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コラム:島精機のホールガーメントとZOZOSUITで縫製工場の女工が消える?

この記事は単なるコラムです。

読んでもお金を稼ぐことには繋がりません。

中卒君がなにげなく感じたことを書くためのスペースです・・・ニュースまとめに書くには長すぎるような私見を書いています。

忙しい人は読まない方が良いと思いますので、いますぐ閉じましょう。


というわけで、お題にもあるとおり、今回は

島精機のホールガーメントとZOZOSUITの親和性

について書きたいと思います。

先ほど何気なくtwitterを眺めていたら、下のようなtweetをされている方がいらっしゃいました。

 

 

このtweetをされているかた「最も先進的なFashionTechの事例かも!」と書いていますが、おいらもそう思います。これはかなり凄い。

 

ゾゾスーツで採寸したデータを島精機のホールガーメントにぶち込めば、機械が勝手に動いて40分で洋服ができあがる・・・

 

つまり、ここには人が一切かかわらなくていいんですね。

注文する人がゾゾスーツのデータをネット経由で入力したら、勝手に機械が動くわけですから、まったく人がいらない・・・

 

 

これは画期的です。

こういった採寸から縫製まで全自動で行うシステムが究極まで進むと、縫製工場でJUKIのミシンをカタカタやっている発展途上国の多くの女工たちが職にあぶれると思います。

こんなことをいうと、島精機のホールガーメントは編み機であって縫製ではない、という反論はあるでしょう。

でももしこれが実現するのなら、縫製より編みの方が安く製造できる社会がやってくるはずです。

いまはホールガーメントで作った製品が目新しくて高く売れていますが、そのうちに縫製の方がコストがかかり、ホールガーメントの方が安く製造できる未来がやってくるのでは?と予想します。

もちろん、縫製には縫製の良さがありますから、そういったものも残るでしょう。

でも、洋服の定義とかそういう部分まで含めて、いろいろと変わってくるように思うのです。

前身頃、後身頃を合わせて縫って作るTシャツもありますが、いまどき多くは機械で作ったメリヤス編みでしょう?そういう感じで、パンツやスーツもジャージ生地など編みでできるものが主流になったりするかもしれません。

昔のSF映画に出てくる人が着ていた服って、そんな感じですよね。

 


じつのところ、昔は糸を作るのだって人力でやっていました。

インドのマハトマ・ガンジーが糸車を回していたのは、機械による紡績技術が発達した大英帝国からの経済的独立を訴えてのものでした。

(Wikipediaより)

ガンジーの時代の少し前までは、糸ですら人が糸車で撚って作っていたのです。

もっというと、糸車ですら資本財です。もっと昔はそんなものを使っていませんでした。

 

5分半くらいのところからお婆さんが手で糸を作っていますが、これが伝統的な糸の作り方です。今ではそんなことをやっているのは伝統工芸展に出品するような方たちくらいです。一般的には以下のようなものを利用しています。

 

 

いかがですか?

糸を作るまったくスピードが違うでしょう?

これが資本財による生産性の向上です。

味気なくはなりますが、必要十分な商品を多くの人が得ることができるようになるのです。


 

つまり、俺は同じことが洋服の製造の世界にも広がるのではないか、と思うのです。

 

現在、アパレルの現場ではデザイナーやパタンナーから末端の縫製工場まで多くの人が働いています。当然、販売の現場でも売り子、ショップ店員がいます。

このうちアパレル店員は、ZOZOTOWNなどのオンライン通販の拡大によってだいぶ影響を受けました。店舗で声掛けをして売る、ということの意味が薄れ、店舗がショーウィンドウ化しました。実際、一店舗あたりの人員数は減っています。

販売の現場での人減らしは始まっています。

 

今後はこれが製造現場全般に広がっていくのではないか、と思います。

パタンナーもAIに置き換えできるでしょう。

最後に残るのは、デザイナーなどクリエイティブな人材だけだと思います。

それすらAIに置き換わる?

 

 

それはないでしょう。

AIは結局のところ、「自分で考えている」と我々が思うくらいに複雑な行動をしている機械にしかすぎませんから。本当のアソビは侵されません。たぶん。