大西康之政策統括官の参考人招致を与党側が拒否
大西康之・前政策統括官の国会招致に応じず
毎月勤労統計や賃金構造基本統計の不正統計調査など、厚生労働省における一連の統計不正の中心的ポジションにいたとされる大西康之・前政策統括官。
この大西康之・前政策統括官は問題の全容を知る人物と目されており、野党側は来週月曜からの衆議院予算委員会への招致を求めてきました。
これに関し、衆院予算委員会理事会は「現職ではない」との理由で予算委員会への参考人招致を拒否しています。
大西康之・前政策統括官は統計不正の全容を知る人物?
さきほども書きましたとおり、この大西康之・前政策統括官、多くの関係者が、厚生労働省内の統計不正の全容を知る人物と目している人物のようです。
政策統括官は局長級ポストですから、国会から招致されれば証言せねばなりません。
国会での証言は嘘をいうわけにいきませんから(国会での偽証は懲役1年以上10年以下)、このままではいろいろとゴタゴタ揉めることになるのは必至でした。
国会での証言をさせないために、急遽ポストを外された大西康之・前政策統括官
ところがです、この大西康之・前政策統括官ですが、急遽ポストを外されました。
2月2日、統計問題の責任をとらされるかたちで政策統括官を外され、根本厚生労働大臣の大臣官房付に更迭される人事が発表されたのです。
これによって、局長級ポストから外れ、ただの民間人になった大西康之・前政策統括官。
はれて、国会に招致されずに済むことになりました。
野党は大西康之・前政策統括官の更迭を証人隠しだと批判
当然、こうした安倍政権側の隠ぺいのやり方を野党は批判しています。
今年は統一地方選や参院選がありますから、あまりこのことでごちゃごちゃやりたくないのが安倍政権の本音です。
野党側は逆にゴチャゴチャやりたい。。。
統計の不正を隠ぺいした問題から、今度は政治的課題を隠ぺいする問題にすり替わってきたのが現在です・・・
大西康之・前政策統括官の国会招致拒絶問題は、統計不正問題が政治上の問題に転換したポイント
いやはや、この国はホントしょうもないなと思います。
統計の不正だけでも問題ですが、その総括もせずに、今度は政治の不正も行われてしまう。
「大西康之・前政策統括官の国会招致拒否は不正ではない」
という人はいるんでしょうが、現実に問題が発生しているのに、それを有耶無耶に終わらせようとする政府側の態度は十分に問題でしょう。
これは日本の自動車メーカーや鋼線メーカー、免震装置や超硬工具メーカーなど、各社で行われてきた検査不正問題と根っこは同じだと思います。
現場がルールを無視して不正をやって、それを隠ぺいする過程で上層部も不正を黙認して、それがさらに発覚しないように不正を積み重ねて・・・最後はドカンと爆発する。
糊塗策、弥縫策の繰り返しでどうしようもなくなっていく過程は、まさにいま政治の現場で起きていることも、各メーカーで起きていることも同じ。
結局のところそれは、ガバナンスの欠如。
そして、そのガバナンスの欠如は、日本ではしかたないと受け止められる傾向がある。
政治だけでなく、企業の統治でも、日本は日本らしいナァナァな国のまま。
「日本は本当にしょうもないな」
とおもいつつ、日本で生活するのなら、日本に投資するのなら、それが日本だと諦める必要もある。
そういった部分も含めて、日本株への投資を見ていく必要があると思います。
以上。