中国国家統計局発表の2018年8月の製造業PMI、非製造業PMI
中国国家統計局が2018年8月の製造業PMI、非製造業PMI、総合PMIを発表しました。
みていきましょう。
なお、前回はこちらです。
中国国家統計局 製造業PMI
中国政府発表 製造業PMIは51.3に若干の回復
PMIは50を境に拡大、縮小を判断する指標です。
とりあえず、このPMIの結果からは拡大が続いている、、、ということになります。
個別具体的にみていきましょう。
項目の説明します。左からPMI、生産、新規受注、原材料在庫、雇用、サプライヤー納期、輸出、輸入、購買数量、購買価格、製品出荷価格、完成品在庫、受注残、期待指数
今月の動きでいちばん特徴的なのは、購買価格と製品出荷価格でしょうか。
大きく跳ね上がっており、年末年始の頃と同程度まで回復してきています。
また、受注残も昨年9月以来の高さとなっています。納期は悪化しています。
いっぽうで、輸入と輸出は50を割って下落を続けており、悪化傾向が鮮明です。
このことからわかることは、国内からの需要がかなり大きいことと、貿易関係が芳しくないこと。
なんらかの要因でボトルネックが発生しており(たぶん環境規制の影響)、価格が上昇していること。
完成品在庫の少なさも寄与して、貿易における問題は生産活動にはいまのところ波及していない、ということです。
つぎに非製造業PMIもみていきましょう。
先月の急落からは若干戻してますが、やや弱い動き継続とみて良いと思います。
こちらも左から解説します。事業活動、新規受注、購買コスト(投入価格)、サービス販売単価、雇用、期待指数、
新規事業数、受注残、棚卸資産、納期
※下の段は解釈が間違っているかもです。
国家統計局の解説によると、
小売業、鉄道業、航空貨物業、通信業、放送業、衛星通信業、インターネットソフトウェア情報業、金融・金融業の業績指数は56.0%以上。
郵便業界、資本市場サービス、保険業界、不動産業界およびその他の業界の事業活動指数は50以下。
建設業は前月比0.5 ポイント減の59.0%、引き続き急速な伸びを維持したものの、伸び率は低下。
建設業界の新規受注指数は49.6%で、前月に比べて6.8 %低下
なお、総合PMIは以下のようになっています。
とりあえず、今月の中国のPMIから言えることは、中国経済は内需主導で耐えているということ。(統計に嘘がないとすれば)
問題は、製造業の輸出入の低迷が今後どんくらい深化していくかという点ですが、まったく楽観できない状況だと個人的には思います。
以上。