金価格が上昇中~米国債本位制の崩壊とビン・ラディンの影響力~
金価格がじみにじみに上昇中です
金先物
けっして、ドル指数が下落しているというわけではありません。
むしろ、ここもとドル指数は安定しています。
ドル指数先物
ドルが売られて金が買われるわけではなく、ドルが安定している中でも金が買われています。
なお2018年を通じてみますと、金の宝飾需要はインド・中国の経済低迷ではほぼ横ばい、ETF需要は大きく低迷することになりました。(WGC調べ)
なおWGCのデータは転載しちゃダメらしいので、こちらに載せられません。
まぢケチ。
インターネットがアカデミックに利用され始めた黎明期の理念なんて、金掘ってる連中の業界団体は理解しないんでしょう。知の共有を無視するかのような主張は嫌になりますが、しかたない・・・。
各国中銀による金備蓄が増加
2018年、金の宝飾需要とETF需要は低迷しました。
しかし逆に、大きく伸びたのが各国中央銀行による金の備蓄です。
その動きは、特に年後半から顕著にみられました。
また国別にみると、米国との関係がギクシャクした国にそういった金備蓄を増やす国が多く、それは例えばロシアだとか、中国でした。
上の記事でも書きましたが、中国は金の備蓄を増やす一方で米国債の保有高を圧縮しており、これが金価格の押し上げ要因になった可能性があります。
金価格の見通し
自分は金市場のトレーダーではないので素人判断と同じですが、とりあえず、自分は金価格について、以下のようになる可能性を考えています。
基本的に、2001年9月11日の前後を起点にして、世界の景色はガラリと変わったと思います。
それまで対外的に戦線を拡大することを躊躇い、リスクとリターンを見積もって行動していたアメリカが、911を境に蛮勇をふるうようになってしまいました。
頭に血が上って理性を失ったのがあのタイミングです。
その結果もたらされたのが、中国の台頭とアメリカの没落。
よくWTOへ中国を混ぜたことが間違っていたかのように語られがちですが、米国の財政面を考えると911は外せないと思います。
米国債本位制が揺らぎ始めたのが、911だったというのは間違いないのではないか
と思います。
その意味で、ビン・ラディンはきっと歴史に残るでしょう。
敵ながら天晴だと思います。
とりあえず、金価格の予想は上記の通り、下値を中銀の買いに支えられながら、長期的には上昇傾向をたどるものと思ってみています。
なお、高値を抜ける時は、米ドル指数が大きく低下するタイミングではないかと考えています。
もし金価格の推移とラグがそこに発生するのであれば、遅れたほうにBetしてみても面白いのではないか、と考えています。
とりあえず、以上です。