プレイ料金無料バトロワゲーム『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』が大ヒット~EA(エレクトロニック・アーツ)の業績押し上げ効果は?
EAの新作バトロワゲーム『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』が72時間でプレイ人数1000万人を突破
EA(エレクトロニック・アーツ)の新作の無料バトルロワイヤルゲーム『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』が3日でプレイヤー数1000万人を突破したと公式広報が伝えました。
また、同時接続者数はピーク時100万人を突破。
基本プレイが無料であるということもありますが、それにしてもわずが72時間で1000万人は凄いプレイヤー数です。
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』はタイタンフォールのRespawn Entertainmentスタジオが製作
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』はFPSゲームのタイタンフォール(Titanfall)シリーズを製作しているRespawn Entertainmentスタジオが製作しています。
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』はタイタンフォースらしい軽快でとっつきやすいシステムが特徴で、確かにヒットする要素に溢れています。
マップは高低差が大きく非常に凝った造りになっていますが、落ちたりジャンプしたりしてもダメージありません。
また、ちょっとした壁ならすんなり登れてしまうなど、ゲーム性を重視するためにパルクールに関してはかなり割り切ったものになっています。
また登場する各種キャラクターごとに特徴的なスキルが割り振られており、それらを上手くチームで組み合わせることで効果的なゲーム展開を可能にしています。
ここら辺のゲーム性の高さも、さすがRespawn Entertainmentといったところです。
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』の基本ルール
- 現在はチーム戦のみ
- 3人一組 x20 =60人で対戦
- マッチングしたら、各チーム順番にレジェンド(自分の分身となるもの)を選択
- ドロップシップから降下して戦闘開始
- 徐々に戦闘地域が狭められていき、最後まで生き残れば勝ち・・・ここらへんはPUBGなどのバトルロワイヤル型ゲームと同じ。
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』はボイスチャットがなくてもゲームになるPing機能搭載
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』のひとつの特徴は、ボイスチャットがなくても何とかゲームになるところです。
Pingという機能がついていて、これを使って場所指定や攻撃対象などを示すことができます。
上手く使いこなすにはやや慣れが必要ですが、とりあえず、言語が通じない相手でも意思疎通が取りやすいのは良でしょう。
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』はやたら堅い、ダウン状態なら蘇生可能
この『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』が他のバトロワゲームと大きく異なるように思うのは、かなりダメージの通りが悪いところです。
ちょっとイライラする部分でもありますが、逆に初心者にとってはいきなり撃たれて即死、みたいなことがなく楽しめるように設計されています。
ここら辺のゲーム設計はさすがと思われます。
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』は課金なしでも十分に楽しめる
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』は、課金で強くなるタイプのゲームではありません。
あくまでも、ゲームの強さはスキル次第となっています。
課金は、スキンや装飾品、レジェンドの開放などにおいて利用される程度で、強さには何ら関係ありません。
ここらへんのビジネスモデルはLoLなどを参考にしているように思われます。
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』はスキンの販売、二次収入などで稼ぐビジネス
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』は無課金で十分に遊べるゲームです。
開発元は、特別なグラフィックのアイテムなどをゲーム内で販売したり、外部企業からの広告提供(提携アイテムなど)、タイタンフォールの世界観をみせることでの関連ゲームへの誘導、映画化やアニメ化などで収益をあげることになります。
また、フォートナイトなどでは、バトロワモードで集客しつつ、特別なゲームモードだけ有料化するなどの手法もとられています。
こういったビジネスモデルの場合、とにかく利用してもらってナンボなところがあり、基本無料、そしてeSportsなどで盛り上げるマーケティングがとられたりします。
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』はesports(eスポーツ)向けに開発?
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』はeSportsで集約する手法をとってくると思われます。
現在、競技ゲームesportsの市場が拡大しています。
フォートナイト、PUBG、CoD、R6S、FIFA、鉄拳、デドアラ、ぷよぷよなどなど、いろいろなゲームが競技スポーツで盛り上げようと大会を行ったりしていますが、その目的はユーザーの囲い込みです。
とにかくまずは大量のプレイヤーの厚みを持たせ、そのコミュニティを拡大させ、そこで課金ビジネスを考える、という流れ。
競技スポーツとして確立すれば、大会の様子をYoutubeで流したり、提携スポンサーからの広告収入を得たりすることができます。
自社コンテンツを大量に保有することで稼いでいくことが可能になるわけで、テレビの視聴率獲得合戦と似た構図となっています。
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』など無料ゲームコンテンツが映画やテレビと競合する時代に
結局のところ、人間の余暇は限りがあります。
現在はやりの無料ビジネスモデルは、人々の余暇を奪いあうものです。
高いグラフィック能力の無料ゲームコンテンツがこのまま増えていくと、映像コンテンツビジネスはかなり苦しい戦いを迫られることになるのではないかと思われます。
ネットフリックスなどの有料動画サービスは現在株式市場で人気ですが、こういった企業との競合もすでに起きてきているようです。
すでにスマホゲームの登場で、かつて電車のなかでの余暇の過ごし方のトップだった雑誌や書籍の販売などは打撃を受けています。
スマホゲームとテレビは、同時に視聴を行うこともできますが、さすがに据え置き型ゲームとテレビは、そういったことができません。
無料の高品質ゲームの登場と、それを収益化させるビジネスモデルの誕生は、コンテンツの価値を大きく変化させるものとなっています。
メディア、広告などの関連企業への投資は、そういった点を含めて考えなければならない時代に入っている、といえるでしょう。
以上。