備忘録がわりにニュース記事をまとめます。
独断で掻い摘んで纏めます。
この記事は日中随時更新します。
14時16分
新幹線の車内で「人が刺された」 複数の負傷者
東海道新幹線車内で殺人事件発生。
個人的見解:三年前にも、新幹線車内で焼身自殺を試みた者の巻き添えになった乗客が死亡する事件が起きました。過去の事件を踏まえてJR東海はしっかりと安全対策をとっていたのか疑問です。鉄道事業者には乗客を安全に輸送する義務があります。
鉄道事業法 第十八条の二 鉄道事業者は、輸送の安全の確保が最も重要であることを自覚し、絶えず輸送の安全性の向上に努めなければならない。
過去に事件が発生しているのに何も対策がとられていないのはマズいと思います。アメリカだったら裁判になるんじゃないでしょうか。
ちなみに、TGVでは手荷物検査があるそうです。日本でもやったらどうですか?
「首脳宣言承認しない」 トランプ氏がG7会議閉幕後に反旗
議長国であるカナダのトルドー首相が「保護主義と戦う」と首脳宣言に盛り込んだことに反発したのでしょうか、トランプ大統領が首脳宣言を承認しないように米代表団に指示したそうです。
個人的見解:トランプ大統領は完全に孤立してしまっています。日本外交は大統領が誰であれ、アメリカににくっついていくことだけを考えています。思考停止しています。このままで大丈夫なのでしょうか。
三菱マテリアル本社が不正隠し JIS逸脱製品の出荷公表せず
本社不正これまで非公表 三菱マテリアル「偶発・軽微なミス」
子会社での不正隠しが続発していた三菱マテリアルですが、実は本社でも不正が行われていたそうです。今まで本社で起きた不正は「軽微・偶発的」との理由から公表せず、隠蔽していたことが発覚しました。
個人的見解:なお、子会社で不正に関わった人物は、その後に元の会社に顧問として再就職を果たしているそうです。あまりにも甘い、緩いガバナンスだと思います。
子会社に厳しいガバナンスを強いると、自分たちの不正が発覚した時に血を流さなければならなくなる・・・それを避けるために、子会社の不正を甘く処理したのではないかとすら思えてきてしまいます。こういったガバナンスの欠如は論外です。
ちなみに、今回の件はコンクリートの不正だそうです。三菱マテリアルでコンクリートというと、プレストレストコンクリートのピーエス三菱が思い浮かびます。公共土木やコンクリ製の橋、NEXCO発注の道路床版工事を行う会社です。これらがちゃんと規格を満たして造られているのかどうか、ピーエス三菱の関わったプロジェクトを念のため再点検した方が良いと思います。
宇部興産、70年代から改ざん=社長「品質意識低かった」-調査報告書公表
宇部興産、系列4社でも不正 社長が報酬返上
三菱マテリアルと同様に、宇部興産もまた不正隠しです。
個人的見解:両社はセメント事業で宇部三菱として提携していますが、社風がよく似た企業同士なのできっと馬が合うんでしょう。
しかし神戸製鋼にしてもそうですが、70年代から不正やってたとか年季が入ってますね。原発も嘘だらけでしたし、企業も嘘だらけ。日本の土木技術は世界一だから地震がきても大丈夫と言われていた高速道路の橋脚も、神戸大震災のときにあっさり倒れました。日本の高度成長期なんてものは、結局のところ張子の虎みたいなものだったのでしょう。
ビジネスとしての魅力そがれた、民泊に“180日”の壁
家主の不在は1時間まで 民泊、ビックリ規制で激減
Airbnbがドタバタ対応、物件8割削除に予約キャンセル。何が起きた?
