本格的な人民元安はインバウンド消費にも影響へ
人民元安で旅行客減&消費減?~インバウンド需要は下火になる可能性~
1ドル7人民元の壁が割れて、下値はまったく予想できなくなりました。
こちらは人民元の長期チャートですが、1ドル7人民元は非常に重要な節目だったことがわかります。
ぶっちゃけた話、1ドル7人民元にチャート以外の意味があるとは思わないのですが
(購買力平価などからみたら別のレートになります)
為替を取引する人々にとっては、この水準が非常に重要だったわけです。
また、政府の政策担当者にとっても、対アメリカの摩擦を回避する為にこの水準が意識されていました。
じっさい、この水準を超えた途端にトランプ大統領は吠えています。
⇒「1ドル=7元」の人民元安は政府主導の為替操作ではないはず~トランプ大統領は吠えているけど・・・
1ドル7人民元をこえたら怒るだろうなぁ?
って思ってたら、やっぱり怒った。
わかりやすいですね。
人民元安は様々な経路でインバウンド需要を冷え込ませる恐れ
でまぁ、この程度の水準で為替が落ち着いてくれたら問題ありません。
ただ、一度壁をこえたら、ズルッといくのが相場ってもんです。
この調子で8とか9まで人民元安が進んだ場合、本格的にヤバいと思います。
何がやばいって、まず中国と競合する製品を扱う企業です。
鉄鋼業とか汎用化学製品なんかはガチめにヤバいです。
もうひとつ、忘れてならないのがインバウンド需要です。
中国人が日本にきていっぱいお金を使ってくれていましたけど、これが影響を受ける可能性がある。
影響が及ぶのは、化粧品メーカーやドラッグストア、百貨店などだけではありません。
宿泊に利用されてきたホテル業や
そのホテルを建設してきた建設業
さらにはそのホテルを建設するのに利用されてきた建材メーカーなどなど
あらゆるところに影響が出てきます。
また、中国人が日本に保有する資産を売却するかもしれず、不動産価格などにも影響が出るでしょう。
国内のバス製造はインバウンド需要向けにフル稼働しましたが、そういう部分にも影響が出ると思います。
こういった影響は、じっさいに悪化してから気づかれることが多いです。
とりあえず、気をつけておいたほうがいいと思われます。
以上。