トランプ大統領がファーウェイへの制裁解除に言及
驚くべきことに、トランプ大統領がファーウェイ制裁の解除に言及しました
G20にあわせて行われた米中首脳会談にて、トランプ大統領が驚きの発表を行いました。
それは、「ファーウェイへの制裁をやめる」というもの。
一応、「安全保障にかかわらない範囲に限って」という一文はつくものの、事実上、トランプ大統領が一線退いた形です。
https://twitter.com/chu_sotu/status/1144924251964633093
とりあえず、ファーウェイへの輸出を制限するようなやり方はやめるということです。
Googleのandroid OSもファーウェイは使うことができますし、ARMももちろん使えるようになります。
アメリカへの輸入はどうなるかわかりませんが、とりあえず、ファーウェイとしてはアメリカ市場は大してシェアのない市場ですし、事実上どうでもよろしいです。
パーツの調達ができるようになっただけで、十分な価値があるでしょう。
対中追加関税も見送りへ
また、ファーウェイ問題以外についてもトランプ大統領はコメントしています。
とりあえず対中追加関税も当面見合わせ、中国との交渉を継続すると発表しました。
中国側はアメリカ側の譲歩に対して農産物輸入拡大で応えるようですが、
具体的な穀物輸入の数字などは示されていません。
ぶっちゃけた話、米国側が一方的に譲歩して折れた形となっています。
トランプ大統領は「これでようやく交渉の軌道に戻った」みたいな発言をしています。
要するに、軌道修正するために今までのことは全部いったんチャラにします・・・ということでしょう。
めちゃめちゃに弱腰です。
対中追加関税はほぼありえないとみていましたが、さすがに、ここまでの弱腰は予想できませんでした。
⇒2019年夏G20における米中首脳会談の行方~苦しいのはトランプ大統領~中国は原理原則論を貫く可能性
ファーウェイへの制裁解除についてはポジティブサプライズ
今回の米中通商協議には、米国側からポンペイオやナバロなども出席しています。
ですから、交渉成立に尽力してきたライトハイザーやムニューチンだけでなく、
これまで中国に対して強硬だった連中も、このトランプ大統領の方針には納得しているものと思われます。
そんな状況でこのファーウェイへの対応の変化が出てきたことは、まさに驚きです。
ポジティブサプライズといって良いと思います。
とりあえず、相場にとってはプラスです。
まだこの状況でも弱気を語る人はいるでしょう。
「長期で見ればまたファーウェイ制裁は始まるはず」
「米中貿易戦争は継続するはずで、いま買うのは愚か」
といったものです。
でもそれは買いそびれた人の「買いたい弱気」です。
相手にするのは馬鹿馬鹿しいと思います。
とりあえず、そういう弱気コメントが聴こえているうちは強気でいくべきだと思います。
この状況で弱気を言っている人は、自分の心にも嘘をついている不誠実な人間ではないかと思います。
ファーウェイに対しては、今後数日から2週間程度のうちに、米商務省から確定的な方針がみえてくるはずです。
また、カナダで拘束中のファーウェイCFOの処遇についてもいずれ司法省の方から何か出てくるかもしれません。
そうしたひとつひとつのキッカケをポジティブに受け止めながら上昇できるかどうか、イベントごとに見ていく流れになるはずです。
反応が鈍るまでは強気で行きたいところです。
以上。