個人的見解:民泊住宅宿泊事業法(民泊新法)が6月15日に施行されます。
今回の施行を前に観光庁はAirbnb(エアビーアンドビー)など民泊取次事業者側に法律順守を要請しており、これに応じた取次事業者側が違法民泊の疑いのある事業者をリストから一斉に削除したことで、今までの掲載物件の8割が削除されるという状況になっているそうです。
これまでは「赤信号、皆で渡れば怖くない」といった感じで旅館業法違反を堂々とやってきた民泊事業者達ですが、部屋の改装コストも回収できないまま路頭に迷っているそうです。
個人的見解:ヤフーのコメントなどをみても、民泊に対するアレルギーが相当強いことが見て取れます。ほとんど民泊に肯定的な声がありませんし、民泊に否定的なコメントのイイネ比率は90~95%くらいついています。これが国民の率直な声なのだと思います。既存の宿泊事業者との公平性の問題もありますし、今後も日本における民泊は下火になっていくのではないかと思われます。
22時55分
中華人民共和国「友誼勲章」を初授与
中国国家主席、ロシア大統領に友好勲章授与 緊密関係を強調
個人的見解:「中華人民共和国国家勲章と国家栄誉称号法」によって新たに設立された友誼勲章がロシアのプーチン大統領に授与されました。これは外国人に対する勲章としては最高位のもので、今回の授与にあわせて新設されたものということです。
昨年、習近平国家主席はロシアからロシア最高勲章である「聖アンドレイ勲章」を授与されていますので、友誼勲章はそれに対する返答だと思われます。両国の緊密ぶりを示すと共に、自分の方が下位ではないことを示すための行為であろうと思われます。(勲章にしても賞状にしても、下から上に渡すものではなく、上から下に渡すものですから。)
フェイスブック 広告主に個人情報許可 日産など特別に
底なしに色々と出てくるFacebookですが、今度は日産自動車に飛び火です。なんと広告主にユーザーの個人情報や友人情報、電話番号や親密度分析結果などを渡していたのだとか。もしこれが本当なら(本当なんでしょうけど)利用していた日産自動車などの企業にも非難が集まる可能性があります。
ビッグマックはスイスの約半額…“物価安ニッポン”の現実
ビッグマックがスイスの二分の一で買える日本。日本は物価が安い、とこの記事では纏めています。
個人的見解:ビッグマック指数でみると日本円は安すぎる、ということをいいたいのでしょう。ビッグマック指数にしても購買力平価にしても実質実効レートにしても尺度として不十分な点はありますが、多くの国では、長期間でみると収斂していっているのも事実です。
Trump at G7: We’re a piggy bank that everyone keeps robbing
トランプ大統領が、「われわれは皆が盗みつづける豚の貯金箱みたいなもんだ」ってなことを言ってます。
これにすかさず呼応して、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)がこんなことを言ってます。
Just another #G7 where other countries expect America will always be their bank. The President made it clear today. No more. (photo by @RegSprecher) pic.twitter.com/emAVNqRqhc
— John Bolton (@AmbJohnBolton) June 9, 2018
「ようやくまたG7が終わった。他国の連中はアメリカがいつも彼らの銀行になると期待しているが、大統領はそこんとこ明確にした。金輪際そんなことにはならないと。」(意訳含む)
個人的見解:基軸通貨としてのドルを棄てると言ってるに等しい。それは現実には無理です。アメリカが借金し続ける限り、この状況は変わりません。たぶんマトモに取り合う人はいないでしょう。トランプの取り巻きは、エルドアンを嗤えないと思います。
コラム
上海協力機構(SCO)首脳会議2018がチンタオで開幕。一帯一路推進へ。裏議題はイラン核合意問題と、イラン正式加盟への地均し
お伝えしているように、G7先進7か国首脳会議(サミット)がカナダのケベック州シャルルボワで開かれました。
