スペイン総選挙、サンティアゴ・アバスカル党首率いる極右政党VOX(ボックス)が躍進
スペイン総選挙、サンティアゴ・アバスカル党首率いる極右政党VOX(ボックス)が24議席獲得
スペイン総選挙が28日投開票されました。
結果、穏健左派とされるサンチェス首相率いる与党・社会労働党が85議席から123議席に躍進
ただ同時に、急進左派ポデモスが71議席から42議席へと減らしており、左派は9議席伸ばしたのみにとどまりました。
一方、右派は中道のシウダダノスが32議席から57議席に伸ばした一方
改選前の最大政党だった国民党は、汚職問題の影響もあり137議席から66議席へと激減
サンティアゴ・アバスカル党首が率いる極右政党のボックス(VOX)は24議席増と左派が分裂する事態に。
左派全体では議席を大きく減らす形になりました。
この影響で、カタルーニャ共和主義左翼(ERC)やバスク民族主義党(EAJ-PNV)、ガリシア民族主義ブロック(BNG)、カナリア連合=カナリア民族主義党(CC–PNC)などを含むマイナー政党がキャスティングボートを握る展開は今後も続くことになり、スペイン政局は依然として安定しない状況となっています。
サンティアゴ・アバスカル党首率いる極右VOX(ボックス)の躍進が懸念されるが・・・
この総選挙の結果を受け、各国のメディアはネオナチ政党と目されているVOX(ボックス)の躍進に注目
スペインではもともと右派が弱いにもかかわらずネオナチ政党が誕生したとして非常に懸念する声が出ています。
とりあえず、政党の獲得票分布をみてもわかるとおり、今回は左派が全体的に伸びており、右派は全体として減っています。
地域政党が伸びている面もあり、はっきり言って、右派が大きく躍進したというわけでもなさそうです。
今回はあくまでも国民党が汚職で自滅しただけ、という感じになっています。
ただし、今後は議会で各党が多数派工作をすすめていくことになります。
そうしたなかで、ポデモスと社会労働党がその他政党の一部を纏め上げて連立政権を発足できれば良し。
そうでなければ、VOXが右派連立政権のなかで主張できる余地を作ることになります。
それは移民問題、地域政党の扱いの問題などでいろいろと厄介な問題を持つ可能性があり、注目が集まる展開となっています。
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