ゼロヘッジ(Zerohedge)がFacebookから排除される~陰謀論・フェイクニュース退治の犠牲になった可能性~
著名金融系ブログのゼロヘッジ(Zerohedge)の記事が、Facebookから排除されたとして騒ぎになっています。
ゼロヘッジ(Zerohedge)の記事をFacebookでシェアしようとすると、規約違反だとして拒絶されるとのことです。
Facebook Bans Zero Hedge https://t.co/7ArttiQaox
— zerohedge (@zerohedge) March 11, 2019
ゼロヘッジ(Zerohedge)への規制にネット上で抗議の声
これに対してネット上ではFacebookを非難する声が多数上がっています。
いわく、Facebookではなくfakebookだとか、意図的な検閲だとか。
ネット上での反応をみるかぎり、ほぼすべてがFacebookを批判するものばかりです。
そもそもにおいて、ゼロヘッジ(Zerohedge)がなぜFacebookから排除されたのかが明確ではありません。
Facebookは(というよりITプラットフォーム企業はどこも)こうした検閲に関して「なぜ」を明示しないことは多々あります。
何に違反したのかよくわからないまま、規制されることなんていくらでもあります。
まるでカフカの城のようなものです。
ゼロヘッジ(Zerohedge)がなぜFacebookから排除されたのか?~陰謀論、フェイクニュースの拡散?
ゼロヘッジ(Zerohedge)に関しては、財務系の記事に対しての評価は一般的に非常に高いと思います。
統計など一次ソースをきちんと提示しており、安定感のある論の展開がなされていて、読みやすくもあります。
しかし逆に、非財務系の記事に関しては、その情報ソースが不確かであったり、内容に著しいバイアスがかかっていたり、後日にフォローアップ記事が書かれないことで検証不能であったりすることが多々あるように感じます。
これはある意味しかたないことで、相場というのはイマジネーションの勝負なところがあります。
ある程度の憶測が絡むことは、この業界で生きる者の習性のようなところがあると思います。
ただそれが行き過ぎると、フェイクニュースや陰謀論だとして批判の対象になります。
今回、もしかしたらそうしたゼロヘッジ(Zerohedge)の非財務的なニュースが、Facebookの批判の対象になったのではないか?という気がします。
ゼロヘッジ(Zerohedge)は何に違反してFacebookから排除されたのか?~ワクチンの可能性?~
ゼロヘッジ(Zerohedge)に関しては、もう一つ気になる部分があります。
それはたとえば、ワクチンに関する記事。
ゼロヘッジ(Zerohedge)は基本的に、ワクチン政策に関しては個人の選択の自由を尊重する立場であると、個人的には感じています。
しかしそこで挙げるデータが、やや恣意的であるように個人的に感じる部分はありました。
たとえばこちらの記事など。
Did 80,000 Americans Really Die From The Flu Or Is This Big Pharma Propaganda?
