印パ軍事衝突の危険性は甘く見ない方が良いと思う件~インド株投資の潮目変わるか?
インド株投資に古くて新しい印パ核戦争のリスク
インドとパキスタンの間の緊張が高まっています。
事の発端は今月14日に起きたカシミール地方におけるインド治安要員40人の殺害事件。
これに対しインドのモディ政権は、この事件の背後に、パキスタン政府の支持を受けたイスラム過激派組織ジャイシェ・ムハンマド(JeM)が存在すると断定。
パキスタンからの輸入品に対して200%の関税をかけるなどの報復行動をみせています。
ただ軍部の中にはさらなる強硬姿勢を示している者もいるとされ、軍事攻撃の可能性すら囁かれる事態となっています。
これに対してパキスタンのカーン首相は20日
「インドが攻撃してくれば無条件で報復する」
と、こちらも強硬な態度をみせています。
ヒンドゥ VS イスラムというだけに留まらない歴史的対立関係が両国には横たわっており、非常にエスカレートしやすい環境にあります。
印パ全面的戦争になればインド株は暴落?
現時点においてインドパキスタンのあいだで戦争に発展するリスクは小さいです。
しかし、もし戦争になれば、お互いに核兵器を保有した国が初めて直接戦争するという、歴史的に見て極めて重大な戦争ということになります。
近年、中国の次はインドだ!とばかりにインド株に資金が向かってきましたが、そういった人々のどれくらいが、印パ核戦争リスクを織り込んでいたかというと・・・かなり疑問です。
この、織り込んでいないリスクは株価下落に繋がりやすい場合が多く、そういった下方リスクには十分に気を付ける必要があろうかと思われます。
とりあえず、まだ今のところは、そこまでエスカレートしないと思われます。
ただ、事態は何かのきっかけで大きく動く可能性があります。
インドとパキスタンの関係を悪化させて得をする勢力もいます。
挑発行動が今後も散発的に続く可能性もあり、インド株の新たな重しになってくる可能性もあります。
気をつけて見ていく必要があるでしょう。
以上。