【2020.HK】アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品)~業績と決算・株価~デサントの第2位株主

【2020.HK】アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品)の業績と決算・株価~ANTA Sports Products Limited

今回は、中国のスポーツ用品大手アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)についてみていきます。

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA)は近年、中国国内に限らず、海外の有名ブランドを買収しています。

日本でもデサントの第2位株主であり、デサントの伊藤忠商事との攻防ではキャスティング・ボートを握る位置にあります。

とりあえず、まずはアンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)の会社説明・事業内容からみていきましょう。




 

 


アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)の事業内容

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)はスポーツシューズやスポーツウェアなどを設計開発、製造、販売まで一貫してがける中国の大手スポーツ用品メーカーです。

スポーツシューズにおいては中国では長年トップシェアとなっています。

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA)による国際ブランドの買収

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)は近年、中国国内で稼いだカネを利用して海外の有名老舗ブランドなどを買収しています。

アンタ・スポーツはイタリアのスポーツメーカー、FILAの中国事業を買収したほか、

日本のスポーツメーカー、デサントの中国国内販売なども伊藤忠商事と提携して担っています。

 

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)によるアメア・スポーツの買収

またアンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)はFangyuan Capital 、テンセント、ルルレモン創業者Chip Wilsonの投資会社のコンソーシアムでフィンランドのスポーツ用品メーカー、アメア・スポーツ(Amer Sports Oyj)を46億ユーロで買収。

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)はこのコンソーシアムの57.95%を出資する立場であり、事実上アメアスポーツの経営支配権を握っています。

アメアスポーツの傘下には、テニスラケットのウィルソン/Wilson、スキーブーツのサロモン/Salomon、スキー用品のアトミック/Atomic、アウトドアブランドのアーキテリクス/Arcteryxなどのブランドがあり、アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA)にとって海外事業、とくにウィンタースポーツを展開するのに好都合な買収となりました。




 

 

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)はオリンピック協賛企業

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)は中国におけるオリンピック協賛企業です。

さきほども書いたように、アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA)の傘下にはSalomonなどのスキー用品ブランドが入っており、2022年冬のオリンピックではこうしたスキー関連商品を所得水準の高まった中国国民に売り込もうとしているものと思われます。

(一人当たり名目GDPでみると、中国人は1970年代末から80年代始めころの日本人とおなじ水準。当時日本でスキーブームが起きた)

 


 

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA)の2018年上半期業績

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)の業績は絶好調となっています。

https://twitter.com/chu_sotu/status/1101781247687180288

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)の業績は対前年比で

売上は44.1%増

粗利は54.6%増

営業利益は41.7%増

最終利益も希薄化後で29.4%増

配当も22.0%増

となっています。

 

 

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)はアパレル、アクセサリに傾注

https://twitter.com/chu_sotu/status/1101781489098715136

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)はここ数年、スポーツシューズ中心の販売から、アスレジャー、スポーツアパレル的なブランドへと脱却を目指しています。

その理由は、シューズに比べて加工工程の少ないアパレルは手間がかからず粗利が稼ぎ安いからだと思われます。

ごらんのとおり、シューズが21.3%増の一方、アパレルは64.6%増、アクセサリーは51.3%増となっています。

https://twitter.com/chu_sotu/status/1101781679415287808

利益率はアパレルが一番大きいのがわかります。

次にシューズ、アクセサリ(スマートウォッチ、電子機器含む)

 

https://twitter.com/chu_sotu/status/1101781818452324352

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)の業績は、アパレル事業への傾注により全体のマージンが改善傾向です。

(アクセサリへの傾注とtweetには書きましたが間違い。アクセサリの利益率はさほどよろしくありません。)

 

 

 

 

https://twitter.com/chu_sotu/status/1101781955446636544

 

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)の業績でちょっとネガティブなものと言えば、足元の在庫の増加でしょう。

なぜかわかりませんが、売掛、買掛の変化がさほど大きくない中で在庫だけ伸びが大きいです。これはあまりよろしくありません。

 

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)の株価

 

アンタ・スポーツ・プロダクツ(安踏体育用品/ANTA Sports)の株価は非常に堅調に推移。

米中貿易戦争のさなかではありますが、高値をうかがう展開となっています。

やや急ピッチの上昇で足元は過熱感もありますが、業績の好調さを好感した流れができています。

 

なお、上記はあくまでも個人的見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。

投資にあたっては自己責任でお願いいたします。

以上。