Googleの中国検索サービス「ドラゴンフライ計画」に社員が猛反対

Googleの中国検索サービス「ドラゴンフライ計画」に社員が猛反対

 

 

Googleの中国向け検索サービス「ドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)」に、同社従業員が猛烈に反対しているとのことです。

グーグルは中国政府の厳しい検閲体制に反対し2010年に中国市場から撤退しましたが、ふたたび中国への参入を目指しているといわれています。

Google社内では、この中国プロジェクトはドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)と呼ばれているとのことですが、これがすこぶる評判が悪いとのことです。

中国政府の承認した内容しか表示しない、検閲で排除したものは表示しない、そうした厳しい検閲を認めるGoogle幹部の方針に従業員の多くが反発しているとのことです。

 

 

Googleの中国検索サービス「ドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)」とは?

ドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)とは、Google社内でもごく一部の者だけで開発が行われているとされる検索サービスとのことです。

このドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)の存在が明らかになったのは今年8月のことですが、それ以来、Google社内外でこの問題が紛糾。

中国政府の検閲を受け入れることを前提に開発が進んでいることに多くの人権活動家、エンジニアが批判的な声をあげています。

 

 

ドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)で検閲されるワード

Googleが中国政府の指導の下に開発しているとされるドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)ですが、当然、中国政府の意に沿わない内容は表示できないように、検索できないようにされているとのことです。

具体的には、「天安門事件」「八九六四」のほか、「人権」「ノーベル賞」なども検索できないと一部で報じられており、かなり厳しい検閲が導入される可能性が指摘されています。

 

 

人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルなどがドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)を批判

このGoogleのドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)に対しては、人権擁護団体のアムネスティ・インターナショナルなども批判しており、この計画に反対するための署名記事を展開しています。

また、ビジネスSNSのリンクトインでGoogle社員に対して直接署名を求めるなど、かなり本腰を入れて計画撤回を求めていく方針を示しています。

 

 

ドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)は百度のライバル?

皆さんご存知のように、Googleの検索エンジンは非常に利口で便利なものです。

もしドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)が中国で実現したならば、中国の検索大手からGoogleへ移るひとが多くなるのではないか、と言われています。

このため、ドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)が騒がれると、いつも中国の検索エンジン大手である百度(バイドゥ)の株価が軟調になります。

ドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)にかなりの影響力があることはたしかです。

 

 

 

 

Googleとしては、ドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)であろうとなかろうと、広告収入が得られればそれでいい?

つまるところ、Googleとしてはドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)だろうがなんだろうが、広告収入が得られればそれでよいということ。

そして、それこそが会社の所有者である株主のための経営であると会社側はわかっています。

ある意味で、今回騒いでいるのは労働者とメディアです。

経営者は誰のための経営をすべきか、という点からしても、このドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)はいろいろな論点を示してくれています。

 

 

とりあえず、ドラゴンフライ計画(Project Dragonfly)に限らず、労働者や活動家がやたら元気になってきています。

 

これは、新しい時代の労働問題の色彩を帯びているようにかんじます。

投資家側としては、こうした労働者の反乱をあまり軽く見るのではなく、しっかりと見ていく必要がある・・・と思います。

以上です。