鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)、iPhone最上位機種をインドでも生産へ~中国からの製造業離れ進む~
鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)がiPhone最上位機種をインドでも生産
世界最大のファウンダリメーカーであり、Apple最大のサプライヤーでもある鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)が、iPhoneの最上位機種をインドでも製造するとのことです。
製造開始は2019年からということで、まさに来年の製品からはインドでの生産に徐々に切り替わっていく見通しです。
Foxconn to assemble top-end iPhones in India from 2019
鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)は今までもインドでiPhone下位機種を生産
鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)はこれまでもインドの向上でiPhoneの下位機種を生産してきました。
現在はiPhoneSEとiPhone6Sの生産ラインが稼働しており、これは中国などから移管した設備も含みます。
今回、新たにiPhoneの最上位機種をインドで製造するにあたり、鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)は新たな用地の取得も進めており、同社にとって台湾、中国に次ぐ第三の製造拠点としてインドを重視していく姿勢が表れています。
米中貿易戦争によるiPhone輸入関税措置を回避するための措置~鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)によるインド投資
今回の鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)によるインド投資は、米中貿易戦争による米国側貿易関税措置に対するものと言えます。
また、米国は中国への製造業拠点の集中を避けたい思いがあり、将来的にも米国の影響が強まりそうなインド市場を狙っていく意図があると思われます。
鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)は何故インドを選んだか?
鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)がなぜ今回、ベトナムやタイなどではなくインドを選んだか。
これについては諸説あるでしょうが、個人的には、
- ひとつには米国におけるアジア戦略の拠点がインドになりそうだから、
- もうひとつは巨大なインド市場を狙っていく
という意図があると思います。
鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)がインドを狙うわけ~米国との関係
インドには米国の資本がたくさん入っています。
たとえばオンライン通販、ECなどの分野ではアマゾンとウォルマート傘下フリップカートなどがシェア争いを繰り広げていますし、民放メディアなどはフォックスなどがトップシェアを押さえているなど、米国のアジア戦略の中核になりつつあります。
もちろん、サプライチェーンの問題を考えて鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)はベトナムなどにも投資をする方針を示していますが(ベトナムにはサムスンなどもすでに拠点を大規模に開発しています)、将来的なことを考えて、インド市場にも投資を行うのでははないかと思われます。
鴻海精密工業(ホンハイ/フォックスコン/Foxconn)がベトナムにiPhone組立工場を建設か?
鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)がインドを狙うわけ~巨大な国内マーケット
もう一つの要因、インドの国内市場の大きさも影響していると思われます。
インドは非常に人口の大きい国です。
貧富の格差は確かに大きく、人口の一部しか発展を享受できていないとは言われますが、いずれそれも変わるはず・・・という思いが多くのビジネスマンにはあります。(個人的にはいろいろ厳しいと思いますが。)
インドは国内産業育成のために国内でのスマホ生産を奨励し、優遇していますから、こうしたことを考えても鴻海精密工業(Foxconn/フォックスコン)がインドに工場を作る意味はあったのだと思われます。
鴻海精密工業(ホンハイ/フォックスコン/Foxconn)がベトナムにiPhone組立工場を建設か?
以上。