【統計/グラフ】世界の石油精製量 各国別ランキング

世界の石油精製量を各国別にランキングしてグラフ化してみた

 

 

 

 

石油精製量(Oil Refinery throughput)

 

世界の石油精製量、各国別ランキングです。

やはり、国力の大きさと製油能力、製油量は一致します。

一般的に産油国から石油の最終消費国までは原油タンカーで原油のまま運ばれます。

ナフサや灯油、軽油で運ぶよりも原油のまま運ぶ方が安定性も高く楽ちんだからです。

そして、原油は最終消費現場の近くで精製されます。

ですから、国力の大きさと製油能力はほぼ一致するわけです。

意外なところとしては、製油量のシェアでロシアが上位にきていること。

そのぶん、ドイツやフランスなど欧州諸国が国力のわりに順位が下の方なので、きっとこのガソリンやナフサはロシアから欧州に運ばれるのでしょう。

 

 

なお、以下に石油精製量(千バレル/日量)の各国別順位を載せておきます。

US 16593
China 11656
Russian Federation 5708
India 5010
Japan 3215
South Korea 3061
Saudi Arabia 2802
Iran 1968
Germany 1878
Canada 1754
Brazil 1741
Italy 1392
Spain 1325
Netherlands 1179
France 1148
Singapore 1068
United Kingdom 1064
Thailand 1064
United Arab Emirates 1008
Indonesia 887
Taiwan 848
Mexico 767
Kuwait 701
Belgium 685
Algeria 573
Malaysia 565
Turkey 542
Iraq 527
Venezuela 513
Poland 508
Egypt 508
Argentina 500
Greece 480
Other Africa 453
South Africa 447
Australia 419
Sweden 392
Qatar 379
Belarus 362
Kazakhstan 355
Colombia 354
Norway 311
Portugal 290
Pakistan 261
Bahrain 249
Other S. & Cent. America 234
Finland 226
Romania 225
Israel 224
Peru 217
Philippines 211
Oman 204
Lithuania 192
Chile 172
Other Middle East 166
Austria 163
Other Europe 161
Czech Republic 158
Ecuador 156
Denmark 151
Vietnam 144
Bulgaria 136
Trinidad & Tobago 131
Hungary 131
Turkmenistan 125
Azerbaijan 117
Slovakia 112
New Zealand 108
Other Asia Pacific 102
Curacao 95
Nigeria 67
Ukraine 66
Ireland 64
Switzerland 57
Uzbekistan 52
Bangladesh 28
Other CIS 10
Total World 81914

 

ベネズエラなど南米・中米諸国の順位に注目してください。

原油埋蔵量、原油採掘量が高い国であり、しかも最終消費地アメリカにも近いはずなのに、これらの国々では精製能力があまり大きくありません。

基本的なインフラが整っていないというのもあるでしょうが、それ以上に問題なのは左派政権などによる政情の問題。

石油精製施設には安くとも数千億~1兆円オーバーの投資が必要ですが、これらの国ではそういった大規模プロジェクトに安心して投資できないわけです。

実際、2007年にはベネズエラがエクソンやコノコフィリップスの資産を接収しましたから。

投資を呼び込めない→みんなで貧乏に・・・というサイクルが、これら南米諸国では出来上がってしまっています。