【7606】ユナイテッドアローズ決算・業績・株価

【7606】ユナイテッドアローズ決算・業績・株価

アパレル大手ユナイテッドアローズの2018年Q3決算が発表されました。

中身としては、人件費の動向にやや懸念が感じられるほか、外部ECサイトとのすみわけについても注目すべき点がありました。

今回はそれらの点についてみてみましょう。

 

ユナイテッドアローズ2018年Q3決算・業績

ユナイテッドアローズの2018年Q3までの累計決算は売上2.3%増、営業利益2.1%減とネガティブな数字。

 

Q3決算に限ってみると

  • 前期が67.64億円
  • 今期が65.55億円

となっています。

この要因は以下のように、販管費の増加が原因になっています。

 

 

 

 

ユナイテッドアローズ2018年Q3決算・業績~販管費内訳・人件費増がきがかり

ユナイテッドアローズの2018年Q3決算の特徴として、販管費の増加が粗利を侵食する形になっていることが指摘できます。

3Qまでの累計販管費の増加ぶん17億円のうち

宣伝販促費、人件費、賃借料が大きく影響。

このうち宣伝販促費は事前に計画していたコーエンのテレビCM放映によるものなので問題なし。

また賃借料も、ユナイテッドアローズの物流倉庫再編コスト4億円が含まれているので、残り1億円が物流コストの実質増加分ということであればさほど問題ありません。

 

少し気がかりなのは、人件費が約5億のびていること。

昨年3Q時点では368店舗あったものを、今年3Q時点では356店舗まで減らしている。

それなのに人件費が5億円のびているというのは、やや気がかり。

 

 

 

 

 

ユナイテッドアローズ2018年Q3決算・業績~会社側方針

今回、会社側方針としてZOZOなど外部ECサイトと、自社オンラインショッピングサイトとの棲み分けについて言及がありました。

曰く、外部ECサイトはあくまでも新規客の入り口であり、ゆくゆくは自社サイトに誘導したいとのこと。

販管費の部分でも出てきていますが、ユナイテッドアローズはUAオンラインストア運営を見越して流山物流センターへの再編に多くのコストをかけています。

ZOZONなど外部サイトに支払うコストは売上の3割程度といわれ、これを減らして自社のマージンを引き上げていきたいというのが、ユナイテッドアローズの方針のもよう。

とりあえず、今後はトップラインの伸びと人件費の推移をみながら、自社オンラインサイト売上比率の推移も見ながらの展開となりそうです。

 

 

ユナイテッドアローズの株価

2013年あたりからほぼ同じあたりを動いています。

バリュエーション的には割安感は乏しいです。

国内消費、インバウンド需要ともに翳りはみえます。

決算はやや嫌気されているようです。

以上。