MVみなけりゃ伝わらないメッセージってなんなの?~Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)/ This is America にみるグラミー商法
Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)/ This is Americaがグラミー賞主要2部門受賞
Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)/ This is Americaがグラミー賞主要二部門である最優秀楽曲賞、最優秀レコード賞受賞、および最優秀ラップ・コラボレーション賞、最優秀短編MV賞を受賞しました。
これです。
詳しい解説は、他のサイトがあれこれしているのでそちらに任せます。
端折って要約してしまえば、陽気にはしゃぐ黒人たちの世界を、銃声が破壊して、陰鬱な世界に変えちゃった・・・みたいな内容です。
それらすべては倉庫?工場?のなかで行われていることで、労働者階級としての黒人を印象付けようとしているのでしょう。
最後のシーンで、その工場から脱走するようすが描かれます。
はい、MVはなかなかよくできていますね。
でも、Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)/ This is Americaって、ぶっちゃけ楽曲としてはどうなんでしょ?
自分は音楽家でもなんでもありませんから、まったく論評する立場にはありませんが、いやしかし・・・そんなに優れた曲ですか?
あくまでも感覚的なものになっちゃいますが、以前の作品の方が楽曲的には好きなんですけど。
いいですよね、これは。
歌詞はたんなる浮気女をなじるものとも読めるし、社会を非難したものともよめる、二つの意味を感じさせるように作る作為性も有している。
非常に没入感のあるサウンドです。
しかし・・・
Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)/ This is Americaは、MVみないと何いいたいのかわかりません。
いやもちろん、歌詞と曲調、音だけでも怒っているのはわかります。
でも、何が言いたいのかを楽曲だけで感じるのは難しいと思います。
歌詞に関してはGoogleで
childish gambino this is america lyrics
などと検索すれば出てきますのでみてみてください。
それと、アジカンの後藤氏も和訳つきで解説していますが
これがアメリカ 油断すんじゃねえ 俺の生き様を見ろよ Childish Gambino / This Is America
どうです?
そんなに優れた歌詞ですか。
複数の意味を混ぜ込んだ作為性なんてどこにもない。
単なる直球ストレート・・・まぁそれでもいいですけど
(本能的に怒りを表現したとかポジティブに捉える論調もあるようですね)
少なくとも、楽曲的に、何度もリピって聴きたくなるドープ感はないですね。
あくまでも自分の感覚ですから、偉そうに言うなって言われそうですけど。
まあ、10年、20年たってみたらわかると思います。
この曲が再生される方が多いか、以前のものの方が多いか、わかるはずです。
結局のところ、
Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)/ This is Americaはグラミー賞の権威付けに使われただけ
のように感じます。
人気作を褒めることで自分の権威付けをできています。
ヒップホップに擦り寄ることで、若者の支持を集めたいと思っている部分もありそうです。
ヒップホップにしてもロックにしても、反権力、反権威の象徴だったはずなのに、いつのまにか権力側、権威から褒められ、認められることで価値が高まるというのは、なんとも面白い現象です。
Childish Gambinoがそうしたことを望んでいるのかどうかは知りませんが、とりあえず、なんだか、非常に違和感のある、ビジネスの匂いを強く感じるグラミー賞だったように感じます。
それがグラミーだといえば、そのとおりなのかもしれませんけれど。
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