJX TJX Companies Inc 0.283604 一般消費財・サービス
BIIB Biogen Inc. 0.282847 ヘルスケア
BDX Becton Dickinson and Company 0.278815 ヘルスケア
AET Aetna Inc. 0.273628 ヘルスケア
ADP Automatic Data Processing Inc. 0.271645 情報技術
DHR Danaher Corporation 0.270508 ヘルスケア
PNC PNC Financial Services Group Inc. 0.264069 金融
AMT American Tower Corporation 0.261069 不動産
ISRG Intuitive Surgical Inc. 0.256278 ヘルスケア
CB Chubb Limited 0.255769 金融
MDLZ Mondelez International Inc. Class A 0.255542 生活必需品
OXY Occidental Petroleum Corporation 0.254565 エネルギー
MS Morgan Stanley 0.254492 金融
SCHW Charles Schwab Corporation 0.254188 金融
CME CME Group Inc. Class A 0.254107 金融
WBA Walgreens Boots Alliance Inc 0.252534 生活必需品
CELG Celgene Corporation 0.252019 ヘルスケア
CSX CSX Corporation 0.249594 資本財・サービス
ATVI Activision Blizzard Inc. 0.249167 コミュニケーション・サービス
AGN Allergan plc 0.249032 ヘルスケア
RTN Raytheon Company 0.242540 資本財・サービス
DUK Duke Energy Corporation 0.238138 公益事業
BLK BlackRock Inc. 0.237091 金融
FDX FedEx Corporation 0.236991 資本財・サービス

SPYの組み入れ上位銘柄は、基本的にS&P500の構成銘柄と同じ銘柄、そして同じ比率になっています。

SPYが参照にしているS&P500指数の上位組み入れ銘柄のリストはこの数十年で目まぐるしく変化してきました。

アメリカは基本、新陳代謝の激しい経済です。

今日トップの企業が、10年後には6位とか7位とかになっていても不思議ではありません。

たとえばかつて、サブプライムローン危機前などではモルガンスタンレーやゴールドマンサックスなどがSPYの上位銘柄に来ていましたが、今ではそれらは下の方です。

アマゾンドットコムやGoogleの親会社アルファベットなどは20年前にはまだベンチャー企業でしたから、SPYの対象にも入っていませんでした。それが今ではSPYの上位組み入れ銘柄です。

 

ようするに、SPYの参照しているS&P500指数というのは、そういった浮沈をすべてふくめて、アメリカの大企業全体の利益成長から利益を得ることを目的にしたインデックスファンドということになります。

 

 

 

SPYの組み入れ銘柄をセクターべつにみると以下のようになります。

(2018年10月5日現在)

 

 

S&P500種株価指数に連動するように作られたSPYですから、S&P500と同様のセクター別ウェイトとなっています。

SPYの組み入れ銘柄は、時代を映して情報技術、ヘルスケアなどが上位にきています。

かつてSPYの上位に来ていたエネルギーはすでに6%にまで下がっています。(エクソンモービルが世界一の時価総額だった時代もありました。)

 

 

 

 

SPYのファンド詳細

名称 SPDR S&P 500 ETF
ティッカー SPY
ベンチマーク S&P500指数
指数構成銘柄数 505銘柄
設定日 1993/1/22
取引所 NYSE アーカ
純資産総額(百万) 279315.93
取引高(2018年10月4日) 18826087
分配金利回り 0.0176
株価純資産倍率(PBR) 3.31
株価収益率(PER) 18.07
経費率(%) 0.0945

 

VOOやIVVに比べてSPYの株価純資産倍率、株価収益率が低く表示されていますが、これはきっと次の年度などの予想収益率などを出しているのだと思われます。

VOOやIVVとSPYは基本的にほぼ同じ、ベンチマークに連動するインデックス商品ですので、ここまで大きく違いが出るはずがありません。

IVVは経費率最安水準のS&P500指数連動ETF

バフェットもおすすめするVOOは経費率最安のS&P500指数連動ETF

 

 

 

SPYは米国株ETFのなかでも代表的な銘柄であり、一番古くからS&P500指数連動型上場投資信託ETFを販売してきたという実績もあり、人気のインデックスファンドとなっています。

