ETFを用いたパッシブ運用とは、単なるモメンタム投資であった件

ETFを用いたパッシブ運用とは、単なるモメンタム投資であった件

どうにも解せないことがあります。

「パッシブ運用が重要だ」

「バフェットもETFが良いって言っている」

「下がってもコンスタントに買っていけば必ず長期で見れば稼げるんだ」

 

 

なんて言っていた人たちが、非常に弱気になって

「もうだめだぁ」

とかやっている(笑)

 

 

ETFのパッシブ運用が万能なんじゃなかったんですか?

バフェットもお勧めしていたんじゃないんですか?

下がってもコンスタントに買うんじゃないんですか?w

 

 

市場平均と連動すればいい(パッシブ運用)とか言いながら、じつはやってたのはモメンタム投資

結局のところ、パッシブだのなんだのといいながら、やっていたのはモメンタム投資でしょう。

しかもそのモメンタムを生み出しているのは、ETFの多くを占めるセクターです。

つまりはFAANGなどの情報技術銘柄とヘルスケアです。

これらが収益に見合わないところまでイカロスのように舞い上がり、それについて言っただけの投資手法、それがパッシブ運用の現実だったんじゃないですか?

 

 

 

 

自分は、ぶっちゃけた話パッシブ運用を礼賛する人たちを苦々しくみてきました。

もちろん、こういう見方が偏っているのはわかります。

相場において重要なのはカネだけであり、そんな説教はいらんってのはわかります。

 

 

しかしですね、アクティブがいなくなって、歪みの解消手段がどんどんなくなっていった市場は、やはり問題を多く孕むもんです。

いまのアメリカ市場はまさにそれの帰結のように感じます。

アクティブ運用が多ければ、まさかこんなに長い期間アメリカだけが上がるなんてことはなかったと思います。

世界の株式市場は2018年頭から下がってますから、アメリカだけが大きく上昇していたことがおかしかったんです。

これについては自分は以下の記事で書いていますが(10月8日の記事です)

デカップリング論はなかった!では逆デカップリング論はあるのか?

まさに上の記事で書いた状況が、今おきていることの原因なんじゃないでしょうか。

 

 

 

パッシブ運用がアメリカ株に対するパッシブでしかなかった件

アクティブ運用が多い時期には、こんなに大きな乖離にならなかったはずです。

少なくとも、バリュエーションが米国だけ日欧より1.6~1.8倍程度高い状態というのは、さすがに異様です。

同一セクター同士で比較するとその差は2倍超になりますから、金融セクターなどを外すとアメリカはとにかく高過ぎたと思います。

確かに成長率、事業の安定性、政治の安定性、企業統治の充実っぷりなどは褒められたもんです。

 

 

それによってパッシブ運用のカネがアメリカ一国に集まったんでしょう

しかし、それらのうちのどれかでも崩れたなら、センチメントが大きく悪化する余地を秘めていました。

それがいま起きていることなのだと思います。

みんなが集まりすぎて崩れた、まさにそういうこと。

 

 

 

 

今後は今回の件に懲りて、もう少しアクティブ運用の存在価値を理解するような世の中になればいいね、って思います。

世界は広いですからね。

以上です。