以下はコラム記事です。
ちょっと言いたくなったことを書いているだけです。
読んでもまったくカネにならないので、飛ばすことをお勧めします。
SBIソーシャルレンディングが運営・募集しているファンドに対し、融資先からの支払い遅延が発生しているそうです。
https://www.sbi-sociallending.jp/pages/bl_payment
この問題を説明する前に、まずはSBIソーシャルレンディングについて解説します。
SBIソーシャルレンディングとは、簡単に言ってしまえば
「投資家から集めた資金を、信用力の劣る企業・団体に対して高利で貸し付けて運用するファンド」
ということになると思います。
中国では理財商品などが流行っていますが、それと似ているように感じます。
ハイリスク・ハイリターンの商品ということですね。
具体的に誰にいくら貸し付けているのかはみえませんが、公表されている融資残高の構成データからすると、事業ファンドなどへの融資が多く占めていることがみえます。個人などへ貸し付けてしているわけではないようです。
https://www.sbi-sociallending.jp/total_results
なお、1万円からの小口で購入できるファンドという商品的な特徴もあってか、ファンド設定以来の投資家登録完了数は右肩上がりとなっているようです。
https://www.sbi-sociallending.jp/total_results
なお、SBIソーシャルレンディングのホームページによると、このファンド商品は
- 1万円から投資可能
- 予定年利3.2~10.0%
- 利益は毎月分配
となっているそうです。
予定年利3.2~10.0%
はかなり高いですね。
ファンドが手数料を抜いてこの年利を出すには4%台半ばでの融資となるでしょうが、その金利で借りて回せる事業というと補助金ビジネスが増えるのでしょう。
実際、融資先の上位にはメガソーラーなどが並びます。
でも、二位以下は不動産も入ってきます。
自分は不動産はあまり詳しくないのですが、現状の不動産の益回り状況からみるに、長期間高い金利で借りて回せるはずはありませんから、これは何かかなり特殊な用途な気がします。つなぎ融資とか、もしくは、簡易宿所型民泊などでしょうか?
なんにしても、不動産はちょっと、ソーシャルレンディングの高金利に馴染まないのでは?と感じます・・・
じっさい、今回利息の支払いが遅延しているのも、不動産向け融資だったようです。
SBISL不動産バイヤーズローンファンド16号~22号
第一順位の抵当権を設定しているそうなので、融資先がよほど阿呆な価格で買っているのでなければ(地上げなどで高額で買い集めているのでなければ)、顧客の損失はさほど膨らまないはず。融資先が肉欲棒太郎のような地上げ屋さんでなければ大丈夫。そこらへんはSBIを信じるしかありませんね。
で、まぁ、今回の分配金遅延問題を受けて、日経新聞が鬼の首をとったように報道しています。
・・・日経ってどうしてこう、印象操作記事みたいなのが多いんでしょうか。
SBIソーシャルレンディングで今回起きた問題は、あくまでもファンド運営上の失敗でしょう?
ところがこの記事で比較対象とされているのは、ICOなど明らかに設計上の問題を抱えた事案や、ファンド流用を起こした運営者などの明らか刑事上の問題に発展している事案なのですね。
日経新聞、ほんとアタマが悪い。
こういう足を引っ張るようなことをするから、日本の金融は自由度がどんどん失われるのです。
俺は正直、SBIソーシャルレンディングには全く興味がわきません。
こんな低いリターンで、自分のわからないところでリスクを取られるのは嫌です。
自分で管理できるリスクで、もっと高いリターンを上げつづける自信がありますから、こういったファンドを購入する気は全くおきません。
でも、このファンドを叩くのはおかしいと思います。
このファンド自体は悪くないはずです。
借り手にも、貸し手にも需要は絶対にありますし、それを繋いで利益を上げる仕組みは皆に価値を提供しています。
なぜこういう頑張っている人たちを叩こうとするのか、理解できません。
日経はSBIよりも、もっと叩かなければならない連中がいるはずです。
レントシーキングに熱心な連中です。
仕組みを利用して、保護行政のなかでぬくぬくやっている連中です。
関税制度に守られたり、非関税障壁で守られたり、補助金を回すことで成り立っている連中です。
産業界にも個人にも、そういうのがこの国にはごちゃごちゃいます。
そいつらを叩かずに、新しいことにチャレンジする人を叩くのはムラ社会的価値観だと思います。
今回の記事、どうみてもコラムレベルの私見が混じっているのですから、署名記事で出すべきと思います。
日経新聞は、もっと自分たちの記事の影響を理解して、一流のメディアになれるように頑張って欲しいと思います。