【8604】野村ホールディングス(野村証券)の業績と株価

【8604】野村ホールディングス(野村証券)の業績と株価

今回は国内証券トップ、野村ホールディングス(野村証券)の業績と株価をみていきます。

まずは野村ホールディングス(野村証券)の会社説明からはじめます。


野村ホールディングス(野村証券)の会社説明

野村ホールディングス(野村証券)は国内売上、顧客資産トップの証券会社です。

ただ、ネット証券事業への取り組みが遅れ、個人向け営業においてはSBIなどオンライン専業証券の追い上げを受けています。

強みのホールセールなども競合が激しく、業績の伸び悩みが際立っています。

 

 

野村ホールディングス(野村証券)の沿革

(かきかけ)

 


野村ホールディングス(野村証券)の業績

 

ここからは野村ホールディングス(野村証券)の業績を会社側資料などを基にみていきます。

(ここからは2019年2月1日に書きました)

 

野村ホールディングス(野村証券)の2018年Q3決算の業績~インスティネットののれん減損損失は一つの要素に過ぎない

https://twitter.com/chu_sotu/status/1091205479588655105

野村ホールディングス(野村証券)の2018年Q3業績は、一言で言ってしまえば、酷いものでした。

報道では、「インスティネットののれん減損やリーマンショック後の後始末」のように報じられていますが、そんなものは大した問題じゃありません。

以前から十分にわかっていたことであり、そこは材料じゃないと思います。

より問題なのは、先細りする営業力のなか、稼ぎの柱が見えないことです。

野村ホールディングス(野村証券)の四半期セグメント業績

https://twitter.com/chu_sotu/status/1091208072033255424

こちらは野村ホールディングス(野村証券)の業績をセグメントごとに、四半期ごとにみたものです。

ご覧いただければわかる通り、国内営業部門の収益は右肩下がりで減少トレンドを描いています。

それでいながら、営業部門の費用は微減に留まります

営業部門収益は2018Q1⇒2019Q3のあいだに101684⇒86782となりましたが

営業部門費用は同期間に76792⇒72733になっただけです。

要するに、国内営業によるマージンが狭まっています。

昔のように顧客をドブ扱いするような殿様商売はできない状況です。

ネット証券と奪い合いになっており、営業部門はこのままでは、じきに赤字に転落します。

 

かといって、アセットマネジメントものびていない。

野村ホールディングス(野村証券)の頼みの綱はホールセール部門ですが・・・

 

野村ホールディングス(野村証券)のホールセール部門業績

https://twitter.com/chu_sotu/status/1091206032791982081

頼みの綱のホールセール部門はこんな感じになっています。

フィクストインカムってのは、簡単にいっちゃえば債券投資みたいなものをいいます。

(ただし、野村がどういったカテゴリーのものをフィクストインカムと定義しているのかはわかりません。えてして金融機関の決算では、一般的な解釈とは違う、独自定義が使われることがあります。それがさまざまな不祥事の温床になったりします。必ずしも野村がそういうことをやっているとは言いませんが、一般的なフィクストインカムの定義だと思わないことが大事だと思います。)

とりあえず、そのフィクストインカムが大きく落ち込んでいます。

結局、相場観に頼ったエクイティ投資で稼ぐ構図から抜け出せていません。

M&A仲介などのインベストメントバンキングはそこそこ稼いでいますが、いかんせん全体に占める額が小さい。

 

インスティネットなどの「のれん減損」で野村ホールディングス(野村証券)が赤字決算

野村ホールディングス(野村証券)は、かつて1200億円くらいで買収したインスティネットについて減損処理を行いました。

これは、市場の変化でインスティネットの今後の業績が想定よりも下回るとみてのことのようです。

(私設取引システムは今では当たり前のように、いろんな企業が参入をしたり検討しています。独占的に膨大な利益をあげられるような状況ではありません。)

また、リーマンから買収した事業の赤字も、救済色の強いものでした。

ぶっちゃけ、当時からいずれ減損が必要になることは見えていましたし、それが今回になっただけのこと。

このこと自体はそれほどの問題ではありません。

 

野村ホールディングス(野村証券)の業績は稼ぎの柱がみえない

とりあえず、野村ホールディングス(野村証券)の一番の問題は、インスティネットの減損とかではなく、稼ぎの柱が見えないことだろうと思います。

国内営業は右肩下がり、ネット証券などに喰われる側になっており、この調子ではホールセールなどにもガンガン進出されるでしょう。

既存のビジネスモデルが壊れ、新たなビジネスに乗り出せず、この調子だと倒れそう・・・というのが野村ホールディングス(野村証券)の問題だと思います。

 

 

野村ホールディングス(野村証券)の株価 2019年2月1日

野村ホールディングス(野村証券)の株価ですが、長期間低迷中です。

とりあえず、あまりいいチャートにはみえませんね。

 

 

以上、野村ホールディングス(野村証券)の短評した。

なお、上記はあくまでも個人的な見解です。

特定の投資スタンスをお勧めするものでありません。

投資にあたっては自己責任でお願いいたします。