国内百貨店、1月に入り免税売上・インバウンド需要が急減~中国の免税規制の影響で
国内百貨店の売上が今年に入り激減していると、日経新聞が伝えています。
百貨店の昨年免税売上高 最高 日経新聞
この記事は、タイトルこそ「百貨店の昨年免税売上高最高」などとなっていますが、中身を見ると、その深刻さに気づきます。
個人的に重要に感じた個所を要約すると以下になります。
- 中国では旅行客が持ち帰る商品を免税範囲内に収める規制が強化
- ネット通販での販売にも営業許可取得を義務付け
- 大阪の百貨店では、1月に入ってから免税品販売が急減、前年比2~3割落ち込んだ店舗も
中国の「代購・微商」規制で消滅するインバウンド需要
つまり、中国側が規制強化をしたことで、代理購入やネット転売などの需要が急減しているということです。
このことについては自分は以前、10月6日の時点で以下の記事で書きましたが
まさにこのとき懸念していたことが起きてしまった、ということだと思います。
中国政府としては、今まで税の取りっぱぐれが起きていましたから、これをしっかり徴収することが目的です。
と同時に、まじめにルールに則って商売をしている事業者がアホをみるような、ズルい状態を放置しておけないという事情もありました。
かたやまじめに関税を払い、かたや無関税で商売をできるというのは不公平です。
ですから、この政策導入は必要でしたが、しかしまぁ・・・ずいぶんと大きな影響が出たものだと思います。
中国の規制強化で傷むのは、百貨店のインバウンド需要だけでなく、ドラッグストアや家電販売大手も…
多分この影響、ドラッグストア業界にももろに出てくると思われます。
またビッグカメラなどの家電販売大手も影響が出るでしょう。
インバウンド需要が2割3割減少というのは非常に大きな動きです。
今後もこの傾向が続くのは確実であり、警戒しておいた方がいいと思います。
以上。