【不動産】山手線内側のマンションなら買いか?

【不動産】山手線内側のマンションなら買いか?

 

 

山手線内側・駅徒歩10分以内3LDKマンションは買いか?

質問箱に以下のような質問をいただきました。

https://twitter.com/chu_sotu/status/1165094353116655617

 

東京都内、山手線内側、駅徒歩10分以内、3LDK、80㎡のマンションなら価格はあまり落ちないか?買いか?

 

というものです。

いつも質問箱のご利用ありがとうございます。

 

最初に結論を先に書きますと

 

 

山手線内側3LDKマンションを買うのは、一部の人にとってはアリかも?

 

ということになります。

 

まず第一に、自分は不動産に資金を固定されるのは好きじゃないので、不動産に対してはほぼすべてネガティブなコメントをしてしまいます。

自分の不動産に対するアドバイスには、そういったネガティブバイアスが入っています。

それを前提に読んでください。

 

 

3LDK80㎡の都心マンションは誰がターゲットか?

まず第一に、そもそも3LDK80㎡というスペックは誰がターゲットなのか?という点です。

そこまで広いとファミリー向けだと思われますが、果たしてどういった層が必要としているか。

少なくとも独身サラリーマンではないでしょう。

独身なら50㎡でも広すぎます。

 

個人的に思いつくのは、お受験に熱心だったり、公立ブランド小学校入学を狙っているような一部のファミリー層あたりです。

こういった需要は一定程度必ずありますから、そういう人気学区のようなところであれば、悪くないかもしれません。

マンションのスペックが高すぎず、賃貸に回した時にすぐに借り手がつきそうな物件ならば、悪くないようにも思います。

 

ただ、それで値下がりしないか?というとやや自信はありません。

そういった地域は得てしてマンション供給も多くなりがちです。

 

 

 

山手線内側マンションを買いだと思えない理由~とめどない再開発

次に、外部環境から見た判断をかいておきます。

とりあえず気になるのは、再開発ラッシュです。

端的に言えば、競合するマンションがどんどん供給されるフェーズに入ってきています。

東京に住んでいる方ならわかると思いますが、山手線内側にも多数の木造住宅があります。

また、老朽化した雑居ビルなども多数あります。

政府は方針として、こうしたものは地域ごとに纏めて再開発して、不燃化を進め、災害に強い都市にすることを目指しています。

そうした方針のもと、2000年代初頭の小泉改革時にいろいろと手続きの簡略化が進められましたが、ここにきてデベロッパもかなり手際が良くなってきた印象があります。

昔なら絶対に開発されなかったような地域がどんどん開発されていっています。

あえて言ってしまえば、合法地上げのスキーム。

こういったマンションが、2020年以降はどんどん増えていきます。

東京五輪の人手不足で民間マンションの開発案件は後回しにされてきましたが、これが一気に動き出します。

需給要因からみて、マンションの供給が多すぎて、今が買いだとは断言できません。

 

 

山手線外の競合マンションの供給にも注意が必要

またもう一つの理由としては、同じく再開発なのですが、山手線外の路線の駅至近マンションが増えていくことも指摘しておきたいと思います。

今般、コンパクトシティ化の流れとして、駅前再開発を目指す動きが非常に広がっています。

地方都市のコンパクトシティ化がよく言われますが、東京都内でも市部や不人気区などでそうした動きがみられます。

たとえば総武線の小岩だとか、中央線の中野あたりに代表されますが、それ以外にも十条やら板橋やら武蔵小山やら・・・さらに遠く府中、川口、松戸、武蔵小金井、国分寺などなど、合わせるとかなりの数の再開発になります。

なかには駅直結を謳うものもあり、これまで一定のプレミアム感を保ってきた駅前マンションですが、今後はありふれたものになりかねないとみています。

そうしたなかで、山手線内側であっても駅から徒歩10分程度の距離にあるマンションはどうなのか。

ドアツードアの移動でみると、徒歩10分の都心マンションよりも、郊外の駅近マンションの方が魅力的ではないかと個人的には感じます。

 

 

山手線内側で生活してみた実感・・・

ちなみに自分も都心5区の某所で生活をしていたことがあります。

ある方のご厚意でタダで住まわせていただいていました。

なのであまり悪く言いたくないのですが、近くにスーパーはなく、幾らか離れたところにあるスーパーも鮮度は悪く、それでいて非常にお高い。

夜になると人通りは少なく、当時若かったというのもありますが、どうしても夜間の移動はタクシーが中心になりました。

自分の生活用途においてはそこそこ便利でしたが、普通に生活するにはあまりにも不便だと感じました。

いまはサミットなどが都心部にも出店をしていっているようですが、逆にピーコックなどは撤退していっているようです。

土地の値段が高いですからスーパーは経営が成り立ちにくく、今後も利便性は劣るでしょう。

配達などを利用するにしても、生活コストは間違いなくかなりかかるわけで、それを許容できる家庭のみがターゲットになると思います。

果たしてそういった家庭が今後どれだけ増えるか。

 

 

それでも山手線内側のマンションを買いたいなら狙い目は?

とりあえず、山手線内側と言っても広いので、一概にはいえませんが、自分が住んだ場所でいうなら、ファミリー層が生活するのはお勧めできないというのが実感です。

 

それでもあえて山手線内側のファミリー向けマンションを勧めるとするなら、文京区あたりが狙い目かな?とは思います。

あとは北区、台東区の山手線内側も落ち着いています。

ただやはり、生活はさほど便利そうではありません。

もっというと、山手線内側に拘らない方が、コスパは良い気がします。

 

なお、千代田区、品川区、渋谷区あたりは山手線内側はお高いです。

新宿区、豊島区は所得層の低い外国人が多いので、それは避けた方がいいかなと思います。

 

そんな感じで見ています。

以上です。