EUがデジタル課税/デジタルサービス税の導入を断念~フランスは独自に導入を目指す

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EUがデジタル課税/デジタルサービス税の導入を断念~フランスは独自に導入を目指す

 

 

仏独が連携してEU全体での導入を目指していたデジタル課税/デジタルサービス税、年内妥結困難

フランスのマクロン大統領肝いりの政策である『デジタル課税/デジタルサービス税』ですが、どうやら年内の妥結は困難になったようです。

 

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『デジタル課税/デジタルサービス税』にアイルランドが否定的態度

これは、アイルランドなどの小国が頑なに『デジタル課税/デジタルサービス税』の導入に反対しているから。

アイルランドはEUに足掛かりを作りたい海外企業が、税率の安さを利用して租税回避的に利用している国です。

もし今回、『デジタル課税/デジタルサービス税』が導入された場合、アイルランドの税収が減ることが予想され、アイルランドとしては受け入れられないということのようです。

EU ministers fail to break digital tax deadlock

 

 

フランスは独自に『デジタル課税/デジタルサービス税』を導入か?

しかし、いつまでもFAANGなどの租税回避的行動を許しておくわけにもいかず、フランスなどは独自での『デジタル課税/デジタルサービス税』導入を考えているということです。

France will tax digital giants from 2019 even if there is no agreed EU levy Telegraph

 

 

そもそも『デジタル課税/デジタルサービス税』はなぜ必要?

そもそも『デジタル課税/デジタルサービス税』はなぜ必要なのでしょうか?

これはつまるところFAANG(※1)などの巨大プラットフォーム企業が巨大化するにつれて、これらプラットフォーム企業は税金の安いところに拠点を置き、実際に収益が発生している地域には税金が一切落ちない仕組みを使っているからです。

たとえば、税金が10%の地域に統括会社などを置いておけば、税金が40%の地域で活動して売り上げたぶんに対する税金は(10+α)%で済みます。(パテント費用やフランチャイズ費用として10%の地域が吸い上げるかたちで。)

※1・・・FAANGとはFacebook、Apple、Amazon、Netflix、Googleなどの巨大プラットフォーム企業のこと

 

 

FAANGなどによる過剰な税逃れに対し『デジタル課税/デジタルサービス税』を導入しようという機運

実際には当該地域で競合する商売をしているのに、かたや低い税率、かたややたら高い税率を課されるのは不平等だという声が出ています。

こうした一般小売店への配慮などの観点から、(そしてその地域のインフラを使用しているという現実的な側面から)、フランスのマクロン大統領などが『デジタル課税/デジタルサービス税』の導入を提案。

EUで審議が行われていました。

(なお、イギリスは独自に導入するもよう。また、アセアン諸国などのなかにも『デジタル課税/デジタルサービス税』を独自に導入する動きがあります。)

 

 

このままでは世界中で異なる基準の『デジタル課税/デジタルサービス税』が導入される恐れ

こうした状況のなか、各国が『デジタル課税/デジタルサービス税』を導入する動きが過熱。

フランスだけでなく、イギリス、そしてインド、マレーシア、インドネシアなどなど、様々な国が『デジタル課税/デジタルサービス税』を独自に導入しようとしています。

もちろん、関税自主権、徴税権は国家としての専権事項ですからこれは本質的にはいいことなのですが、しかし、あまりにも違った基準の『デジタル課税/デジタルサービス税』が導入されると、せっかくのインターネットによる垣根の低さが阻害されることになっていまします。

そこで、『デジタル課税/デジタルサービス税』をなるべく共通化しようという動きとなっているわけです。

 

 

 

G20で『デジタル課税/デジタルサービス税』の導入に向け連携

とりあえず上記の背景からG20主導で『デジタル課税/デジタルサービス税』を考えていこうという表明は出ています。

しかしここで問題になるのは、FAANGがすべてアメリカ企業だということ。

もちろんドイツのSAPやシーメンスMindsphereなどの例はありますが、概ねアメリカ企業がこの分野は強いのです。

G20で『デジタル課税/デジタルサービス税』話し合おうというのはいいですが、アメリカが妨害して上手くまとまらないに決まっています。

結局骨抜きにされるのがオチであり、G20で本腰を入れた議論ができるとみている人は、まぁ、かなりの楽天家です。

 

 

つまるところ『デジタル課税/デジタルサービス税』ってのは米国を標的にしたものだったりする

というわけで、ここまで書いてきてお判りいただけたと思いますが、『デジタル課税/デジタルサービス税』というのは、現状では主にアメリカを標的にしたものなわけです。

だからこそ、アメリカ嫌い(?)のフランスのマクロン大統領が導入に積極的なわけです。

 

 

 

 

このままでは各国別の『デジタル課税/デジタルサービス税』が乱発される

とりあえず、このままでは各国別の『デジタル課税/デジタルサービス税』が導入されることになります。

これはFAANGなどのプラットフォーム系企業にとってはコストにつながります。

どの程度のコストになるか、まだ各調査会社によってまちまちですが、とりあえずコスト増要因であることは確かです。

特に広告に依存する形のFacebookなどのSNSや、Googleなどでは影響が大きいとされています。

 

 

 

とりあえず、これが『デジタル課税/デジタルサービス税』のあらましです。

ざっくりと纏めただけですが、流れはつかみやすいかなと思います。

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今後1年2年かけて大きな枠組みが見えてくるはずです。

『デジタル課税/デジタルサービス税』には注意が必要だと思います。

以上です。