『Oracle JDK』だけでなく『Oracle JRE』も有償化!? e-Tax導入企業も高額請求される可能性
Oracleが規約変更、Javaアプリ開発用JDKだけでなく実行用JREも有償化
Javaアプレット用ランタイム(動作させるためのもの)の発明元Oracleが規約を変更
ひろく普及しているJavaアプレットですが、いまさら有償化を言い出しています。
やばいですね。
たとえていうなら、QRコードがいきなり有償化されるようなものです・・・
(QRコードと違ってJavaアプレットなんて時代遅れという指摘はあるでしょうが・・・)
窓の杜⇒「Oracle Java」のライセンスが変更 ~無償利用は個人での開発・テスト・デモ目的のみに
Javaアプレットなんて時代遅れ?・・・JRE有償化でe-Taxや電子入札システムなどはどうなる???
ぶっちゃけ、Javaアプレットが世に出たのは1995年です。
いまは亡きSun Microsystemsによって開発されました。
HotJavaとかNetscape Navigatorなどの時代です。
それからかれこれ24年も経過しています。
当時はWebでアプリが動くというのは非常に画期的でしたが、いまでは同じようなことがHTML5など他の手段でできます。
Javaのようなサードパーティのプラグインを使うことはセキュリティ上も問題が大きいとされていますので、衰退するのは当然です。
Adobe Flashも含めて、この手のものは消え去る運命でしょう。
しかし、そうはいってもまだ利用されているところは多い。
その代表格が、日本政府です。
たとえば、e-Taxや国交省入札システムなどがこれにあたります。
こういったものを利用しているのは中小企業や個人事業主が多い。
となると、今回のオラクルの規約変更における商用利用にあたるわけで、無償化対象から外れることになります。
ある日、e-Taxを立ち上げたら画面に
「Javaランタイムの更新をお願いします。商用利用は有償なのでライセンス更新のためには以下の商用キットを購入してください」
みたいに表示されることになるのでしょう。
まるで新手のオレオレ詐欺のようですが、こちらはれっきとした合法行為ですw
オラクルは何も悪くない、むしろ無償でそのまま利用し続ける方が悪いことになります。。。
OracleのJRE有償化を回避する方法もないわけではないが・・・
一応、JRE有償化を回避する手段がないわけではありません。
OpenJDKなどを利用するということも可能ではあります。
しかし、それを中小企業の土木建設会社の社長さんや従業員にさせることは可能でしょうか?
既存ランタイムを綺麗にファイル削除するところからしてしくじる気がするのですが・・・
また、入札システムやe-TaxなどをHTML5などで作り直すという手もないわけではありませんが、それはあくまでもシステム側の決断によるものであって、クライアント側のものではありません。
そもそも今から予算つけて開発するとなると、たぶん2020年の期限に間に合わない・・・
どうするんでしょ。
とりあえず、オラクル側にもいろいろと事情はあろうかと思われます。
無償で提供していて、ぜんぜんカネにならないのに、セキュリティ上のリスクにはなる・・・
その対策にカネがかかるのはわかります。
色々むずかしい問題ではありますが、もう少し丁寧に時間をとってくれたらよかったのになぁと思います。
以上です。