【2382】舜宇光学科技(Sunny Optical Technology Group / サニー・オプティカル・テクノロジー・グループ)の業績と株価
今回は中国の光学製品メーカー、舜宇光学科技(Sunny Optical Technology Group / サニー・オプティカル・テクノロジー・グループ)の業績と株価をみていきます。
まずは舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の会社説明から始めます。
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)とは?
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)は中国の光学部品メーカーです。
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の事業
光学レンズ、平面鏡、プリズム、レンズユニット、スマートフォン用レンズセット(HLS)およびそれらを組み合わせたスマートフォン用カメラモジュール(HCM)などを製造しています。
また、近年ではスマートフォン以外にも、監視カメラや車載機器向けレンズなどにも範囲を拡大しています。
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の取引先
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)は主要スマートフォンメーカー各社と取引があります。
アップル、サムスン、ファーウェイ、シャオミなどのスマートフォン用カメラモジュールの調達先になっています。
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)はデュアルレンズ化、トリプルレンズ化の恩恵を受ける
近年、ハイエンドスマホでは写真のボケ感や立体感を得るために背部カメラレンズユニットを複数にする動きが出ています。
スマートフォンの販売台数自体は伸びが鈍化していますが、こうしたスマホ一台当たりの複数カメラレンズ化(デュアル・レンズ、トリプル・レンズ)の流れを舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)は上手く業績向上につなげてきています。
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の業績
ここからは舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の業績について会社側説明資料や決算資料などをもとにみていきます。
(この記事は2018年12月16日に書きました)
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の2018年Q3決算の業績
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の2018年Q2決算の業績は、売上が2割程度増えた一方で利益の伸びはごくわずかでした。
なにがあったのでしょうか。
セグメントごとにみていきましょう。
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)2018年Q2セグメント別業績
セグメント別に舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の業績をみてみます。
上が2018年2Q累計、下が2017年2Q累計です。
比較するとわかりますが、どの事業も売上が大きく伸びる一方、利益の伸びでみるとOptical Componentsは大きく伸びる一方で、Optoelectronic Productsは大幅に減益となっています。
これは事業間の付け替えがあるとみて良いと思います。
実際、Inter segment salesをみると大きな数字が横たわっています。
こういう決算は、ハッキリ言って分かりにくいです。
ぶっちゃけていうと、粉飾の温床になるので、個人的には手放しで信じないことにしています。
もちろん舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)が粉飾していると言っているわけではありませんが。
そういうことをするために前年と比較して特定のセグメントの利益率が大きく変動したりすることはよくあります。
何度も言いますが、舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)がそうした粉飾をしているとは言いません。
そういう可能性があるとも言っていません。
一般論として、前年と大きく付け替え方が変わったら警戒感をもって見るようにしている、というだけの話です。
なお、舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の2018年Q2決算、地域別業績は以下のようになっています。
ほとんど中国国内とみていいかんじですね。
こういう数字を見ても思いますが、中国からの製造業のシフトはかなり各社の設備投資に影響するように思います。
簡単にサプライチェーンを切ることは難しいでしょう。
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の株価
舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の株価は7月ピークにして大きく下落してきています。
スマホ販売の鈍化傾向がみえてきたこと、また一部の空売り投資家によるレポートが影響している模様です。
ファーウェイショック、アップルショックの舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)に与える影響は?
市場では現在、アップルの業績が悪化したり、ファーウェイのCFOが逮捕されたことでアップルショック、ファーウェイショックのようなものがおきています。
しかし、普通に考えてAppleやファーウェイが販売できなくなれば、他の会社がスマホを売るだけです。
特定の企業の販売が減少するからという理由で舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)などのデバイス株の業績が悪化するというものでもないと思います。
もちろん、センチメントは悪化しますから株価は下がりやすいでしょうが、それは実体面からみたら乖離局面と捉えて良いと思います。
スマホ販売は端境期~舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)のカメラモジュール販売にも影響
スマホの販売台数自体はここもと調整局面に入ってきています。
中国では来年にも5Gが始まりますから、その前にかなりの手控えがおきるはずです。(その後は逆に膨らむ可能性がありますが)
とりあえず、その波によって舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)などの光学デバイス、電子デバイスセクターの銘柄が大きく変動することはありえます。
もし大きく下がるなら、長期的に見て買いだと思っています。
以上、舜宇光学科技( サニー・オプティカル・テクノロジー)の短評でした。
なお、上記はあくまでも個人的見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。投資にあたっては自己責任で行っていただきますようお願いいたします。