SPYの売買代金は非常に多く、自分の売買によって大きく値が飛んでしまうようなリスクは非常に低くなっています。

またSPYは、個別株のようにストップ安やストップ高が基本的にはありませんから、売りたくても売れない、買いたくても買えない、といったリスクはほとんどないと言われています。

そのため、SPYは外国株初心者の方にも人気で、定収入のあるサラリーマンや公務員の方などのなかには、ボーナスや給料でコツコツと積立式に買い増して行くような堅実な投資家も多くいます。

また、コンプライアンス上、個別株投資ができない職業の方でもインデックスファンドであれば許されている場合があり、そういった方達にもSPYは長く需要がある上場型投資信託商品となっています。

 

 

 

SPYはどんな人にオススメの米国株ETFなのか?

SPYは多くの人に好まれてきた米国株ETFでしたが、同じようなS&P500種指数連動型上場投資信託が増えてきているなか、SPYの強みというものがみえにくくなってきています。

先ほども書きましたが、SPYは同様の米国株ETFであるIVVやVOOに比べて経費率が2倍以上高いのです。

このことは、長期間にわたって積立投資するような人には特に不利になります。

ただ、たとえば100万でされば500円くらいの違いですが、1000万であれば5000円、1億であれば5万円くらいSPYとVOO,IVVでは違ってきます。

まぁ、その程度の差異なんて運用成績自体からみたら微々たる違いなのですけど、同じような商品を買っていながらSPYだけ損をしているというのは気分のいい話ではありません。

というわけでSPYはこの点でIVV、VOOなどにくらべて魅力は落ちます。

 

個人的にあえてSPYを買う人を想定するならば、むかしからSPYをドルコスト平均法などでコツコツ買っている人などでしょうか。

こういう人にとっては、パフォーマンスの計算などで継続性のあるSPYを買い続けるメリットはあります・・・が、かなりマイナーかなぁ・・・

 

 

S&P500指数連動型投信IVV、VOO、SPY

 

なお、ステートストリート(State Street Global Advisor)が運用するSPYと同じようなS&P500連動型の米国株ETFとしては、ブラックロック(Blackrock)が運用するIVVや、ヴァンガード(Vanguard)が運用するVOOなどがあります。

S&P500種連動型上場投資信託で一番古いのはSPY、次がIVV、その次がVOOとなります。

SPYは一番古くから上場しているため運用資産残高が多く、急激な変動時にも値が飛びにくく売買しやすいことが強みになりますが、そのぶんSPYは経費率がやや高くなっています。

(実際にはIVVもVOOも今では十分な流動性があります。また、マーケットメイクが行われるため指数が大きく変動しても値付けは各銘柄、問題なく行われると思われます。)

ちなみにIVVは二番手で、2000年に始まったS&P500連動型ETFとなります。

VOOは三番手で、2010年に始まったS&P500連動型ETFとなります。

このVOOが手数料勝負をかけてくれたおかげで、米国株ETF全体の経費率が低下しました。ありがたいことですね。

 

 

 

SPYの価格推移

最後に、SPYの価格推移についてみておきましょう。

SPYは設定来、以下のような株価推移をしています。

 

 

すばらしいパフォーマンスですね。

SPYは当然のことですが、S&P500種株価指数に連動するように動いています。

ベンチマークとするS&P500種株価指数から大きく離れても、しっかりマーケットメイクされて同じように動くことが目論見書に書かれていますから安心です。

かの有名な投資家ウォーレン・バフェットは、自分の妻にはS&P指数連動型投信を勧めているそうです。

アメリカは企業統治がしっかりしており、株主重視の経営が行われます。

会計制度もしっかりしていて、たまに粉飾などありますが、全体としてはチェック機能がしっかり効いています。

政府自体も資本主義の擁護者ですから、ベネズエラのような国有化リスクなどもありません。

つまり、資本主義が残る限りにおいて、S&P500種株価指数は長期で上昇することが予想され、その上場インデックスファンドであるSPYも持っているだけで稼げる、リッチになれる・・・と思っている人が多いわけです。

 

そんな理由が、アメリカに資金がドバドバ入り続ける理由だと思います。

 

ただ、この考え方に対しては自分はちょっと斜めにみています。

このことについてはまた別の機会に書くことにします。

とりあえず、今回は以上です。