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東大寺の平岡昇修上院院主が女子大生への強制わいせつ容疑で書類送検

東大寺上院院主(上之坊住職)の平岡昇修容疑者、施設内で働く女子大生アルバイトの胸を触ったとして、強制わいせつ容疑で書類送検~観光への影響はどうなる?ガバナンスの問題は?

 

東大寺の上院院主・平岡昇修(ひらおか・しょうしゅう)容疑者、女子大生の胸を触った容疑で書類送検

東大寺213代別当・平岡定海の長男、平岡昇修(ひらおか・しょうしゅう)上院院主(69歳・顔写真)が、東大寺のなかの施設で働く女子大生アルバイトの胸を触ったとして、強制わいせつ容疑で書類送検されたとのことです。

 

なお、上院院主というのは、別当(トップ)を補佐する役職です。

国宝・二月堂のトップでもあり、歴代の別当(住職)が就任前に就いていた要職でもあります。

父親の平岡定海213代別当(長老職)の息子さんということもあり、平岡昇修上院院主も非常に高位の僧侶に上り詰めましたが、ここにきて非常に危うい状況になっています。

調べに対して平岡昇修容疑者は「無理やりではない」と容疑を否認しているとのこと。

東大寺要職の僧侶、女子大生の胸さわり書類送検 読売

 

平岡昇修上院院主は今年7月、東大寺の境内の施設内で、数回にわたって20代女性の胸を触るなどした疑いだそうです。

東大寺高僧に強制わいせつ容疑 奈良県警、書類送検 東京新聞

 

たしかに、法的には「無理やりではない。合意の上だった。」で示談に持ち込めば解決でしょう。

何度も触っていたというあたり、その主張も頷ける部分はあるかもしれません。(少なくとも、平岡昇修上院院主は合意の上と思っていたのかもしれません。)

しかし、ことはそう簡単な話ではないと思います。

 

 

ユネスコ世界遺産の東大寺内で行われた平岡昇修上院院主による猥褻行為?

東大寺はいわずと知れた日本を代表する寺院です。

華厳宗の大本山寺院であり、廬舎那仏像とそれを納める金堂、伽藍配置の中核をなす南大門、二月堂、三月堂などなど、国宝に指定されている施設が多数現存する重要施設であります。

(ちなみに、今回書類送検された平岡昇修上院院主は二月堂のトップです。)

日本人なら修学旅行などで訪れたことがある人は多いと思いますが、東大寺は近年、外国人の観光客が激増している観光スポットでもあります。

東大寺はその周辺をふくめユネスコ世界遺産登録されており、東大寺の周辺の奈良公園は別名鹿公園として日本に旅行に来る海外の人たちにも広く知られています。

(自分は関西に住んでいた頃、百毫寺から新薬師寺、春日大社をこえて東大寺を抜け、奈良公園から興福寺に抜けて近鉄で帰る散策ルートが好きでよく歩いていたのですが、2011年頃には鄙びて閑散としていた道が、2017年ころにかけて年々外国人観光客だらけになっていきビックリしました。東大寺周辺は間違いなく素晴らしい観光資源だと思います。)

 

 

カトリック教会における児童への性的虐待行為と、平岡昇修上院院主による女子大生への猥褻行為が比較される可能性

まだ、今のところは海外メディアなども嗅ぎ付けていないようで、外電などには流れていませんが、もしこれが海外に流されるとなると、ローマカトリックで大規模に行われた児童への性的虐待と同類のものとして見られる危険性があるのではないか、と思います。

もしそういうふうに捉えられた場合、観光客の集客、とくに欧米からの観光客に大きな影響が出るのではないか、と思われます。

猥褻事件が起きただけでも嫌なのに、それが示談で済まされて、自分たちの落とした拝観料が猥褻した側の収入に使われるとしたら、どう感じるでしょう。

海外からの目には注意が必要だと思います。

 

 

 

平岡昇修上院院主は平岡定海(ひらおか・じょうかい)東大寺213世別当の長男。果たしてしっかりとした処分が下せるか?

東大寺の主要役職はほとんど世襲により回っています。

今回、強制わいせつ行為で逮捕された平岡昇修上院院主は東大寺213世別当(東大寺トップ)の長男です。

 

東大寺学園を卒業後、大谷大学文学部仏教学科(インド学専攻)卒業、大阪大学文学部大学院研究生、インド政府給費留学生、インド・マドラス大学文学部インド哲学科修士課程入学、マドラス大学文学部インド哲学科修士課程修了、大谷大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学

博士号は大谷大学でとったそうです。

ここらへんの詳しい経歴は平岡昇修上院院主のプロフィールページでみることができますが、とりあえず、著書をみるかぎり・・・(あえて言うまい)。学歴をみても・・・(あえて言うまい)。東大寺学園は非常に優秀な人を輩出する学校だと思うのですが、東大寺関係者であれば入りやすいのでしょうか?

 

 

 

平岡昇修上院院主のご尊顔

 

 

 

平岡昇修上院院主による行為は、事実であれば法的問題だけでなく、組織内の統治問題でもある

とりあえず、平岡昇修上院院主の猥褻事件が本当にあったのか、事実がどういったものであったのかを東大寺はしっかりと調査し、処理しなければ大変なことになるのではないか、と危惧しています。

「不起訴処分になったから平岡昇修上院院主は職を辞す必要がない」・・・などという処理の仕方をしたなら、対外的な印象はかなり最悪なことになると思います。

法的な問題と、施設内で働く労働者に対して使用者側である平岡昇修上院院主がセクハラをしたとされる問題とは別次元でとらえるべき内容です。

まずは、真実をつきとめ、そのうえで相応の処分をしなければ社会的な問題になりかねないと思います。

セクハラは、刑事事件にならなければいいという問題じゃない。

組織内のガバナンスの問題であるというのが、グーグルやウーバーなどでも問題になっているのです。

平岡昇修容疑者による猥褻容疑に関しては、本人からの弁解をしっかり聞いたうえで、刑事罰とは別に東大寺内部でも処分を下す必要があるはず。

これは東大寺のガバナンスの問題であり、他者がとやかく言えることでもなく、国や奈良県などがあれこれ言えることでもない。

宗教への介入だと言われかねないわけで、非常にガバナンス的には独特なポジションにあるわけです。

そして、前述のように東大寺の役職はほとんど世襲によって回されている状況であり、内輪の人物を切ることはいろいろ難しそうに思います。(息子さんも東大寺の高位聖職者であり、今回の件では肩身が狭かろうと思います。)

 

しかし、もしこれを放置すれば、非常に大きな汚点になります。

観光への影響が出かねないと思います。

たとえば、ウィーン少年合唱団ですが、あれも団員同士の性的虐待問題(先輩後輩の関係を利用したホモ行為)が騒がれた時期がありましたが、あのころから日本であまり聞かれなくなりました。

対外的な印象っていうのはいっきに変化します。

平岡昇修上院院主の問題は、しっかりと対応した方が良いと思います。

 

以上です。