【IPO】ソフトバンク(9434)が新規上場!初値はみごとに公開価格割れ~市場の見通しは?業績はどうなる?
ソフトバンク(9434)が新規上場 初値は1463円で公開価格割れ~市場では見通しの引き下げ相次ぐ
ソフトバンク(9434)が新規上場しました。
資金調達額2.65兆円の世界的に見ても異様に大きな資金調達規模となったIPO
やはりというかなんというか、公開価格を割り込んで1463円で寄り付き、その後も軟調な展開となっています。
ネットの掲示板などをみても、強気筋がかなり減り、見通しを引き下げる動きが相次いでいます。
ソフトバンク(9434)の見通しは暗い?
個人的にも、ソフトバンク(9434)の株式の見通しは暗いと考えます。
前回こちらでも書きましたが
ソフトバンク(9434)株の見通しを考えるうえで一番のネックになってくるのは、そのバリュエーションの高さです。
同業他社に比べて1.5~2倍程度は高いバリュエーションですので、少なくともポンポンと上昇していくようには思えません。
稀代の投資家が見通しを引き下げたソフトバンク(9434)に、買いで向かうのは愚か
思うに、これはまぁ当然と言った感じがします。
世界的にも著名な投資家である孫正義氏が売りたがっていたソフトバンク(9434)株式です。
それを素人の個人投資家が買い向かうのです。
どう考えても、最初から結果が見えていると思いませんか。
そんなにおいしいビジネスだったら、孫正義氏は絶対に売りませんよw
運用先としてがっちりとソフトバンクビジョンファンドが保有を継続するはずです。
孫正義氏は、2000年代に通信事業に必死に乗り込もうと努力していました。
しかしその後、事業の見通しを引き下げたのでしょうか、熱意はいつからか全く見えなくなりました。
そして今回、ソフトバンク(9434)株を外部に売ることになったわけです。
そんなものに投資をしてどうするんですか。
ソフトバンク(9434)株なんて買ったら、長期間にわたって塩漬けになるにきまっている・・・ように思います。
理論的には700円台くらいがいいところなソフトバンク(9434)株式の今後の見通し
さりとて、公募株を得意先にばら撒いた手前、野村證券などの主幹事証券は公募割れしたあと、だらだらと下がることは避けようとするはずです。
相場を操縦してどうにかして値を保とうとするとみられ、値固めの期間がしばらく続くように思います。
値固め後のソフトバンク(9434)株の見通し~いったんは公開価格より上に持ち上げるか?
全体相場が軟調なあいだにしっかり値固めしたあとには、全体相場が回復する局面でソフトバンク(9434)株を公開価格まで持ち上げるのでは?という見通しを持っています。
現在、市場全体が非常に軟調ですが、相場は下がれば上がり、上がれば下がるもの。
下げからアゲに転じた時に、全体市場の回復を待ってリフトする動きもあるのではないか、と見ています。
しかし、やっぱりソフトバンク(9434)株の見通しは暗い
しかし、それでもやはり、ソフトバンク(9434)株の見通しは暗いと思います。
その時点までにどれだけの株式を集めるかにもよりますが、兆単位ですので支えるだけでも一苦労です。
ましてや持ち上げつづけるとなるとかなりキツい。
やはり個人的には、今後は第一生命のIPOと似たようなものになるように思います。
ソフトバンク(9434)株の見通し~ベンチマーク採用は21日取引終了から
なお、ソフトバンク(9434)株の需給面においては、21日の取引終了後には指数連動型パッシブファンドの採用が待っています。
ですので、そこで一旦の買い需要は期待できます・・・が、かなりのシコリがあるので、この時点で公開価格に戻るとみるのはキツい気がします。
ソフトバンク(9434)株の見通し~TOPIXへの採用は来年1月31日から
なお、ソフトバンク(9434)株の東証株価指数TOPIXへの採用は来年1月31日からとなっています。
個人的には、このあたりの需給を狙って、年明けの薄い取引のところを買われる展開は十分ありうるかな?という気はします。
ただ、もちろんあまり強気にならない方が良いことは確かです。
ソフトバンク(9434)株の見通し~配当だけがみんなの希望
ソフトバンク(9434)株をみるときに思うのは、多くの人が塩漬け覚悟で買っている可能性です。
5%の配当がつく
という謳い文句がひたすら流されましたので、下がってもずっと持っていれば5%の配当を得られるからいいや、という風にみている株主は多いかもしれません。
よって、積極的な売りは一定期間たった後は減ってくると思います。
ソフトバンク(9434)株の見通し~配当性向85%は維持できるか?
ソフトバンク(9434)株は配当性向を85%に維持すると言っているようですが、これはずっと続けることができるでしょうか。
個人的にはできる、と見ていますし、親会社のソフトバンク本体もそれを望んでいると思います。
この点は守られると思います。
ソフトバンク(9434)株の見通し~業績悪化リスクはないか?
個人的には配当性向は守られると思うのですが、さりとて業績悪化リスクはあるのではないか、と見ています。
その理由の一つは楽天による通信事業への参入と、総務省主導で強まる低価格通信サービスとの顧客の奪い合いです。
現在ドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社寡占でガッチリ握っている通信事業のシェアが、今後楽天が参入することで4社での争いにかわります。
これによって非常に厳しい競争環境になる可能性があります。
また、総務省は通信事業者に対して格安通信会社との競争環境の整備を進めて通信料金の引き下げを使用としています。
つまり、携帯電話サービスは今後は儲からないビジネスになっていく可能性が高いわけです。
ソフトバンク(9434)株の業績見通し~5G投資の拡大
今後、次世代通信規格5Gの普及に向けて、4Gよりもさらに多くの設備投資費用が必要になってきます。
それらへの投資には多大な費用が発生し、ソフトバンク(9434)株の業績を下押しする可能性が高まってきます。
ソフトバンク(9434)株の業績見通し~ファーウェイ設備を利用できないことによるコスト増
ソフトバンク(9434)はファーウェイの製品を利用することによってコスト削減を進めてきました。
5Gでも積極的にファーウェイ製品を利用する方針でいました。
一説によるとファーウェイの製品は他の通信設備企業エリクソンやノキアに比べて半値程度なのだとか。
試算によれば、ファーウェイの製品が西側諸国で使われないことにより、通信企業の負担するコストは約15%程度あがるのではないかともいわれています。
つまり、そのぶんだけソフトバンク(9434)株の業績見通しは引き下げられるということです。
とりあえず、ソフトバンク(9434)株の見通しは暗い!と思います。
ただし、短期的な需給の歪みをついて買いから入るタイミングはあるかも、という感じです。
個人的には逃げ遅れるのが嫌なので触る気がありませんが(子育て中ですのでちょっと無理)、自信のあるかたは参加してみても面白いかもしれませんね。
とりあえず、今回はそんな感じでソフトバンク(9434)株の見通しを予想してみました。
以上です。
なお、上記はあくまでも個人的見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。投資にあたっては自己責任で行っていただきますようお願いいたします。