その後ろ側で、裏G7こと、上海協力機構(SCO)首脳会議が中国の青島(チンタオ)で開かれました。
拡大する上海機構 12カ国連携、中ロ主導 習氏「世界統治へ重要な勢力」
G7サミット開幕 トランプ氏、貿易問題とロシア処遇めぐり孤立
主要出席者は以下です。
G7・・・ドナルド・トゥスク大統領(EU)、テリーザ・メイ首相(イギリス)、アンゲラ・メルケル首相(ドイツ)、ドナルド・トランプ大統領(アメリカ)、ジャスティン・トルドー首相(カナダ)、安倍晋三(日本)、エマニュエル・マクロン大統領(フランス)、ジュゼッペ・コンテ首相(イタリア)、ジャン=クロード・ユンケル欧州委員長
裏G7(SCO)・・・習近平国家主席(中国)、ウラジーミル・プーチン大統領(ロシアア)、ヌルスルタン・ナザルバエフ大統領(カザフスタン)、ソオロンバイ・ジェエンベコフ大統領(キルギスタン)、シャフカト・ミルジヨエフ 大統領(ウズベキスタン)、エモマリ・ラフモン大統領(タジキスタン)、ナレンドラ・モディ首相(インド)、マムヌーン・フセイン大統領(パキスタン)、 また、オブザーバー国としてハッサン・ロウハニ大統領(イラン)、アシュラフ・ガニー大統領(アフガニスタン)、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領(ベラルーシ/白ロシア)、ハルトマーギーン・バトトルガ大統領(モンゴル)が参加しています。
とりあえず、ふたつの会議の様子は、以下の写真がすべて物語っているのかもしれません・・・
G7 vs SCO: two meetings on the same day pic.twitter.com/zS5OPE1Vpz
— People's Daily, China (@PDChina) June 10, 2018
この写真が撮影されたあと、トランプ大統領はG7の会場をあとにして金正恩北朝鮮書記長との米朝会談のためにシンガポールに飛んだそうです。(部下には、一切他国の主張を受け入れるなと伝えたとか)。
その後かろうじてG7首脳宣言を議長国カナダが纏めたものの、カナダのトルドー首相の発言に怒ったトランプ大統領がこれを拒否。土壇場ですべて台無しになりました。
G7首脳宣言採択、トランプ大統領が一転拒否 自動車関税も示唆
でまぁ、G7先進7か国首脳会議の方はそんな感じで完全に失敗だったのですが、裏G7こと上海協力機構首脳会議の方はなかなか友好的なムードで進んでいた模様。
本会議前の各国間の個別会合などでも、たとえばイランとモンゴルなどの間で通商関係の話し合いが持たれたり、ロシアと中国の間で友好関係を深化させるなど、実務的にも関係構築的にも大成功している感じなのです。
そんな上海協力機構SCOサミットですが、事前に報道されている内容からすると、サミット終了後の青島宣言は以下のようなものが中心になるようです。おもに一帯一路に焦点があてられています。
SCO青島サミット、青島宣言を発表へ(人民網)
しかし、これは表の議題。世界的な視線からすると纏めてアタリマエな内容です。
むしろ、今回の目玉はイランだと思います。今後イランが上海協力機構(SCO)に正式加盟する可能性があり、その地ならしが行われているはずです。
ご存知の通り、アメリカは対イランで強硬姿勢をとっています。イラン核合意を一方的に破棄し、欧州のNATO加盟国各国にも対イランで制裁を科すように呼び掛けています。また、アメリカはサウジアラビアとイスラエルと組んで、対イランでキナ臭いことを始めるのではないか、とすら見られています。
そのイランを今後、中国が主導する上海協力機構(SCO)が迎え入れる可能性があります。今回は主要議題でないため見送られるでしょうが、次回に向けて地均しが行われると思われます。
とりあえず、G7に匹敵する規模の、強力な対抗軸がユーラシア大陸に出現してきています。いまはまだ、トルコはEU加盟を願って上海協力機構にオブザーバー参加していませんが、じきにすることになるのではないかと個人的には見ています。(アスタナ会議はロシア、イラン、トルコでした。関係してくると思われます。)
今回は主に経済的な面に多くのフォーカスがあたっていますが、じきに政治的な匂いを強く感じさせる展開になるはずです。日本は果たして米国一辺倒の外交でいいのか?という問題も含め、しっかりみていく必要があると思われます。