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郭台銘(かくたいめい/テリー・ゴウ)について~鴻海精密工業の創業者そして次期台湾総統???

郭台銘(かくたいめい/テリー・ゴウ)について~鴻海精密工業の創業者そして次期台湾総統???

 

郭台銘(かくたいめい/テリー・ゴウ)が台湾総統選に出馬か

鴻海精密工業の創業者である郭台銘(かくたいめい/テリー・ゴウ)が、鴻海のトップを辞任して台湾総統選に出馬するのではないか?

と台湾の各メディアが伝えています。

これについて鴻海精密工業は否定したものの、郭台銘(テリー・ゴウ)自身は出馬を匂わすような発言をしています。

今回は、そんな郭台銘(テリー・ゴウ)についてみていきます。




 

 

郭台銘(テリー・ゴウ)とは?

 

郭台銘(テリー・ゴウ)は鴻海精密工業の創業者であり、最高経営責任者です。

鴻海によるシャープの買収時によくテレビにも登場したので、日本でもご存知の方が多いと思われます。

非常にキレ者で、そして努力家でワーカホリックなことで知られる方です。

身長は180超で若いころからイケメンだったとのことです。

とてもパワフルで女性にめちゃくちゃモテたようです。

それが、彼の運命を左右することになります。

 

 

 

郭台銘(テリー・ゴウ)の生い立ちと経歴

郭台銘(テリー・ゴウ)は1950年10月8日、台湾台北県新北市板橋区にて生まれます。

父親は警察官だったそうです。

1966年、中国海事商業専科学校の航運管理科に入学

アルバイトをしながらの通学だったとのことです。

1970年ごろ、郭台銘(テリー・ゴウ)はのちに妻となる林淑如(リン・シュールー)と知り合い、猛烈にアプローチ。

林淑如(リン・シュールー)は台北医学院薬学部卒のお嬢様で、みんなの憧れのまとの女性だったとのこと。

身分の全く違う二人でしたが、すぐに恋に落ち5年後に結婚します。

まぁ、先ほども書いた通り、郭台銘(テリー・ゴウ)は歳とってもイケメンです。

身長も180を超える大柄ですし、それになによりパワフルです。

そりゃモテますね。

 

 

 

郭台銘(テリー・ゴウ)、妻の林淑如(リン・シュールー)に助けてもらう

でまぁ、話を郭台銘(テリー・ゴウ)に戻します。

中国海事商業専科学校の航運管理科の卒業、郭台銘(テリー・ゴウ)は兵役に就きます。

1973年に退役し、海運会社「復興航運」に就職

船の手配や輸出入の仕事をしていたとのことで、貿易の実務を身に着けます。

1974年、郭台銘(テリー・ゴウ)は「鴻海塑膠企業有限公司(鴻海プラスチック企業有限公司)」を知人たちと共同設立。

しかし第一次オイルショックの真っただ中であり、非常に資金繰りは厳しかったとのことです。

1975年に林淑如(リン・シュールー)と駆け落ち同然に結婚。

と同時に、実家から多額の借り入れ(出資も?)を行い、夫の郭台銘(テリー・ゴウ)の事業を助けたとのことです。

すごいですね・・・内助の功というか、そういう金持ちお嬢様を落とす人たらし能力というか・・・そういうものが彼にはあったんでしょうね。

その自身に備わったアドバンテージをフルに利用した郭台銘(テリー・ゴウ)は、みごとに事業を立て直します。

 

 

郭台銘(テリー・ゴウ)の立ち上げた鴻海精密工業

鴻海精密工業は、1974年2月20日に設立されます。

本社は台湾台北県新北土城区

設立当時はプラスチック加工の小さな町工場だったとのこと。

妻の実家からの投融資を受けたあとも従業員15人程度だったとのことです。

その後、金型技術を向上させて白黒テレビのつまみを製造して業績好転。

さらにはメッキ技術も導入してコンピュータ用のコネクタなどの製造も開始。

そしてコンピュータ分野の受託生産業務も行うようになり、この間、1980年代、鴻海精密工業は年率20%超で成長しました。

現在では鴻海精密工業のグループ従業員130万人超、連結売上は約16兆円です。

設立当初の小さい工場が嘘のようですね。

 

 

郭台銘(テリー・ゴウ)は独裁者で軍隊式経営を好む

郭台銘(テリー・ゴウ)は1日16時間以上働くと言われており、創業以来、年に3日以上連続で休むことはなかったとのこと(最初の妻の死のときを除き)。

また、部下にも同様の働きぶりを期待し、成果を出した者には多大な報酬を与える一方、ダメな社員はさっさと放逐するのだとか。

 

郭台銘(テリー・ゴウ)はあえて独裁者になることを選んでいる経営者と言われています。

議論したくなったら真夜中でも役員を呼びつけるとのこと。

問題点が解決するまでひたすら取り組むことを要求するとのこと。

 

郭台銘(テリー・ゴウ)はとにかくスピード重視の経営を求め、顧客が求めればすぐに算盤を弾いて設備増強。

兵は神速を尊ぶといいますが、まさにそれを地で行く経営を行っています。

EMSにとって重要なのは即応体制であるということがよくわかっている経営者です。

 

 

