備忘録がわりにニュース記事をまとめます。
独断で掻い摘んで纏めます。
この記事は日中随時更新します。
14時46分
コンゴ民主共和国(DRC)でエボラ出血熱が蔓延 すでに12人死亡35人以上が感染 今回もコバルト輸出に影響出るか?
Ebola Death Toll Reaches 12 in Congo
New Ebola death confirmed in Congo, bringing total to 12
コンゴ民主共和国(DRC/旧ザイール)のビコロ(Bikoro)で先月発生が確認されたエボラ出血熱ですが、このたび120万人都市であるムバンダカ(Mbandaka)の近郊、赤道州(Equateur province)のイボコ(Iboko)でも死亡が確認されたとのことです。また4人が新たに感染を疑われているとのこと。他の情報ソースによると把握している数以外にも20人が死んでいる可能性とのことです。Ebola in the DRC: Everything you need to know
これに対しUnicefとWHOはリングワクチン接種作戦をとっているそうですが、感染者が病院から脱走するなどして、いまだに感染拡大に歯止めがかかっていません。
なお、ムバンダカは首都キンシャサからコンゴ川を600キロほど遡った地にある交通の要衝です。
ムバンダカはコンゴ川とルキ川が交わる地にあり、河川港が開かれています。西にコンゴ共和国(ROC)、南下流にキンシャサ(Kinshasa)、東上流にキサンガニ(Kisangani)と川で繋がります。交通の要衝です。ここでのエボラウイルスのアウトブレークは悲劇的な結果に繋がりかねません。
記事中の地名をわかりやすいよう強調して表示してみました。参考にしてください。
電気自動車(EV)に必要なコバルトはコンゴ民主共和国(DRC)が主要産地
近年、電気自動車(EV)向けを中心にリチウムイオンバッテリー市場が拡大していますが、その二次電池正極材に使われるコバルトはコンゴ民主共和国の主要輸出品となっており、また世界のコバルト生産におけるシェアも半分以上を占めるなど、非常に重要な位置を占めています。(中国は2位、カナダは3位ですが、世界生産シェアは6%程度しかないそうです)
ゴーストタウンだったカナダの「コバルト」、EVブームで活気づく – Bloomberg
なお、このコンゴ民主共和国のコバルトですが、児童労働で生産されているそうで、非常に問題になってきています。
コンゴ児童採掘のコバルト、アップル積極追跡、MSは遅れ=報告書 – ロイター
コンゴ民主共和国産コバルトは主に多くが南部コルウェジで採掘され、ルブンバシ(Lubumbashi)からボツワナを経由して南アフリカのダーバン港に向かうか、タンザニアのダルエスサラームから輸出されます。
とりあえず、今のところはエボラ出血熱によるコバルト輸出制限などは起きていませんが、前回2014年のアウトブレークの際には、ボツワナで輸送がストップしてしまい、フリーポート・マクモランと中国金川集団の銅・コバルトの輸送制限がかかりましたので、気を付けてみていく必要があると思います。
前回アウトブレーク時 エボラ出血熱拡大の影響でコンゴからの銅、コバルトの出荷止まる2014.08.29
なお、
コンゴのコバルト権益といえば中国のコバルト製品メーカーである浙江華友コバルト( 浙江華友鈷業 / HuayouCobalt )
中国で出回るCobaltの90%がコンゴ民主共和国産と言われています。
ここも先日書きましたCATL(寧徳時代新能源科技)と同様に、上流から下流までリチウムイオン二次電池の一貫生産を目指す企業ですが、コンゴ民主共和国で大規模なプロジェクトを保有しており、材料調達能力も高いそうですが、ということは現地との人の行き来もあるということだと思います。中国にエボラ出血熱が移動したら、大変な騒ぎになると思います。
とりあえず、今後の展開には要注意です。
15時38分
イラン・ロウハニ大統領、上海協力機構サミット出席へ=中国外務省
イランのロウハニ大統領が上海協力機構サミットに出席するため6月に中国訪問するそうです。
個人的見解:中国はイラン核合意維持を支持しています。明確にイランの肩を持つことをアピールしはじめました。アメリカにとっては不都合な展開です。
ムーディーズ、イタリアを格下げ方向で見直し 歳出拡大懸念 | ロイター
大手格付け機関のムーディーズがイタリア国債の格付けを下げ方向で見直しです。政局の混迷が深まっており、秋に再度総選挙を求める動きも出ています。ユーロ圏離脱もありうる展開となっており、緊張が高まっています。
