いちばん怖いのはSaaSバブルの崩壊
個人的に、いま一番恐れているのは、SaaSバブルの崩壊です。
過去にも書きましたが、SaaS銘柄は高すぎます。
SaaS関連銘柄1~CRM、TEAM、TWLO、NOW、ADBE
SaaS関連銘柄2~ZEN、ZS、OKTA、SPLK、VEEV
現在、SaaS銘柄は40%ルールなどという、根拠の不明確な基準でみることが推奨されています。
⇒「SaaSの40%ルール(Rule of 40)」を盲目的に信じるのは愚かだと思う件
こうした状況は、過去にはPEGレシオやらPSRやらが持て囃された状況と似ています。
個人的に、株式の長期的な価値の背景は何なのか?
を考えたときに、利益が出ないで規模だけデカくなっていく企業は、やはり問題を孕んでいると思います。
株式の本質的価値とは、結局のところ、当該企業の将来価値を現在価値へ割り引いたものでしかない、と個人的にみています。
その将来価値を、自社の利益の積み上げで得るか、それとも他社への身売りで得るか、その違いなのでしょう。
個人的には、他社への身売りは不確実性が高すぎると思ってみています。
現在のSaaSバブルの背景には、被買収価値がたぶんに含まれているようにみえます。
規模の小さい企業は、より大きくて資金もキャッシュフローも潤沢な情報技術系企業・・・たとえばMicrosoftやGoogleなどに買収されることを前提にしているように見えます。
しかしそれは他力本願に近いやり方です。
売ろうと思えばいつでも売れる、と皆がみているから成り立つものです。
この時点で、過剰流動性の賜物だと、個人的にはみています。
米中貿易戦争が激化すればFEDが利下げするとみている人もいます。
しかし、もし関税合戦が物価上昇に火をつけ、労働市場の逼迫感を経由して物価上昇に弾みがつけば、利下げなんてできなくなるかもしれない。
その状況でSaaSバブルが果たして継続可能なのかどうか。
個人的には、現在のマーケットにおいて一番の不安要因は、そこらへんじゃないかとみています。
以上です。