郭台銘(テリー・ゴウ)はトップ企業としか取引したがらない

郭台銘(テリー・ゴウ)はまた、業界のトップ企業、それも30%以上のシェアを持っている企業との取引しかしたがらないと言われています。

たとえばそれは、Appleであったり、ソニーのプレステであったり、任天堂であったり、昔のノキアであったり、IBMであったり・・・なわけですが、どの会社もトップ企業であったころ、鴻海のお世話になったところばかりです。

(というと、Appleは今後もしかすると鴻海から切られるかもですが・・・もしそうなった時はアップルが斜陽になったときですね。)

郭台銘(テリー・ゴウ)はそういったトップシェアを持つ企業のサプライヤーやEMSを買収する戦略もとってきました。

そうやって、業界トップの生産性と品質を手に入れながら、今の業界ポジションにのし上がってきたのが、郭台銘(テリー・ゴウ)率いる鴻海精密工業です。

 

 

郭台銘(テリー・ゴウ)の最初の妻、林淑如(リン・シュールー)の死去と曾馨瑩( デリア・ツェン) との再婚

郭台銘(テリー・ゴウ)は先に書いた最初の妻、林淑如(リン・シュールー)を2005年に癌で亡くします。

非常に謙虚で堅実で驕らず、飾らず、優しい女性だったと言われています。

郭台銘(テリー・ゴウ)夫妻は寄付を大量にしてきた夫婦として知られますが、その背景には林淑如(リン・シュールー)の影響が強いと言われています。

そんな彼女を癌で亡くした郭台銘(テリー・ゴウ)

妻の死亡後はそれまでの恵まれない子供たちへの寄付と並行し、癌研究などにも多額の寄付をしているようです。

 

で、そんな郭台銘(テリー・ゴウ)ですが、やはりイケメンでモテます。

さらには金持ちですしね。

妻が亡くなった後は多くの女性と浮名を流すことになります。

その多くが有名税的なゴシップ記事だったのかもしれませんが、とりあえず、再婚します。

曾馨瑩( デリア・ツェン)という、ダンスの振付師の方だそうです。

再婚する時、契約で100年後には90%超?の財産を寄付すること、とかなんとかいう契約を結んだそうです。

とりあえず、子供たちにカネをやるより、寄付しちゃいたいというのが郭台銘(テリー・ゴウ)とその妻の意思のようです。

すごく良い価値観だと思います。。。

 

 

 

曾馨瑩( デリア・ツェン)と再婚した郭台銘(テリー・ゴウ)、64歳で娘が誕生

でまぁ、曾馨瑩( デリア・ツェン)と08年に再婚した郭台銘(テリー・ゴウ)ですが、すごくバイタリティがあるんですね・・・64歳で娘の父親になります。

2014年11月11日、郭台銘(テリー・ゴウ)と曾馨瑩( デリア・ツェン)夫人のあいだに3人目の子供が生まれました。

すごいですね。元気ですね。

前妻とも3人、後妻とも3人の子供を作りました。

すばらしい・・・

なお、長男との年齢差は38歳とのことです。

親子以上だ・・・

 

 

郭台銘(テリー・ゴウ)が鴻海CEOを退任し台湾総統選に出馬?

そんなバイタリティあふれる郭台銘(テリー・ゴウ)ですが、なんと鴻海精密工業のCEOをやめるのではないか?と噂が飛び交っています。

会社側は否定しているのですが、昨晩、2019年4月16日、郭台銘(テリー・ゴウ)はそれを匂わすような発言をしていました。

2020年1月に行われる台湾の次期総統選に出馬するかどうか、数日以内に決める、との発言をしたのです。

そして、出馬するとするなら、国民党から出馬するとのことです。

国民党は野党で、対中融和路線を掲げる政党です。

中国は台湾を併合したがっています。

米国は、中国への牽制を意識して台湾を利用して緊張を高めています。

中国で事業を広く行っている鴻海精密工業もこうした影響を強く受けています。

郭台銘(テリー・ゴウ)としても、いろいろと思う所があったのかもしれません。

それはもしかしたら、将来、アメリカの手先になって中国と戦うことになってしまうのではないか、、、という懸念かもしれません。

自分はそんなふうに感じましたが、考えすぎでしょうか。

 

 

 

 

郭台銘(テリー・ゴウ)のことを知りたいなら、以下の本がおすすめ

・・・とまぁ、ひたすら話題の尽きない郭台銘(テリー・ゴウ)という男なんですが(個人的にこういう男がだいすきです・・・)

郭台銘(テリー・ゴウ)についてもっと知りたい方は、以下の本がお勧めです。


野心 郭台銘伝

 


鴻海帝国の深層

 

上の本は個人的にも好きなノンフィクション作家である安田峰俊氏の著作です。読みやすいと思います。

下は翻訳でちょっと読みにくいですが、中国の方らしくいろいろと細かい事情もよく調べてあって面白いですね。

とりあえず、今後、台湾の政治の台風の目になりそうな郭台銘(テリー・ゴウ)について、知っておいて損はないと思います。

台湾は、向こう20年を考えた場合、米中関係の悪化の原因のひとつにもなりかねない地点です。

非常にきな臭くなってきています。

その舵取りを担うかもしれないのが、郭台銘(テリー・ゴウ)です。

国際政治を眺めるうえでもとても重要です。

ぜひ、注目していってください。

 

以上。