ファーウェイ(華為技術/Huawei)がARMベースのCPU『Kunpeng 920』とサーバーシリーズ『TaiShan』を発表
ファーウェイ(華為技術/Huawei)は2019年1月6日、新年のService Launch Conferenceを深圳で開催
このカンファレンスの中でファーウェイ(華為技術/Huawei)は、ARMベースのCPU『Kunpeng 920』と、それを用いたサーバーシリーズ『TaiShan』を発表しました。
ファーウェイ(華為技術/Huawei)が開発したスーパーコンピュータ向けARMベースCPU『Kunpeng 920』
ファーウェイ(華為技術/Huawei)が新規開発した『Kunpeng 920』は、
- ハイシリコン社(HiSilicon社/海思半導体)設計
- 7nmプロセスで製造
- ARMv8アーキテクチャ準拠
- 64コア
- 動作クロック2.6GHz
の超ハイエンドCPUとのこと。
『Kunpeng 920』のベンチマーク性能は業界最高を25%超過
『Kunpeng 920』は周波数2.6 GHz周波数64コア、8Channel DDR4、メモリ帯域幅は既存製品を46%超過
RoCE (Remote Direct Memory Access (RDMA) protocol over Converged Ethernet) ポートは100G
PCIe 4.0とCCIXインターフェースをサポートし640 Gbpsの総帯域幅を提供
こうした結果、
『Kunpeng 920』はSPECintスコア930以上を叩きだしたとのこと。
これは業界最高水準を25%上回る水準とのこと。
(ここらへんは割り引いて考えたほうがいいです。どうせ最適化してます。他のベンチマーク性能もみてみないと何とも言えません。)
『Kunpeng 920』は30%低消費電力
また『Kunpeng 920』は低消費電力も実現
業界レベルから30%消費電力を削減したとのことです。
(これも7nmプロセスなのである意味あたりまえな部分はあるかと。)
『Kunpeng 920』を用いたARMベースのサーバー『Huawei TaiShan』
また、『Kunpeng 920』を利用したARMベースのサーバーサービス『Huawei TaiShan』も発表。
このサービスは、ビッグデータ処理や分散ストレージなどに利用可能。
クラウドサーバー向けAcend310、スマホ向けKirin 980などと『Huawei TaiShan』を用いたビッグデータ解析があわさることで、次の時代のコンピューティング環境が整うとの触れ込みです。
それで、『Kunpeng 920』や『Huawei TaiShan』ってのは何がどうすごいんだ?
まあ、言葉の意味はよくわからんが、とにかくなんだかすごそうだ・・・という感じがする『Kunpeng 920』と『Huawei TaiShan』ですが、要するに何がどう凄いのか。
簡単に言ってしまうと、
「端末から通信設備、簡単な分析用クラウド用サーバーからハイレベルな分析用スパコンまで、一つの会社で取り揃えてしまえたこと」
じゃないかと思います。
ここまでくると、独自のプロトコルを用意して、パケット最適化させてデータを扱うこともできるようになる、、、のが目的なんじゃないかなぁと思うのですが、さすがにそこまではHuaweiは言っていません。
いま言ったら警戒感を呼び起こすでしょうし。
アマゾンエフェクトは人々の消費活動における下流から上流を寡占化していく流れですが、ファーウェイエフェクト(という言葉がもしあるのなら)はデータの下流と中流を抑えた上で、上流までもう少しで手に入る段階・・・のようにみえます。
とりあえず、かなりの野望というか、野心を感じる展開です。
悪用しないでほしいな、と思います。
以上。