北京の新空港『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』開業
10月1日、中国首都北京の新空港『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』が開業します。
この『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』は、既存の北京首都国際空港の容量が近い将来にキャパシティオーバーになることを見据えて作られてきました。
中国では一人当たり名目GDPが1万ドルに近づいており、海外旅行、国内旅行とわず旅行が非常にブームとなっています。
このため、空港の利用者が毎年ハイペースで増加。
主力の北京首都国際空港は2016年に利用者数が前年比4.95%増加し、9439万人となりました。
グラフはこちら⇒【統計】世界でいちばん忙しい空港ランキング~旅客編【グラフ】
すでにキャパシティはオーバー状態であり、これを分散させる目的で『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』は作られました。
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』はザハ・ハディド氏デザイン
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』を設計、デザインしたのはあのザハ・ハディド氏です。
東京オリンピックの会場の設計を当初任されるはずだったザハ・ハディド氏です。
デザインした作品が
「欲求不満な女性器にみえる」
とか馬鹿にされることもありましたが、国際的にも非常に人気のある設計士であります。
予算オーバーなこともあり、日本では氏のデザインは葬り去られましたが、世界的な名声は高く、中国のようなカネに糸目をつけないお大尽な国では採用されました。
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』はザハ・ハディド氏の遺作となります。
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』は最大一億人以上の収容能力へ
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』は当初より巨大な需要に応じるために作られており、2025年の最終ターミナル完成時には1億人以上の利用客に対応することが可能となる、文字通り世界最大規模の空港になる予定です。
なお、2019年の開業時には7200万人の収容能力から始めるとのことです。
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』は4本の滑走路を持つ巨大空港
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』は開業当初から4本の路線を持つ巨大空港として開業します。
Direction | Length | Surface | |
---|---|---|---|
m | ft | ||
01L/19R | 3,400 | 11,154.8 | Concrete |
17L/35R | 3,800 | 12,467.1 | Concrete |
17R/35L | 3,800 | 12,467.1 | Concrete |
11L/29R | 3,800 | 12,467.1 | Concrete |
Wikipediaより。
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』にワンワールドとスカイチームは移動、北京首都国際空港がガラガラに?
なお、『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』にはワンワールドとスカイチームが移動することになっています。
ちなみにワンワールドにはキャセイ航空、日本航空、アメリカン航空、ブリティッシュエアウェイズ、カンタス航空、マレーシア航空などが
スカイチームには中国東方航空、デルタ航空、エールフランス、チャイナエアラインなどが加盟しています。
これにより、北京首都国際空港には中国国際空港、ユナイテッド航空、ルフトハンザドイツ航空、全日空、シンガポール航空などスターアライアンスのみが残ることになります。
なお、スカイチームを抜けた南方航空も『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』に移動する模様。逆に海南航空は北京首都国際空港に残る模様です。(情報不確かなのでご確認ください。)
こうしたことから、北京首都国際空港はしばらくガラガラになる可能性が出てきており、上場する同社株式には売り圧力がかかる展開となっています。
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』は鉄道で北京と雄安新区を結ぶ
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』には、湘南市からの鉄道が建設中。
最終的にこの鉄道は、
北京市街地⇒北京大興国際空港(北京首都第二空港)⇒覇州市⇒雄安新区
と結ぶとされ、中国政府が国を挙げて立ち上げようとしている雄安新区プロジェクトの要にもなる空港として『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』は期待されています。
なお、この鉄道は最高時速350㎞での運転が予定されており、雄安新区と北京との間を30分で結ぶとのことです。(北京市から空港へは11分とのこと)
この鉄道路線は2020年に最終完成するとのこと。
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』から北京市内に地下鉄
また、『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』から北京市内にはLINE20(LINE R4)という地下鉄も建設されているそうです。
こちらは空港開業時に使用可能な模様。
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』は総事業費140億ドル
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』は当初から4つの滑走路をもち、最大1億人超の収容力を持つ空港として設計されています。
しかもコストのかかるザハ・ハディドの設計とあって、総事業費は140億ドルを超える・・・と言われています。
もちろん、中国ですから土地収用などの費用を除いているでしょう。
世界的に見てもここまで高い空港は珍しいといえます。
『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』の他にも広州などで新空港建設へ
なお、『北京大興国際空港(北京首都第二空港)』の他にも中国は巨大新空港の建設を急いでいます。
その候補となっているのは広州など。
広州白雲国際空港の容量も満杯になることがみえてきており、2020年代のどこかでは新空港が建設されるとみられています。
先にも書きましたが、こうした新空港の建設は既存事業者にとっては客数減少に繋がり悪夢です。
そのあたりを踏まえて、銘柄選びをした方がいいかもしれません。
以上。