昨晩のNY市場はダウ、ナスダック、S&P500、ラッセル2000の4指数がすべて上昇。S&P500は最高値を更新。
朝方は強い耐久財受注統計を受けたにも関わらずまちまちで開始。
その後、ワイオミング州ジャクソンホールで開催中の経済シンポジウムでのパウエルFRB議長の講演が「市場が過熱している兆候はない」とのものだったことを好感。
利上げペースの加速はなく、中立的金利水準への漸進的な利上げがあるのみとの見通しから利上げの天井も意識され、ハト派なスタンスと捉えた株式市場は一気にS&P最高値更新をつけることになった。
その後はもみ合いながらも終始堅調に推移した。
S&Pの主要セクターのなかでは生活必需品セクターのみが下落。
半導体、素材、情報技術、エネルギーなどが上昇した一方で、公益、通信、不動産などディフェンシブ寄りなセクターも買われほぼ全面高。
ここもと軟調だった主力銘柄に買戻しが入る展開となった。
個別には、投資判断引き上げによりネットフリックスが6%近い上昇。
CADソフトのオートデスクADSKが決算を受けて15%超の上昇。
選択的消費の一部にはやや弱いものが散見され、ここもと決算が発表されたアパレルのギャップGPS、エルブランズLB、アーバンアウトフィッターズURBNが全体相場に逆行して下落。
クローガーKR、メーシーズMなども下落した。
フィリップモリスPM、アルトリアMOなどのタバコも競争環境の悪化を意識され軟調。
金利の天井感がみえたことから金融セクターも総じてやや軟調だった。
売買代金は合算で54.3億株と活況には程遠い水準であり、売り物がないのが一番の好材料といった相場になっている。