中国鉱工業生産指数 2018年6月
いつものように、中国国家統計局のサイトからデータを引っ張ってきております。
それではみていきましょう。
なお、前回5月分はこちら
鉱工業生産指数は前月5月から再び低下しました。
3月の最低値にふたたびツラ合わせです。
個別に見ていきましょう
鉱業が前月3.0→2.7に伸び低下
製造業も同6.6→6.0に低下
電機、熱、ガス、水など公益分野は同12.2→9.2に低下
全体的に低下していることがわかる。
事業主体別にみると
国有企業が前月8.1%→6.1%に低下
合資会社は横ばい
外資は8.4%→5.4%に低下
主要産業別にみると前月比で
農業 3.2→5.9
食品 5.6→5.0
繊維 -1.5→-0.1
化学 4.3→2.9
医薬 10.9→10.2
ゴム、プラスチック 2.7→3.8
非鉄金鉱物 2.6→3.7
鉄鋼、圧延加工 7.4→7.8
非鉄金精錬、圧延 5.9→4.0
金属製品 2.5→1.4
一般機器 6.6→6.8
特殊機器 9.6→11.5
自動車 13.2→14.0
鉄道、船舶など輸送機器 2.5→0.7
電気機械器具 6.4→3.8
コンピュータ、通信 13.5→10.9
電気熱生産 12.4→9.3
どこか一つが特別弱いとかではなく、満遍なく押しなべて弱い印象。
あえていうなら、自動車がやや強いことが救い。
そして、コンピュータ・通信機器類がかなり減速。
なお、主な製品の生産についてみると
工作機械、産業用ロボット、新エネルギー車など重点育成分野が急激に成長を減速させてきていることが気がかり。とくに前二つは深刻。新エネルギー車は一応36.6%の成長ができているのでマシではある。
また、スマートフォン、マイコン機器、移動通信端末などに至っては生産が減少している。これはもう諦めの境地に入っているような感じがある。
電力の生産面でも、全体的な景気の伸び鈍化がみてとれる。
輸出の伸びも低下、製品販売率も低下している。
はっきりいって、いい結果だとは思えない。
日本企業でも資本財セクターを中心に懸念が広がる可能性がある。