China April industrial profit growth rebounds to six-month high | Reuters
中国工業部門企業利益が前年同月比21.9%増。昨年10月以来6か月ぶりの大幅上昇。春節の影響と、環境規制緩和の動きが4月に表れた可能性がある。
中国、クアルコムのNXP買収計画を承認へ=関係者
Qualcomm to meet China regulators to clear US$44b NXP deal
クアルコムによるNXP買収の件ですが、ようやく中国当局の承認がおりるそうです。
個人的見解:米国によるZTEに対する制裁に対抗して、中国はM&Aの認可を遅らせたりするなど、露骨ないやがらせ対抗措置をしていました。それがうまくいったようです。
ブラジル全土で大規模スト 工場停止、軍が出動
《ブラジル》トラックスト3日目に突入=物流大混乱で工場や市民生活にも …
ディーゼルオイルの値上がりを理由にしたストライキがブラジル全土で広がっています。このストの要求に応じる形で、テメル大統領はペトロブラスに対して燃料価格の引き下げを命令しましたが、スト側主要団体であるトラック運転手協会(ABCAM)は単なる値下げではなく、ディーゼル油にかかる連邦税廃止を求めていることを明確にしています。
Mexico’s cenbank says Q1 current account deficit widened
メキシコの第一四半期経常赤字は69億4100万ドル、前期28億7000万から拡大。GDP比2.3%
22時37分
関電が7月値下げ 家庭向け4.03%、国に届け出(日経)
ライザップ、最高執行責任者にカルビー会長の松本晃氏
個人的見解:世渡り上手な方だなぁと思います。カルビーの業績を伸ばした実績は鮮やかなものでしたが、傾きかけたカルビーから逃げ出す姿もまた、鮮やかでした。おみごとです。
カルビーの業績は、傾きかけています。フルグラは飽きられています。スーパーに行ってみましょう。いつも新しい味のフルグラが置かれています。つまり、既存の味のまま売れ続けるほどの商品力はないんです。定番にはなり得てないんです。松本氏ほどの方ですから、それを嗅ぎ取れないわけがありません。
また、海外事業はフルグラの中国向け売上を国内から海外に付け替えて増収にしていますが、実質的に減収減益でしょう。自分のひろげた風呂敷を畳まずに次に向かう姿勢は、情よりもタイミングを重視するリスクマネジメント感覚に溢れています。好感が持てます。おいらはこういう人、嫌いじゃありません。きらいじゃありませんが、経営者としては能力に疑問を感じます。元伊勢丹バイヤーからフクスケなどを渡り歩いた藤巻なんかと同じ匂いがします。
とりあえず、まぁ、がんばってください。
23時22分
日本初「CAR-T細胞療法」が特許出願され薬価も半分以下に
がんの新治療法「CAR-T療法」 一回5000万円を数百万円に 実用化へ研究
(この分野に詳しくないので間違っているかもしれません・・・とりあえず書きます。)
従来の治療法では数か月しか生きることができない血液ガン患者でも、その7~9割の患者からがん細胞が消える新しいガン治療法があるのだそうです。キメラ抗原受容体T細胞療法、略してCAR-T(カーティー)療法というらしいのですが、この治療法には「コストが高すぎる」という大きな欠点があるのだそうです。そのコスト、一回あたり5000万円だとか(キムリアを使った場合)。
このコストをできるだけ下げるため、レトロウイルスを使うのではなく、タンパク質の酵素を使ってT細胞の遺伝子操作をしてCAR-T細胞を作る手法を信州大学の中沢洋三教授や名古屋大の高橋義行教授などのグループが開発中なのだそうです。もし実現すれば数百万円の治療が可能になるとのことです。
Saudi Arabia to exclude German firms from government tenders: Spiegel
サウジアラビアのサルマン国王が、ドイツ企業を政府事業の新規契約先として選定することを禁止する勅令を発布したとのことです。
個人的見解:ドイツのメルケル首相は先日24日に中国を訪問して、イラン核合意順守をともに確約しました。これはアメリカ、イスラエル、サウジアラビアの三国同盟に対抗する態度を明確に示したものといえます。
これに対して、今回の措置発令です。サウジが何をしたがっているのか、なんとなく見えてくるように思います。