アマゾンがARMベースで独自プロセッサー『AWS Graviton Processors』を開発、A1インスタンス提供開始
アマゾンのクラウドサービスAWSがARMベースの独自プロセッサ―『AWS Graviton Processors』を開発~A1インスタンス提供開始
アマゾンが自社のクラウドサービスAWSで利用するために、独自にARMベースのプロセッサー『AWS Graviton Processors』を開発。
この『AWS Graviton Processors』を利用したEC2のA1インスタンスを開始しました。
このA1インスタンスでは、コンテナ、マイクロサービス、ウェブサーバーなど、小さな処理を主に想定したサービス展開をしていくとのこと。
これまでIntelのXeonとAMDのEPYCプロセッサを選択できましたが、今後はこれにAWSのGraviton Processorsが追加されることになります。
『AWS Graviton Processors』はアンナプルナ・ラボ(Annapurna Labs)によって開発
『AWS Graviton Processors』は、アマゾンが2015年に買収したアンナプルナ・ラボ(Annapurna Labs)によって開発されました。
かれこれ3年かけて形にした16コア64ビットARMプロセッサは、アマゾンAWSにとって記念碑的なプロセッサになる可能性があります。
『AWS Graviton Processors』によるA1インスタンスと既存サービスとの価格差は?
とりあえず、既存のサービスとの価格差をオハイオリージョンで比較してみると
上のA1ってのが今回開発した『AWS Graviton Processors』を利用したクラウドサーバー、下がインテル製のXeonプロセッサを利用したクラウドサーバーです。
ECU(EC2 Compute Unit)の比較ができない&利用目的が異なるので何とも言えない部分がありますが、a1.largeとc5.largeの比較では40%程度安くなっております。
ただ、ここら辺は使われる用途も異なりますから単純比較はできません。
『AWS Graviton Processors』でインテルやAMDはどうなる?
とりあえず、人柱が今後増えてくるにつれて、新しい『AWS Graviton Processors』の実力がみえてくるでしょう。
とともに、次のプロセッサの開発なども行われていくでしょうから、IntelやAMDにとっては強力なライバルとなる可能性があります。
アマゾンは自社のクラウドサービスの優位性を保つために『AWS Graviton Processors』の外販は行わない方針のようですが、こうした流れが他社にも広がった場合、半導体市場は修羅場になることが予想されます。
とりあえず、なんでも飲み込むアマゾン。
アマゾン・エフェクトとも言われる影響力の強さは半導体の分野にも及んできています。
次は一体なにに手を伸ばすでしょうか。
とりあえず、みていて飽きませんね。