独占禁止法違反が発覚したアルテリア・ネットワークス、川上潤・前社長の経歴についてみてみよう
川上潤・前社長の輝かしい経歴に汚点をつけた、アルテリア・ネットワークスの独禁法違反事件
上場直後に独占禁止法違反が発覚したアルテリア・ネットワークス。
役員たちの一部には、内部通報を知っていた者もいたということです。(2019年4月18日 日経新聞夕刊7面)
しかし、上場時審査でそれらを一切開示せず、投資家に株式を売却・・・
非常にダーティなイメージが会社全体についてまわる事態となっています。
今回は、そんな不祥事企業の社長を務めた川上潤氏の経歴についてみていきます。
アルテリア・ネットワークス前社長、川上潤氏の経歴
川上潤氏の経歴はとてもとても輝かしいものでした。
しかし、今回の事件はその素晴らしい経歴にドロをぶっかけるような酷い事案となっています。
とりあえず、みていきましょう。
1982年 東京都立立川高校卒業
1987年 東京大学経済学部を卒業 大学はボート部
卒業後 外資コンサルのブーズ・アレン・ハミルトン(現Strategy&)東京オフィスに就職
94年 会社在籍中にノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院でMBAを取得
同社ニューヨークオフィスから東京オフィスに戻り、シニア・アソシエイトに就任
97年 ゼネラル・エレクトリックの企画開発部長に就任
99年 GEアビエーション航空機エンジン・サービス部門北アジア地域に異動
03年 GEメディカル・システム・インターナショナル・サービス部門のセールス&マーケティング担当ゼネラルマネジャーに就任
04年 GE横河メディカルシステム(現GEヘルスケア・ジャパン)常務取締役就任
09年 GEヘルスケア・ジャパン取締役副社長就任
11年 同社社長兼CEOに就任
17年 アルテリア・ネットワークス社長に就任
これだけの立派な経歴に汚点を付けることになってしまった今回の事案。
いやはや、一瞬先は闇ですね。
アルテリア・ネットワークスの上場問題、川上潤・前社長は不祥事の存在を知らなかった?
今回の件ですが、日経新聞が伝えるところによると、一部の役員だけがこの不祥事を知っていたとのこと。
この一部の役員に川上潤社長が含まれているかどうかはわかりませんが、個人的にはそれはないんじゃないか・・・と思います。
こんなバカげた事件で素晴らしい経歴にドロを塗るような人物には思えません。
今回の事件、もし上場前に一部役員が内部通報の事実を知っていたのなら、証券取引法違反に問われかねない事案ですし、損害賠償請求もされかねない事案です。
そんなあぶない橋を渡るメリットが、この方にはないでしょう・・・。
なお、アルテリア・ネットワークスは丸紅とアイルランド系の投資ファンド、レッドアンカー・インベストメンツが半分ずつ出資する企業でした。
このうち、投資ファンドの持ち分を売却し、丸紅が1株購入して過半出資にする、というスキームで行われたのが、昨年末の上場です。
どうも個人的に、このやり方が臭います。
本当に辞めなければならない役員が、今回、まだ辞めていないんじゃないかと感じます。
いずれ証券取引等監視委員会が本格的に動くはずです。
まだまだ続報はあることでしょう。
とりあえず今回の事案、丸紅系の企業のポストには、呼ばれても安易に就任しない方がいいよ、ということじゃないかと思います。
仕事は選ばないと、大変なことになります。
以上です。