ご存知の通り、Facebookはワクチン関連の記事に関しては強力な検閲を行うことで知られています。
Facebook To Censor Anti-Vax Ads, Groups, And Pages That “Spread Misinformation”
自分もワクチン政策に関しては個人の裁量権を認めるべきとの立場ですから、ゼロヘッジ(Zerohedge)の言い分には一定程度の賛同はあります。
しかし、やや数字に意図的なものがあるし、間違いじゃないか?検証不十分じゃないか?と感じる部分はあります。
Facebookからしたら、どこかにちょっとした数字の間違いがあれば、「不確かな情報」「人々に有害な情報」として排除する根拠となりえてしまいます。
こうしたものにゼロヘッジ(Zerohedge)が引っかかった可能性もあるのではないか?という気がします。
なお、上記はあくまでも自分の憶測ですが・・・。
行き過ぎた陰謀論・フェイクニュース潰しは、ゼロヘッジ(Zerohedge)のような優良なメディアすら潰してしまう
思うに、今回のゼロヘッジ(Zerohedge)へのFacebookによる規制強化は、いつかは起きることだったように思います。
ネット上にはFacebookを批判する書き込みがあふれています。
しかし、むしろ悪いのは、過剰にフェイクニュースを恐れて、フェイクニュース潰しを叫びまくった連中かもしれない。
そう、エスタブリッシュメント側のメディアや政治家たちのような連中・・・具体的にいえば、NYタイムズやオバマやヒラリーのような連中ですが。
陰謀論や有害医療情報、フェイクニュースなどを潰そうとして、それを極限まで突き詰めれば、およそ私営ブログによる独自報道はほぼ何も許されないことになります。
ゼロヘッジ(Zerohedge)と違ってエスタブリッシュメント側メディアのブルームバーグは嘘情報を流しても無問題
先日、ブルームバーグはsupermicroの製品にスパイチップが混入していたなどと報じましたが、その後一切、フォローアップ記事が書かれていません。
⇒Supermicroのスパイチップ騒ぎにNardelloが「シロ」判定~ファッショを煽るBloomberg~
⇒中国製スパイチップ報道は真実か、それともフェイクニュースか?
ブルームバーグは既存メディア、エスタブリッシュメントの側のメディアですから、フェイクニュースを流しても、何のお咎めもなく、Facebookで記事をシェアすることも可能です。
しかし同じことを個人ブログがやったらどうでしょう?
即座に陰謀論やフェイクニュースの拡散だと扱われ、下手したらアカウント排除されかねません。
NYタイムズなどエスタブリッシュメント側メディアはゼロヘッジ(Zerohedge)以上の嘘を流してきた。
思い出してみてください。
湾岸戦争やイラク戦争当時のことを。
湾岸戦争では油まみれの海鳥の姿が映されました。当初それはイラクのせいだとされてきましたが、のちにそれは作り話だったことが判明します。
当時それを報道していたCNNなどのエスタブリッシュメント側のメディアは、いったいどうなったでしょうか?
またそれからさらに10年たち、イラク戦争についても思い出してみてください。
当初、エスタブリッシュメント側メディアは盛んにサダムフセインの化学兵器について報じていました。
イラク戦争は、サダムが隠し持っているとされた化学兵器を廃棄させるために、多国籍軍を構成して行われた戦争でした。
しかしイラク戦後、そうした化学兵器なんて一切存在しなかったことが明らかになりました。
嘘情報で主権国家に侵攻したのです。
しかし、これについて当のエスタブリッシュメント側メディアは総括していません。なにもお咎めを受けませんでした。
先のsupermicroの一件に限らず、既存メディアは嘘情報をガンガン垂れ流していますが、一切のお咎めがありません。
しかし、私営メディアはちょっとでも嘘や間違い、検証不能なニュースを流すと、
「フェイクニュース、陰謀論、嘘、有害情報」
として排除されるのです。
そう、ゼロヘッジ(Zerohedge)のように。
こんな不当な差別があっていいんでしょうか。
ゼロヘッジ(Zerohedge)の検閲にみる、既存メディアによる私営メディアに対する迫害
思うに、フェイクニュースという言葉が簡単に利用され過ぎていると思います。
既存メディアが、新興メディアを批判する時に簡単に利用され過ぎているように思います。
そりゃ、すべてのメディアの報道には、少なからず不確かな部分があります。
憶測を一切排除して書くことなんてできません。
報道に嘘やバイアスが入らないことは不可能です。
でもそれだって、報道のひとつでしょう。
どういった報道の姿勢が正しいか、正しくないかを政府や既存システム、プラットフォーム企業があれこれ決めることの方が危険性が高い・・・個人的にはそう思います。
今回のゼロヘッジ(Zerohedge)の一件をみて、特にそう思います。
とりあえず、ゼロヘッジ(Zerohedge)におきたことは、明日は我が身かもしれないので、ちょっといろいろ考えてしまいます。
まったく、いろいろ面倒臭いですね。。。
以上。