【BLK】ブラックロック(BlackRock)の業績・決算と株価~預かり資産の伸びに反して業績は低下

【BLK】ブラックロック(BlackRock)の業績・決算と株価

 

今回は世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)についてみていきます。

ブラックロック(BlackRock)は運用規模6.5兆ドルを超える世界最大の資産運用会社です。

ブラックロック(BlackRock)は株価指数ETFのiSharesの発行元としても知られており、多くの個人投資家にグローバル投資への道筋を作って貢献している企業でもあります。

ですが、ここもと同社はやや業績の転機にさしかかっているようにもみえます。

とりあえず、ブラックロック(BlackRock)の事業内容などからみていきましょう。




 

ブラックロック(BlackRock)の事業内容

ブラックロック(BlackRock)の事業内容は、株式や債券、オルタナティブ資産などへの投資におけるアドバイザリー業務や

資産運用に関わるポートフォリオ分析などを行うためのシステム「Aladdin」の提供となっています。

とくにアドバイザリー業務がブラックロック(BlackRock)の収入の大部分を占め、そのうちのほぼ99%近くが、base feeとなっており、成果報酬の比率は微々たるもの・・・なのが特徴です。

 

ブラックロック(BlackRock)の預かり資産(Assets Under Management / AUM)

ブラックロック(BlackRock)が運用管理する預かり資産はトータルで6.5兆ドルにも上ります。

このうちの多くを占めるのがインデックス運用です。

Activeというのがアクティブ運用です。

これらは運用資産に応じて信託報酬を受け取るほか、成果報酬をも受け取るタイプの運用資産。

 

IndexというのはETFなどの指数連動型上場投信や、その他のインデックス連動型投信となります。

これらは信託報酬のみを受け取るタイプのものです。

基本的に運用担当者がガッツリ頑張る必要がないので、アクティブ運用よりもコストが低くなりやすいのが特徴です。

そのぶん信託報酬を安くすることができ、近年、世界中の個人投資家に大人気となっております。

 

 

ブラックロック(BlackRock)の業績

 

ブラックロック(BlackRock)の2019年Q1業績は前年同期比で減収減益となっています。

ただ、自社株買いを積極的に進めてきたことでEPS産出の母数となる発行済み株式数が減っていることから、EPSの減少はいくぶん落ち着いています。

 

ブラックロック(BlackRock)の今回の決算で言えることは、同社は預かり資産の伸びのわりに、売上が伸び悩み始めている、ということです。

ぶっちゃけた話、インデックス運用ならどこの会社のものであっても、信託報酬が安いところがいいわけです。

コスト競争に陥っている部分があり、マージンが悪化する状況になっています。

 

 

 

ブラックロック(BlackRock)の株価

ブラックロック(BlackRock)の株価はここもとの世界的な株安で大きく落ち込んだものの、おおよそPER12~13倍程度まで落ちたところからは反発してきました。

現在の株価水準ですと2019年通期で17倍程度でしょうか。

ヒストリカルにみて、まぁまぁといったところでしょう。

 

ただ先ほども書いたようにブラックロック(BlackRock)が現在置かれている状況は、かつてとは異なることには注意が必要です。

同社は、以前はiSharesなどのETFのヒットによって急激に預かり資産を増やしました。

そして、その信託報酬が積みあがりました。

しかし、現在のブラックロック(BlackRock)が置かれた環境は、信託報酬の引き下げ合戦です。

この状況では預かり資産が増えても、なかなか売上増には繋がりにくい状況です。

おのずと、コスト削減、自社株買いによるEPS押し上げが期待される展開となるのではないかと思われます。

 

とりあえず、以上です。

なお、上記はあくまでも個人的見解です。

特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。

投資にあたっては自己責任で行うようお願いいたします。