2018年5月分の米国債国別保有残高ランキング
米国債の保有残高5月分が更新されました。
米国と通商問題を抱えた国々の米国債保有動向が気になるところでしたが、今月はとうとうロシアが米国債保有大口国リストから消えましたw
一般的に、300億ドル以上分の保有以上が大口と認められるわけですが、今回、ロシアはそのランクの外に出ました。
ロシアは米国との間で通商摩擦以上の摩擦、具体的にいうとクリミア半島問題やらシリア問題やら大統領選介入問題やらいろいろと抱えています。
そのためこれ以上アメリカの資産を持ち続けることはリスキーだと判断したのだと思います。いつ制裁措置として没収、凍結されるかもわからない・・・そういう考えだったのでしょう。
一年前には1000億ドル以上は保有していましたから、これはかなりの減少スピードです。
なお、以下は米10年債利回りのチャートです。黄色い部分が五月分になります。
さて、ちなみにこの期間にもう一つの通商問題対象国、中国は米国債保有を減らしていません。別に増やしてもいません。横ばいです。
これもまた示唆に富みます。
この期間に中国人民元は小幅に下落しました。
5月は黄色の部分になります。
この期間に、中国はほぼ一切、人民元買いも米国債売りも何もしていない、市場の動きに沿うような調整しかしていないことが明らかになりました。
さて、このあと6月、7月と大幅な人民元安になるのですが、はたしてどういった結果が出るでしょうか?
とりあえず、この米国債保有動向が発表されてからの人民元安の速度がさらに加速しています。これはちょっと面白くなってきたと思います。