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やっぱり、中国は人民元安誘導したいらしい・・・

昨晩深夜(日付は今日9日2時半くらい)においらは

https://twitter.com/chu_sotu/status/983033786983006209

と書きましたが、どうやらこの可能性が高まってきたようです。

China Is Studying Yuan Devaluation as a Tool in Trade Spat

(本日9日JST16時のBloombergです)

上記にもあるとおり、中国は対米通商摩擦を戦う一つの道具として、人民元の安値誘導をちらつかせ始めました。

昨日も書きましたが、米国から中国への輸出は1300億ドル程度しかありませんので、1500億ドル分の制裁関税をアメリカ側からかけられても、全額の対抗手段がない状態でした。

中国としては、通貨安誘導をちらつかせることでアメリカ側に強硬手段を引っ込めさせようという魂胆にみえます。

 

しかし、アメリカはその手には乗らないでしょう。どちらもメンツがかかっていますし、アメリカからすると単なる通商摩擦ではなく覇権争いなのですから(過去記事)、一切引かない可能性が高いように思います(市場では回避できるとみている人が多いようですが、個人的には悲観的です)。


 

さて、ここで実際に人民元安誘導が行われたとして考えてみましょう。

関連記事(米中貿易摩擦による円高リスクはある?)

でも書きましたが、対米ドルの人民元安誘導をしただけでは、中国人民銀の手元に米債が積みあがることになります。これは敵のファイナンスを助けてやることになりますから、中国としては避けたいところ。

個人的な見通しで言うと、

中国は米ドルのまま持つのではなく、日本円やユーロなど多方面の通貨を大量に買い始める可能性が高いのではないか

と思っています。

それはひとつには、中国の貿易黒字の半分がアメリカであるという状況を脱するためという目的があります。

対米ドルで人民元安に誘導しても、関税で米国に輸出しにくくなるのですから意味がありません。

それよりも、米ドル以外の通貨に対しても人民元安誘導し、アメリカに売れないものを日本や欧州、アジア諸国などに大量に売ろうとし始めるのではないかと思います。

対米貿易黒字の減少分を補うような介入を繰り返した場合、相当大きなフローが発生することになります。このフローがほとんど米国に向かわないのだとすると・・・

 

米中の通商摩擦が深刻化すれば深刻化するほど、日本円やユーロが上がりやすい状況になる

・・・のではないかと感じます。

ようするに、「ユーロ=円>米ドル>人民元」みたいになるのでは?とみています。

 

EUR/USD

USD/JPY

 

この環境下で、アメリカが景気後退によって利下げに舵を切る方向になるなど、最大限にリスクをこめたシナリオとしては

EUR/USDは1.40~1.45程度

USD/JPYは80程度

の可能性を考えています。

 

とりあえず、それだけ大きく動いても痛手を被らないで済むようなポジションを組むことが必要だと思っています。

 

 

(以上は中卒くん個人の見解であり、投資行動をおすすめするものではありません。投資は自己責任でお願いいたします。)