【9006】京成急行電鉄の業績・決算と株価

【9006】京成急行電鉄の業績・決算と株価

今回は関東の大手私鉄、京成急行電鉄についてみていきます。

京成急行電鉄は目下、羽田の旅客需要増加を受けて鉄道事業が堅調に推移しています。

また、リニア開業に向けての品川駅とその周辺の一体型再開発で恩恵を受ける銘柄としてもみられています。

そういった部分を踏まえて、まずは事業内容からみていきましょう。

 

京成急行電鉄の事業内容

京成急行電鉄の事業内容は以下のようになっています。

  • 交通事業・・・鉄道事業、バス事業、タクシー事業
  • 不動産事業・・・不動産販売、不動産賃貸
  • レジャー・サービス事業・・・ビジネスホテル業、レジャー関連施設運営
  • 流通事業・・・京急百貨店、京急ストア
  • その他・・・京急建設など

売上でみると、一番大きいセグメントは交通事業で33.3%、次に流通事業の28.8%、レジャー11.9%、不動産11.1%、その他14.9%となっています。(2016年)

 

 

京成急行電鉄の鉄道事業

 

京成急行電鉄の鉄道事業営業エリアは上記のようになっています。

京成急行電鉄のドル箱は横浜から品川エリアとなっています。

また羽田から品川、蒲田などへの輸送においても京成急行電鉄は強みをもっています。

 

 

 

 

京浜急行電鉄沿線で進む人口減少・少子高齢化問題

この地域は今後じわじわと少子高齢化が進んでいくことが予想されています。

 

現在でも金沢八景あたりを境に乗降客数が減少に転じており、今後10年、20年先にはおおきな影響が出てくることが予想されます。

また、近い将来にJRなどが羽田アクセス線の開通を目指していることからそういった意味で京成急行電鉄にはややネガティブな影響が出てくる可能性が出てきています。

 

 

 

 

京成急行電鉄の業績推移

京成急行電鉄の業績推移は以下のようになっています。

交通事業は近年、羽田空港へのアクセス線が非常に好調に推移しており、好調を持続しています。

ただ、先ほども書きました通り、沿線自治体は少子高齢化の影響を強く受けています。

三浦半島など遠方地域から徐々に旅客輸送が低下しているのが見えており、抜本的な対策が必要になっています。

 

不動産事業は近年、品川の再開発にあたって物件取得を急いでいることから赤字が出たりしていますが、特殊要因がなければ概ね好調に推移しているものと思われます。

また、レジャーサービス事業はインバウンド需要を取り込んで好調に推移しており、かつてのお荷物事業の印象は薄れています。

流通事業は他社と同様、売上に比して利益水準は低調です。

 

 

 

京成急行電鉄の2018年Q3決算

京浜急行電鉄の2018年Q3決算は売上1.6%増、営業利益7.6%増となりました。

 

 

京成急行電鉄のセグメント別業績

セグメントごとにみると上記のようになります。

主力の交通事業が堅調に推移したほか、不動産事業、レジャーサービス事業なども順調。

各セグメントがしっかりと利益を積み増して増益となっています。

 

 

 

京浜急行電鉄の株価

 

月足

 

週足

 

京浜急行電鉄の株価は他の電鉄会社に比べて、ここ1年ほどアンダーパフォームしてきました。

この背景には、そもそも同社の株価がやや高めに推移してきたことがあると思います。

EPSは80円そこらですから、かつてはPER30倍を超えてきていたということになります。

これがここもとPER22倍ちょっとまで落ちてきております。

他社とようやく同じ程度まで落ちてきており、ようやく居心地のいい水準になった、という感じではないかと思われます。

 

なお、同社の先行きを巡っては

ポジティブ要素として品川再開発

ネガティブ要素としてJRなどによる羽田アクセス線の新設

『JR羽田空港アクセス線』2029年開業で『八潮団地』が再開発&暴騰か?

があります。

ドル箱を奪われる可能性が高く、これが嫌気される局面は間違いなく出てくるものと思われます。

今後はそのあたりも踏まえ、資本政策がどのように行われるかにも注目が集まることでしょう。

 

以上です。