【PCG】PG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)~山火事の責任とわれ破産の危機か
カリフォルニア州北部と南部で超大規模な山火事「キャンプ・ファイア」が発生。この原因がPG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)にあるとして同社の株価がメタメタに売られています。
今回の山火事「キャンプ・ファイア」では、少なくとも63人が死亡しており、行方不明者も631人に上っているとのこと。
すでに5万6600haを焼きましたが、現在も延焼中であり、完全な鎮火までには月末までかかるだろうとのことです。
これが初めての山火事ではないPG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)
じつのところ、PG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)が原因とされる山火事は今回が初めてではありません。
昨年も山火事を起こしたとして巨額損害賠償訴訟の対象になっており、この時はカリフォルニア州が裁定するかたちでPG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)の存続が決まりました。
ですが、またもや山火事を起こしてしまい、とうとう詰んだ可能性があります。
PG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)を昨年のうちに破産させなかったわけ
昨年も山火事を起こし、今年も山火事を起こしたとされるPG&Eパシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー。
カリフォルニア州で統制価格で電力・ガスを販売している同社ですが、昨年も、大規模な火災の原因が同社の杜撰な電気設備の整備にあるとして大量の訴訟が起こされました。
これに対してカリフォルニア州政府は救済法案を可決。
PG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)は社債の返済資金増加分を電力料金に加算することで資金繰りにめどが立ちます。
同時に、株主に対しては無配とすることになりました。
「もし破産させたら結果として利用者が多くを負担することになる」
「賠償費用を払ったり、老朽化設備の修繕のためにはPG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)を残すしかない」
という理屈でした。
しかし今回の山火事「キャンプ・ファイア」では、カリフォルニア州はPG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)の救済に乗り出すといまだに明言していません。
カリフォルニア州、PG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)の破綻懸念に沈黙を貫く
カリフォルニア州は今回の山火事について、いまだに沈黙を続けています。
California Lawmakers Stay Silent as PG&E’s Collapse Continues Bloomberg
余りの被害のすさまじさに、果たしてこのままPG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)に同地域の公益事業を任せていていいのかどうか?という疑問を抱えている可能性があります。
ただそうなると、今までの被害者、そして今回の被害者は誰が救済するのか?という問題もあり、非常に難しい問題が発生しているようにみえます。
じつは今回が初めてじゃない、PG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)の絡む重大事件
じつは、PG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)という企業はいろいろと今までもやらかしている企業です。
有名なところですと、六価クロムの廃液を土壌に垂れ流して周辺住民にガンなどの健康被害を発生させたエリン・ブロコビッチ裁判があります。
また、2010年には同社が杜撰な管理をしていたために天然ガスパイプライン(サン・ブルーノ・パイプライン)が爆発炎上。100軒の住宅が破壊され、8人が死亡しました。
また1994年にはネバダ州シエラで、今回と同様に山火事を発生させたとして裁判になりました。
山火事「キャンプ・ファイア」はPG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)を破産させるか?
とりあえず・・・今回の山火事「キャンプ・ファイア」はシャレになりません。
PG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)の独立性にはかなり疑問符がついています。ぶっちゃけ破産の可能性もあるだろうと思います。
確かに破産してしまうと訴訟の当事者は全く救われませんが・・・
PG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)の株価は大暴落中
出来高と被っちゃって株価がよくわからないことになってますが、昨晩の終値は17.74ドルです。
PG&E(パシフィック・ガス&エレクトリック・カンパニー)は破産を前提にしたような動きになっています。
同社の動向には要注目です。
以上。