香港化粧品小売、莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)、売上増加ペース急減~中国で消費低迷の兆しか?

莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)、中国本土客の購買減少で売上増加ペース減~国内化粧品各社も注意が必要かも?

 

香港の化粧品小売りチェーン、莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)の販売ペースが減速したと伝えられています。

 

四半期売上などをチェックしたくてサイトにアクセスしているのですが、現在、なぜか莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)のサイトに繋がらないので細かい数字をお伝えできません。

とりあえず報道内容だけなのですが、莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)の7-9月期の売上は前年同月比で7.1%増だったとのこと。

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ちなみに4-6月期の売上は前年同月比で25.3%増だったとのことですから、莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)の売上がかなり大きく下落したことがわかります。

このネガティブな売上の一つの要因として、9月に到来した大型の台風の影響を言う人もいます。

しかし、たった一度や二度の台風でそこまで落ち込むはずがありません。

きっとなにか、別の要素があります。

 

 

 

 

莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)とは?

莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)は香港を地盤とした化粧品小売、製造販売の企業です。

おもに香港、マカオ、中国本土などに店舗を展開しており、最近ではオンライン販売などにも積極的に展開しています。

莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)は自社ブランド商品を販売するほか、資生堂やコーセーなど日本ブランドを含む他社の製品も販売しています。

つまり、ここのデータをみれば化粧品市場、とくに中国人の化粧品消費市場、インバウンド需要を眺めることができる・・・というわけです。

これまでも資生堂やコーセー、ポーラ・オルビスなど日本の化粧品株に投資している人は注目している銘柄でしたが、最近では中国経済の動向にセンシティブになっている人達が警戒感を持って眺めている銘柄ともなっています。

 


莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)に限らず、消費が全般的に落ちている可能性

中国では自動車生産・販売が急減してきています。

中国で自動車販売が急減速~2018年通年で前年を割り込む可能性も~NEV規制にも注意

どうも、不要不急の消費を手控える動きがあるようにみえます。

これは化粧品だけでなく、自動車、スマホ、なんでもそうでしょう。

個人的には、もうすぐ発表されるテンセントにも注目しています。

ゲーム内課金がどれだけ影響を受けているか、です。

 


基本的に、化粧品市場というのは景気後退に強いと言われています

女性の美への探求心はデフレ下でも強いと、かつて(たしかバブルの直後くらい?)言われていました。

しかし、実際にはその後、高額化粧品市場が衰退する一方で、プチプラな製品が多く出回ることになります。

自分は化粧品市場のことをよくわかっているわけではありませんが、そういう傾向が日本の1990年代後半~2010年代にかけて起きていたように思います。

 

現在、中国および新興国がバブリーになったことで高額品が売れています。

株高、不動産価格高で懐が潤ったように感じている人たちが、どんどん高額なものを購入しています。

莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)のデータにしても、資生堂やコーセー、ポーラオルビスなどのデータにしても、高額品への人気の集中がみてとれます。

しかし、これはブームみたいなものではないか?と個人的には感じます。

あくまでも、中国経済が非常に好調で、消費環境がいいから高額品が売れていただけなのではないか。

じきに、安くてもいい化粧品が売れるようになるのではないか。

また、安くておもしろい化粧品に市場が奪われる可能性もあるのではないか。

そんなふうに思います。

 

 

 

日本の90年代にはラメ入りガングロみたいなメイクが流行りましたが、ああいったものは資生堂など既存のコスメブランドは弱かった印象があります。

この化粧品業界、アパレルとおなじで何が次の変化をとらえるかは水物なところがあります。

化粧品小売り企業はいいとして、製造販売の企業はそこらへんの波に乗れるかどうか。

ぶっちゃけていうと、莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)の業績発表で一番警戒感を持たないといけないのは、実は高額品にリソースを集めてきた日本メーカーなのではないか、と思います。

化粧品株はここもと調整色を強めてきています。

以前、以下の記事で書いたことがだいぶ現実化してきたかな、という気がします。

コーセー、ポーラ、ファンケル、資生堂など化粧品株が後場急落・・・市況コメント

どうも嫌な雰囲気が漂っている、そんなふうに思います。

 

 

とりあえず、莎莎国際控股(ササ・インターナショナル)のサイトに繋がり次第、細かい資料などをみてみようと思います。

以上です。