害虫駆除Rollins(ロリンズ/ローリンズ)の業績をみてみよう~S&P500構成銘柄に採用~
今回は、S&P500構成銘柄に新規採用されたRollins(ロリンズ/ローリンズ)の業績をみてみます。
まずはRollins(ロリンズ/ローリンズ)の企業紹介をします。
米国の害虫防除サービス大手Rollins(ロリンズ/ローリンズ)
Rollins(ロリンズ/ローリンズ)は米国にてゴキブリ、シロアリ、ネズミなどを駆除する害虫防除会社です。
こういった害虫防除のことをpest control servicesといい、この分野で大手となっています。
日本で言ったらサニックスとかそういう会社と同じような感じです。
Rollins(ロリンズ/ローリンズ)は1948年に設立されたのち、事業で生み出したキャッシュフローで積極的に他地域の同業者を買収していきました。
そうして、同業のネットワーク化を通じてコスト削減と規模拡大をしていったのが、Rollins(ロリンズ/ローリンズ)の成長の源泉です。
Rollins(ロリンズ/ローリンズ)の子会社の一覧は以下のようになっています。
Rollins(ロリンズ/ローリンズ)はORKINブランドを展開しており、世界中に200のフランチャイズ、アメリカとカナダの700の地域で展開、200万以上の住宅・商業施設向けにサービスを提供しているとのことです。
Rollins(ロリンズ/ローリンズ)のサービスのうち、シロアリ駆除が18%、その他住宅向けは42%、商業施設向けは40%となっており、どちらかというと住宅向けサービスが多い印象です。
www.orkin.com
www.pestdefense.com
www.orkincanada.ca
www.westernpest.com
www.indfumco.com
www.callnorthwest.com
www.trutechinc.com
www.allpest.com.au
www.walthamservices.com
www.permatreat.com
www.cranepestcontrol.com
www.safeguardpestcontrol.co.uk
www.crittercontrol.com
www.statewidepestcontrol.com.au
www.opcpest.com
www.murraypestcontrol.com.au
www.rollins.com
www.orkinau.com
Rollins(ロリンズ/ローリンズ)の業績
(以下は2018年9月27日午前5時ころに書きました。株価やバリュエーション評価に用いている数字は、その時点のものを使っております。)
ここからはRollins(ロリンズ/ローリンズ)の2017年決算をAnnual Reportをもとにみていきます。
グロ注意 しょっぱなから虫の画像が出てきますwww
まずはRollins(ロリンズ/ローリンズ)のここもとの業績推移をみてみましょう。
売上、利益、営業CFともに順調に伸びています。
そんなに大きく伸びているわけではありませんが、順調そうにはみえますね。
こちらはコスト構造からRollins(ロリンズ/ローリンズ)の業績をみたものです。
だいたい、売上の半分くらいが人件費などサービスに関係する費用ですね。
一般管理費は売上に対してパラレルには伸びていません。ここらへんは好印象ですね。あらたにCRMを刷新(BOSSシステム)いますから、そのあたりが影響しているかもしれません。
こうしたことから、Rollins(ロリンズ/ローリンズ)の税引き前利益率は10%台後半となっています。
かなり高いですね。新規参入する業者とかいないんでしょうか。
こちらはRollins(ロリンズ/ローリンズ)の簡易バランスシートです。
さきほど会社紹介の項でも書きましたが、Rollins(ロリンズ/ローリンズ)は同業他社を買収することで事業拡大してきました。ですので、Goodwill(のれん)が大きいことに気づきます。
まだ借り入れ余地があるので事業拡大はできるでしょうが、数年後には今のような事業拡大方法は使えなくなるだろうことが予想されます。ここは重要な点です。
Rollins(ロリンズ/ローリンズ)の株価推移
最後に、Rollins(ロリンズ/ローリンズ)の株価とバリュエーションなどをみていきます。
Rollins(ロリンズ/ローリンズ)の株価は凄く上昇しています。ずっと右肩上がりですね。このあとも右肩上がりが続く、と信じ込みたくなるチャートですね。
えてして、そういうときほど危ないものですが。
こちらはRollins(ロリンズ/ローリンズ)の週足株価となっています。
Rollins(ロリンズ/ローリンズ)がもし急落するとするなら、目途としては32~36ドルあたりだと思います。(直感的にです。)
なお、Rollins(ロリンズ/ローリンズ)のバリュエーションは、2019年通期のアナリストコンセンサスベースでPER51倍、EV/EBITDA32.4倍です。
いかにROEが高かろうとも、いかに業績安定性があろうとも、いかにリセッション・プルーフ銘柄であろうとも、このバリュエーションはさすがに正当化できないのではないか、と個人的には思います。
チャート的にも最後の噴き上げを待っているか、もしくは既に噴き上げたあと・・・のように感じます。
個人的にはRollins(ロリンズ/ローリンズ)は買いではないな・・・と思います。
S&P500に採用されたこのタイミングで買いが集まる、そこでどう動くかが重要だと思います。
以上、とりあえず短評まで含めて書いてみました。
なお、当然のことながら上記はあくまでも個人的見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。投資にあたっては自己責任でお願いいたします。