【MSFT】マイクロソフト(Microsoft)の業績・決算と株価~OSやオフィススイート売り切り型ビジネスから世界最大のSaaS企業に脱皮

【MSFT】マイクロソフト(Microsoft)の業績・決算と株価

 

今回はマイクロソフト(Microsoft)についてみていきます。

マイクロソフト(Microsoft)はご存知の通り、Windowsの開発元であり、オフィススイートの標準であるMicrosoft Officeなども展開する企業です。

近年はAzureに代表されるクラウド事業への取り組みも拡大しており、既存事業を凌駕する勢いとなっています。

他にもSkypeやLinkedIn、Githubなどの買収を進めているほか、ゲーム事業のXbox、Surfaceなどの端末開発など幅広く行っています。

まずはマイクロソフト(Microsoft)の事業内容から見ていきましょう。




 

 

マイクロソフト(Microsoft)の事業内容

 

マイクロソフト(Microsoft)の事業内容は、実のところ非常に多様です。

かつてはWindows OSとオフィススイートの売り切り販売が収益の中心でしたが、近年はAzureなどクラウド分野を強力に展開。

オフィスもクラウド化してOffice365へ、GithubやLinkedInの買収、TeamsやDynamics 365の開発などにより急速にSaaS企業へと変貌を遂げてきています。

この分野で関係する他社製品としては

  • Github ・・・JIRA(アトラシアン)
  • Dynamics 365 ・・・Salesforce
  • Teams ・・・Slack
  • Azure(アジュール) ・・・Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud

あたりになるでしょうか。

とりあえず、SaaSの各分野におけるトップ、もしくは二番手に位置する事業を展開しており、マイクロソフト(Microsoft)はSaaS企業として近年では扱われ始めています。

 

 

マイクロソフト(Microsoft)の業績

 

マイクロソフト(Microsoft)の業績 長期推移

マイクロソフト(Microsoft)の売り上げは右肩上がりですが、

利益は2010年以降長らく横ばい圏を続けており、

ここもとようやくピーク越えを果たしたばかりとなっています。

 

 

近年、マイクロソフト(Microsoft)の業績が上向いている理由の一つがクラウド事業の伸び。

Product事業はほぼ横ばいながら、クラウド、サービス事業が伸びていることで売上、利益ともに積み増ししています。

こうしたことからマイクロソフト(Microsoft)はSaaS関連銘柄としてみられるようになってきています。

 

 

マイクロソフト(Microsoft)の業績~2018年Q3決算

 

マイクロソフト(Microsoft)の2018年Q3決算(1-3月期)は非常に好調なものとなりました。

売上と利益のみに着目したのが以下の表

 

Product、Cloud、Personal Computingのすべてのセグメントで売上、利益ともに増加しています。

地域別にもアメリカ国内外ともにのびており堅調。

曇りのない決算と言えると思います。ポジティブ。

 

余談になりますが、マイクロソフト(Microsoft)の決算で自分が好きなのは、凄く細かいところまで開示していることですね。

AppleやGoogleなどは伝えたくない部分はわざとぼかして開示したりしますが、マイクロソフト(Microsoft)はそういうことをしない。

アップル(Apple)が売上台数の開示をしないと表明~「台数に意味はない」とルカ・マエストリCFOは言うが、それを判断するのは投資家だ~

マイクロソフト(Microsoft)は真面目にやっているなぁという印象です。

オープンクラウド事業のAzureは73%増収

ほか、クラウドを利用して提供するアプリ関連サービスもすべて堅調

一時期停滞していたオフィススイートもOffice365でクラウド化しただけでこんなに伸びています。

個人的には、それって利用者側が損しているんじゃないかと思うんですが…

 

 

 

 

マイクロソフト(Microsoft)の株価

週足

 

日足

 

かつてマイクロソフト(Microsoft)というと守旧派のイメージが付きまといましたが、現在では市場の評価は一変。

SaaSにおける大本命銘柄として扱われています。

他のSaaS企業が赤字垂れ流し、株券刷りまくりで経営されているなか、マイクロソフト(Microsoft)は黒字拡大、自社株買いしまくりです。

はっきりいって体力の違いは明らかです。

また、かつては何かというと自社スイートに限定していく方針で使いにくいものを世に出す企業というイメージもありましたが、最近ではオープン化を進めてユーザーからの支持も集めています。

そういった方法で中心的な部分を握ろうと活動しており、悪くないポジショニングをとっており、持続性のあるサービスを提供していると個人的には思っています。

 

なお、そうした体力のあるマイクロソフト(Microsoft)ですので、M&Aにおいては、ほぼ常に買収する側になります。

その点から、一般的なSaaS銘柄よりはバリュエーションは低い位置で売買されるのは当然と考えるべきでしょう。

現在、株価上昇によりバリュエーションはヒストリカルにみてかなり高い位置にあります。

来期PERで24~25倍、EV/EBITDAで15~17倍くらいでしょうか。

とりあえず、投資するかどうかは、このバリュエーションに納得できるかどうかという点にかかっていると思われます。

以上です。

 

なお、上記はあくまでも個人的見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。

投資にあたっては自己責任で行うようお願いいたします。