『自社株買い制限法案』をチャック・シューマー議員とバーニー・サンダース議員が提出
バーニー・サンダース上院議員とチャック・シューマー上院議員が『自社株買い制限法案』を提出
「20世紀なかばから1970年にかけては、アメリカ企業は株主だけでなく労働者や地域社会や国家に対しても貢献してきたが、いまでは株主の利益のみを最大化するようになっている。
そのことによってアメリカの繁栄が損なわれた。
所得格差は最悪レベルになった。
こういったものを生み出した理由の一つが自社株買いだ。」
ってなことを、民主党のバーニー・サンダース上院議員とチャック・シューマー上院議員が言っています。
Schumer and Sanders: Limit Corporate Stock Buybacks NYタイムズ
ふたりとも筋金入りの左派です。
バーニー・サンダースは過去にベネズエラのチャベスを礼賛するようなコメントもしており、かなり社会主義者です。
バーニー・サンダースとチャック・シューマーの自社株買い禁止法案は通るのか?
通りません。
現状ではこうした主張に賛同する声は議会内では少ないです。
上下両院とも、議会を通過することは困難ですし、また当然、トランプ大統領がこんな法案に署名するはずもなく、ほぼ間違いなく通ることはない状況です。
しかし、通らないまでも、議論を喚起することにはなりえます。
二人の目的も、それでしょう。
あくまでも議論のたたき台として提出してみたという感じ。
だるい。
もしもバーニー・サンダースとチャック・シューマーの自社株買い禁止法案が通ったなら?
自社株買いが禁止されるので、需給は悪化します。
また資本効率を重視した経営よりも、より広範囲に投資対象を選ばなければならなくなり、アメリカ企業の経営効率が落ちます。
労働者の賃金を通じて消費が増えるという意見もあるようですが、この提案通りにやるなら、壮大な実験になると思われます。
とりあえず、いまのところは気にする必要のない法案ですが、一応、賛同がどれくらい集まるか?などの様子をみながら、流れとしては注意しておいた方がいいと思います。
以上。