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トヨタの国内乗用車販売が下落している件 輸入車は増加中

トヨタの国内乗用車販売が急激に落ちてきています。

 

日本自動車工業会 2018年5月自動車統計月報によると、トヨタ自動車の乗用車販売が急減していることがわかります。

自動車統計月報 2018年5月

上記pdfを参照してください。

 

 

 

 

 

2018年5月の乗用車販売を月次データでブランド別にみると、(5ページめ)

トヨタ 91978 (前年同月 101669)

日産 33222 (前年同月 34800)

三菱 5593 (前年同月 4949)

マツダ 14335 (前年同月 11232)

ホンダ 45271 (前年同月 50146)

スズキ 42245 (前年同月 39812)

ダイハツ 34146 (前年同月 38262)

スバル 7869 (前年同月 12167)

レクサス 4116 (前年同月 2629)

その他 24073 (前年同月 21598)

 

こんな感じになっています。

とりあえず、トヨタとダイハツとスバルの減り方が凄まじいことがわかります。

スバルは、まぁわかります。検査不正のせいです。

日産が減っているのもわかります。

でも、トヨタとダイハツはなに?

 

 

 

ちなみに、この減少は5月単月のものだけではありません。

四半期ベースでみてみましょう。今年1-3月期と昨年1-3月期の乗用車販売を比べると

トヨタ 370912 (前年同期 415153)

日産 171923 (前年同期 183376)

三菱 32000 (前年同期 25600)

マツダ 64540 (前年同期 63657)

ホンダ 212290 (前年同期 210981)

スズキ 164805 (前年同期 159249)

ダイハツ 145478 (前年同期 136941)

スバル 43150 (前年同期 51502)

レクサス 20388 (前年同期 13336)

その他 78425 (前年同期 80716)

 

以上のように、四半期ベースでみても、トヨタ自動車の国内販売は大幅に減少していることがわかります。

 

いっぽうで、8ページ目、5月の輸入車販売は前年同月比で11.5%増、2483台増加して24022台になっています。

とくに高級車ブランドが急激に増えています。

Volvoやアウディ、BMWやBMWminiが売れているのは以前からですが、最近はプジョー、ランドローバー、シトロエン、アルファロメオ、シボレーなども販売を伸ばしてきています。


 

トヨタ自動車 2018年5月の生産・国内販売・輸出実績

 

こちらも参照。

トヨタは国内生産は増えていますが、輸出と販売が落ちてきています。海外生産も前年割れです。非常によろしくない空気になっています。

 

市場では、トランプ大統領による20%の自動車輸入関税導入が囁かれています。

しかし、そんなものを導入するしないにかかわらず、トヨタの業績がどうもよろしくない方向に行っているようにみえます。

もしこれで米国が本当に自動車関税を20%引き上げたらどうなるでしょうか?

トヨタ自動車2018年3月決算プレゼンテーション資料

36ページめによると、トヨタ自動車の今期国内生産は318万台を予定していますが、国内販売はこのうち158万台でしかなく、残り160万台は輸出向けとなっています。

このうちの多くが北米向けなのですが、これが関税で大きく減少したらどうなるでしょうか。しかも国内販売は急減しています。海外で売れなくなった分を吸収する余地がありません。

個人的には、米国による自動車関税の導入は、国内で売れるクルマが減ってきているトヨタ自動車にとって、非常に大きな経営上のリスクになってきていると思います。

 


 

トヨタ自動車の株価は、今年に入ってからそこそこ堅調に推移しています。

上値は抜いていませんが、下値も割っていません。ボックス圏入りの可能性がみえています。

でも、トヨタ自動車の業績は上記のように変化してきています。

 

レクサスは売れています。ダイハツもまぁまぁです。

でも、トヨタ自動車本体の車が売れていない。めちゃめちゃ激減してます。

 

まだ推移をみなければわかりませんが、ちょっと嫌なニオイを感じます。